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とりあえずの目的は達成し、時間もそこそこなので家に戻る。


卵を孵化器に入れると、三十分ほどでヒビが入った。


急いで取り外し、庭へ持っていく


そして庭へ置くと、卵が巨大化した。


「はあ!?」


多少の事では驚かないつもりだったのだが、これは仕方が無い


急に巨大化するなんて予想できないじゃないか。


そうこうしていると、卵が割れて子馬が現れた。


「今度は馬か、どうなってんだ?」


エメラルドホース ♀ 飼育可能


鑑定の結果を見る限り、あおいと同じように問題なく育てられそうだ。


しかし


「また雌か」



「忘れないうちに名前を決めよう」


思い出したかのように呟くと、まじまじと子馬を見つめる。


あおいと違うのは身体の色と、その透明度だ。


透き通る緑色で反対側もしっかり見えている。


それなのに内蔵などは見えていないのだから不思議な物だ。


「よし、決めた!お前は翠だ!」


そう言いながら翠を撫でると、翠は手のひらに頭を押し返してくる。


やるべきことは終ったので、布団に潜り込んだのだが


翠は部屋にあがってくる事は無く、淋しそうにこちらを見ていた。



俺は布団を縁側まで持って来て、そこに敷いた。


「これなら淋しくないだろ?仲間が増えるまではここで寝てやるからな。」


そう言うと、翠も嬉しそうにすぐそばで横になった。


「おう・・・スゲー姿勢で寝るのな。」


翠は、ふんすと鼻を鳴らしてまぶたを閉じた。


次の日は、やはりヒラトリの実の落下した音で目覚めた。


翠も驚いてキョロキョロしているが、頭を撫でてやると落ち着いてこちらを見ていた。


どうした?と問いかけると、急に動き出し


地面に落ちたヒラトリの実を食べ始めた。



「そうか、翠のエサも考えないとな」


ぼそっと呟くと、翠はヒラトリの実を咥えてこちらに向かってきた。


なんだろう?と受け取ると、翠は俺の手に置いたヒラトリの実を食べ始めた。


「おまえ、それでいいのか?」


問いかけると、翠はキュルルと小さく鳴いた。


「ふむ、そうするとあと一本か二本ほど植えておきたいな。」


ヒラトリの実はごろごろと落ちているが、それが発芽したことは今までにない


ならば、と種だけを取り出しヒラトリの樹から離れたところに植えておいた。



「あおい、翠のこと頼むぞ?」


そう告げると、ピィー!と元気よく鳴いた。


鶏・・・だよな?


今回からは、あおいが危険な目に遭うこともないので


ダンジョンの二階層へ向かおうと思う。


レベル:14  HP:135/135  技能:鑑定 幸運(微)


「うん、レベルも思ったより上がっているな。」


以前は二階層から出現していたウサギが、今回は一階層で出現していることを考えると


新たなモンスターが出現する可能性もある。


気を引き締めていこう。


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