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「あおい、具合悪くなってないか?」


確認をしてみたが、いつものように首を傾げるだけなので問題はないのだろう。


あおい:♀ 飼育中 


鑑定をかけてみても変化はあまり見られない。


念のためと、家に戻りこの日はそこまでにした。


枕の横にあおいの寝床を置いて寝る。


目が覚めると、既に日は高くあおいがてってけと庭を走り回っていた。


やはり引き出しじゃ狭かったのかと確認してみると


青色の卵が二つ並んでいた。


あおいが産んだ初めての卵なので、今回は試しに孵化器に入れておく。



あおいの卵を孵化器に入れて二日経つが、変化は特に見当たらない。


そこで思い出したのだ。


「雄の鶏居ないからこれ、無精卵じゃんか!」


鑑定をかけてみると


ブルーチキンの卵:栄養価が高く味がよい


「はははっ、食用だったわけね・・・」


こまめに鑑定をかける癖を付けなければ、いつか足元をすくわれるかもしれない。


この卵は残念ながら破棄だ、孵化器の中で二日経ったので衛生面が心配だからね。


でも大丈夫、あおいは毎日二つずつ産んでくれているので冷蔵庫にも4つあるのだ。



あおいが産んだ卵で目玉焼きを作る、半熟で黄身がプルップルなやつだ。


味付けは単純に塩だけにしておいた。


どうして目玉焼きにも派閥争いがあるのだろうか、美味しければいいではないかと


この歳になっても思うことが多い。


派閥争いなど社内だけで十分だというのに。


そんなことを考えていると、卵黄の端のほうが白くなり始めたので火を止める。


お皿に移し、ウィンナーを軽くフライパンに転がすと目玉焼きの横に添えた。


「ん、おいしそうだ!」



「おぉ・・・うまい!」


味が濃く、僅かに甘みも感じられる。


「うん、これなら問題ないだろう。」


食事を終え、三井家と岡田家に卵のお裾分けをしにいく。


残りは3つなので、数は少ないが一人に一つということで


ぜひ食べ比べをして欲しいと伝えたらそのままダンジョンへ向かう。


目的はあおいの仲間を得ることである。


以前に鑑定した際、あおいにはレベルの表示が無かった。


それはつまり、成長はするが肉体は強化されないということだ。



せめてあと一羽飼う事ができれば、あおいに淋しい思いをさせなくて済む


わざわざ危険な所に連れてくる必要もないのだ。


俺は殆ど無心でウサギ狩りをしていた。


そろそろ引き上げようかと思ったとき、ついにキンッという音が聞こえた。


しかし、それはウサギからではなく


いつのまにか横に現れていたイモムシからの音だった。


「え・・・まあいいか。」


イモムシが落とした卵は薄い緑色で、これもまた反対側が透けて見えていた。


「んー、違う種類なのかな?」


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