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ビー玉を足でつついてみるが、特に変化があるわけでもなく


害はなさそうなので、そのまま拾い上げて覗き込む。


すると急に光だし、俺の目に飛び込んできた。


「うわっ!ちょ、まぶし!あれ?痛くない?」


眩しいだけで痛みがあるわけでもなかったので


とりあえずチカチカする目を押さえて落ち着くのを待った。


しばらくして、ようやく目の前が見れる程度には治まったので


目をこすりながらも、異変がないかを確認する。


除けられた畳に引き上げられた床板。


おまけにぐちゃぐちゃになっているキュウリの支柱。


「うん、俺の家だな。」



とりあえず鑑定をかけてみると


レベル:10 HP:105 技能:鑑定 幸運(微)


とでていた。


「ん?※が消えてるな・・・」


まだ日も高いので、改めてダンジョンに潜ってみる。


すると、第一層にウサギとイモムシが居た。


「なるほど、そういうことか。」


ただ、以前と違うのは


ウサギがイモムシを捕食していたことだろう。


手始めにウサギを倒そうとするが、なかなか倒すことができない。


こちらが攻めているのに、カウンターでダメージを負うのはこちらだけなのだ。



「くっそー!」


ウサギからのダメージは大きくはないのだが、こちらの攻撃が当たらないことに苛立つ


どうせ避けられるのなら、とツルハシから包丁に切り替える。


包丁を逆手に持ち、殴るフリをして切り付ければ


なんなくウサギに当たり、倒すことができた。


続いてイモムシに飛び掛り、そのまま狩りを続けていく。


「まだコウモリには会いたくないなー。」


そう呟く間も手を休めることはなかった。


そんなとき、新たに遭遇したウサギの胸を切り裂いたのだが


キンッと金属を打ち付けたような音が鳴ったのだ。



ウサギはそのまま光となって消えていったのだが


以前のドロップでは落とさなかった物を落としたのだ。


薄桃色の反対側が透けて見えるほどに透明度の高い楕円形・・・


「これ・・・卵か?」


不思議な事に、この卵らしきものはポーチに入らなかった。


なので一度家に引き返して、岡田のおばちゃんに相談することにした。


「こんにちはー!おばちゃんいますかー?」


いつものように声を張って呼びかけるが、お出かけ中のようで返事は返ってこなかった。



そのまま三井さんのお宅に訪問すると


岡田のおばちゃんと三井さん夫婦が談笑していた。


「こんにちはー!」


「おぉ、いらっしゃい。」


こっちに来てたんだね、と笑いながら会話に混ざる。


話が途切れたときに、ふとダンジョンのことを三井さんに話していなかったことを思い出し


今までの出来事を全て伝えた。


卵を見たときの三人は、とても驚いていたのだが


三井さんの家で昔、鶏を飼っていたことがあるらしく


鶏卵サイズの孵化器を借りることができた。


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