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可能性

寝付くのが遅かったため、起きたのはお昼を過ぎてからになってしまった。


すぐに身支度を整え、旅館に向かう。


プレゼント用の水色の鶏と、水色の犬も一緒にだ。


三十分ほど歩き、旅館の勝手口から百鬼さんに声をかけて石川さんを呼んでもらう。


「お待たせしました! ちょっと整頓してたら時間がかかっちゃいまして」


石川さんは、誕生日のプレゼントを整理していたようだ。


「いえ、突然お伺いしたのはこちらなので。 今回は、以前にお話した誕生日のプレゼントを渡そうと思ってお伺いしました」





挨拶もそこそこに、ペット達の引渡しを行う。


「アクアドックとアクアチキンの二匹をお譲りします。 大切にしてくださいね」


「はい! 大事にします! こんなに可愛い子達ですからね」


二匹とも、石川さんと仲良くやっていけそうだ。


「実は、まだあるんですよ。 少々珍しい宝玉なんですが、魔石って言うらしいです」


そう言ってポーチから取り出したのは、五色の魔石セットだ。


昨日せっせと作っていたあれである。


「わあ、綺麗な宝石ですね! 箱の細工も細かく作られていて凄いです!」


よかった、喜んでもらえたようだ。





「それと、もう一つあるんですよ。 ダンジョンでも中々採れない鉱石らしいんですけどね、セブンカラーって言うんですよ」


セブンカラーを掌に載せて、石川さんに見せる。


「凄い…。 こんな鉱石が自然に出来るだなんて…」


「ですよね、俺もそう思いました。 そして、セブンカラーと言う名前なのに六色なのも気になっていたんですが…」


「確かに六色ですね…」


「最近教えてもらったのですが、この鉱石を使うそうです」


新たに取り出したのは、卓上鏡の様な形になったブレイズピクシーである。


「これは加工したものですが、これに光を通してセブンカラーに当てると…ほら」


そこには、透明部分が金色に変わったセブンカラーがあった。






「綺麗ですね…。 周りが金色になったおかげで、桜吹雪が舞っているようです」


「綺麗ですよね。 本当はかなり前から所持していたのですが、謎の多い鉱石だったもので…」


「本当に不思議ですね」


「今回はこれら全てが誕生日プレゼントです。 よかったら貰ってください」


「はい! 魔石とセブンカラーは旅館の玄関口に飾っておきますね!」


「優秀な番犬も居ますしね。 ブレイズも今までと同じ様に遊びに来ますので、仲良くしてあげてください」


「勿論です! この子達も可愛いけど、ブレイズちゃんも可愛いですから!」





プレゼントを渡した後、挨拶を交わして旅館を去る。


古谷さんの方のプレゼントも準備は出来ているので、後は待つだけなのだが


昨日の事もあるので、時間がある内に三階層でのんびりしよう。


ガーゴイルが言っていた言葉も気になる。


サラマンダーは何を落とすのだろうか。


ダンジョンはまだまだ不思議なことが多い。


消えることは無いそうだけど、ガーゴイルから聞いた


基となったダンジョンとの違いを考えても、消失する可能性はゼロではないだろう。






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