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呼鈴

ただ・・・、と葉山さんは言葉を続け


「本当に申し訳ないのですが、今回の騒動でこの場所は公表されてしまうでしょう」


んー、まあそうだろうなー。


例えこの場所を伏せたとしても、公表されていなかった七つ目のダンジョンだ


興味を持ってくる人はいるだろう。


この子達のように調べればすぐにわかってしまうのだ。


日記を書き始めた頃から、既にこの場所を隠すことを考えていなかったので


俺自身も、情報を漏らしまくっている。


そして、決定的なのがSNSのフォロー数だ。


フォローされている数は中々に多いのだが、相互でフォローしているのは十人にも満たない。



そのフォローしている人を見れば、すぐに場所も割り出せてしまうのだが・・・。


「ん? ああ、そうか」


「どうかしたんですか?」


おっといけない。


「いや、何でもないよ。 心配してくれて有り難いけど、たぶん大丈夫だよ」


何てことはない、近づかれてうるさくなるのならば


近付けなければいいだけじゃないか。


幸い資金にはかなりの余裕があるので、後は人手の問題だろうか。


とりあえず、まだ計画を練るだけの段階なので


後は決定してから頼んでみようか。



部屋に到着すると、原田さんが翠の腹を枕代わりにして眠っていた。


翠も嫌がっている様には見えず、一緒になって眠っている。


「涼子ちゃん、起きて」


葉山さんが揺すりながら声をかけると、眠そうな目を擦りながら体を起こした。


「ん~・・・。 あれ、おかえりなさーい」


歩いて来たのだから疲れていて当然だよな。


こっちの二人は大丈夫なのだろうか?


「ああそうだ、ちょっと待っててくれ」


戸棚からビニール袋を取り出し、ウォフラ草を入れ始めた。



「これ二人分で分ける? それとも三人分で分ける?」


俺の問いかけで、葉山さんがこちらに向かって足早に歩いて来た。


「三人分でお願いします!」


ほいほいと返事をし、三人に袋を持たせると


俺は一掴みずつ取り出し、順番に渡していった。


三人の袋が三分の二程埋まったところでウォフラ草の底がついたので


そのことを伝えた後、三人を連れて


瞬間移動でレストランまで移動した。


「さて、原田さん。 このレストランは君が食べた果物の卸先だ、後はわかるね?」



頷くのを確認したので、そっと背中を押した。


裏口の呼鈴が鳴り、古谷さんが出てくると


凄く困惑した顔をしていたので、苦笑いで最初からの流れを説明し


「申し訳ございませんでした!」


と、腰をぐっと曲げて謝る原田さんを見て


古谷さんからの許しも貰えた。


だが、ここで確認しておかなければいけないことがある。


「ところで古谷さん、ヒラトリの実って幾らで取引していましたっけ?」


取引はしていても、纏まった値段で入金されていたので


一個当たりの値段は知らなかったのだ。


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