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雑務役員1

勢いで執筆してますので、矛盾や設定が穴だらけです。読みづらいと思いますが、それでも良い方のみどうぞ。

私は駒縁(こまふち) (ゆい)、現在15歳の花も恥じらう女子高校生です。

身長は平均的で、中肉よりやや細め。容姿は良くて中の上位かな。

高三の兄が学園の生徒副会長で、それに触発されて雑務を手伝い始めたら、気付いたら学園生活の日常がが雑務だらけにされていた。


「結、悪いがこの資料、明日までに読んで要点まとめといてくれ」


「この予算書おかしい!結さんちょっとこの部の収支全部確認してきて」


「特別棟の校舎が半壊!?は?生徒同士の魔法バトル?喧嘩かよ!結さん悪いけど仲裁して、その後校舎の補修依頼頼んだ」


って、なんでこんなに仕事が…

生徒会役員から頼まれる雑務に追われる毎日に、流石に倒れると思い、以前ストライキを興したら「生徒会が回らないとか止めてくれ!」と先生方から泣きつかれてしまい、それ以降復帰して雑務はこなしている。


「お疲れ結。俺に出来ることなら手伝ってやるからあんまり根を詰めるなよ」


そう言って私の好きなココアを出してくれたのは幼馴染みの東雲(しののめ) 大和(やまと)さん。私の通う学園の兄弟高の生徒会長を勤めている。

彼は優秀だ。学園の首席で、文武両道で容姿も申し分ない。何故私達と同じ学校にいかなかったかと言えば彼は帝王学部で、私達は使用人学部だからだ。


東雲の家は公爵家。駒縁は貴族の家に使用人として仕える人間を多く輩出している家なので、自然と通う学園は別れる。

何故学部によって学校が違うのかと言えば、学部によって校舎が完璧に別れているからだ。使用人学部のある学園は一般家庭向けであり、そして必修魔法も生活魔法学科と銘打っており強力な魔法実習もなく平和だ。

対して帝王学部を主としている学園は貴族や社長令嬢向け、帝王学や経営者としてのノウハウに重きを置く。そして男子必修魔法が戦士学科でその名の通り魔法戦闘がある。一度戦闘があれば校舎が揺らぐ。

まあそんな感じだ。そして使用人学部には生徒会長なるものが存在しない。不思議な話だが、使用人なので、あくまで頂点の人間は主人だからだそうだ。実質副会長が会長職。または帝王学部の生徒会長がそれを兼任。なんとも変なシステムだ。

だから大和さんは忙しい。頼れだ何て言ってくれるけど、そんな彼に頻繁には甘えられない。

正直、うちの生徒会が回らないと、生徒会長である大和さんにも影響するから私はもうストライキするなんて出来なかった。

もとは大和さんの力になりたくて手伝い始めた雑務だ。役職なんてないボランティア。それが数をこなすうちに何故か増える雑務(しごと)に大和さんに関わる時間が無くなったのが嫌気がさした原因。

えっと、端的に言うと、私は大和さんが好きだったりする。

身分違いだけど、好きな分には別に良いじゃないか。


「平気。大和さんも忙しいのにこれ以上負担かけられない。寧ろ私が手伝いたくて始めた訳だし、この前の件で反省したし、最近手際も良くなってきたから前程きつくない」


そう言うと大和さんは困った様に微笑んで頭を撫でてくれた。

私はそんな大和さんの仕方ないな、って困った様に笑う表情と、頭を撫でてくれる動作が堪らなく好きだったりする。

癒されるし、気持ちがほっこりする。


「まあ、ほどほどにな、絆さんにはあんまりこき使い過ぎるなって言っとくから」


「ありがと。でもいずれは私も兄様位出来る様になって、東雲家の使用人に採用して貰いたいから、頑張る!」


「ははっ、結は十分出来てるよ」


また笑う大和さんに、きゅんとしつつ、私は首を振る。


「いえ!兄様は魔法戦士も履修してるのに、私は癒術や結界術しかまだ取れてない。体術で女子で上位でも男子では下位だし。使用人たるもの主を守る為、せっかく魔力を持ってるので、戦闘魔法も覚えます!」


「うーん、俺としては女の子に護って貰うのは情けなくなるから今の結位でも十分過ぎるんだよな」


女の子らしくないと思われてしまった!?

まさかの株下がりの言葉に、私は慌てる。


「そんな…、必要ないなんて言われても私はこれから何を頑張れば」


「それなら令嬢学科と秘書学科は?」


私の落ち込みに大和さんは代案を出してくれた。


「えっ?秘書なら分かるけど、令嬢って?」


秘書学科は確かにグローバルな社会で役に立つから、いずれは取ろうとは思ったけど、令嬢学科は大和さんの使用人を目指す私に必要かは不明だった。元は使用人学部では戦士学科もそうだが令嬢学科も帝王学部の学科だった筈で、いつからか使用人学部からも需要があるため帝王学部と使用人学部間にある特別棟で行われているのは知っていた。

そこでふと思い至ったのは上手くすれば、戦士学科を受けてる大和さんと校内で出会える可能性があるかもしれないと言う欲が芽生えた。


「ほら、駒縁家は使用人になる事が多いだけで本来貴族で爵位持ちだし、経営者になった親戚もいるだろ?絆さんは次期当主だからそれも履修してるし、結が社交デビューすれば勿論その時使用人としてじゃなく駒縁の人間として挨拶周りもあるだろうし、俺がパーティー出る時に結がパートナーしてくれると助かる。最近一人でいると縁談持ち掛けてくる人多くていちいち断るの大変でさ」


そう説明してくれた大和さんに、私は歓喜した、特に後半の言葉。

パートナーを務めて欲しい。

それは、つまり告白?

大和さんも実は私のこと?

何て、そんな都合の良いプラス思考ではない。最後の言葉が聞こえなかった訳じゃない。

つまり女避けですね、分かります。


「分かった!大和さんの頼みなら聞かない訳にいかないもん。令嬢学科やってみる」


「そうか!ありがとな。これで悪い虫もつかなくなる」


「ん?大和さんモテるもんね。大丈夫!完璧にパートナーして不快にさせないように頑張るね」


私は元気になった事で、そろそろ長居になるからと、一人で家に帰ろうと立ち上がると、大和さんが送ると言い出し、悪いからと断ろうとした所で兄が迎えに来たくれた。


「嫁入り前の女が夜道を一人で帰ろうとするな、馬鹿」


「ひどい、私だって護身魔法仕えるよ」


「いや、絆さんのが正しいから。結は危機感を持った方が良いよ」


何故か兄に罵られ、反抗すれば大和さんまで兄の味方をしてしまい、私は納得いかないまま兄に手を捕まれ帰る羽目になった。


「妹が迷惑掛けたな」


「いいえ、絆さんには頭があがりませんよ」


「安心しろ、こいつの身柄は生徒会で確保してるからな」


何故か会話が私の悪口になった二人に、私は項垂れる。


「なにそれ、私が何か悪い事したみたいに」


「お前はまだ知らなくて良い。帰るぞ」


「おやすみ、結。絆さん、お疲れさまです」


「問題ない、じゃあな」


「えっ、うん。おやすみ大和さん」


結局意味を説明されないまま私は大和さんと挨拶だけして帰宅した。

お読み頂き有り難うございます

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