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第1章5話 外交と会見

~前回のあらすじ~

4~5分程度だったがすべての通信機器を使用不可能にしたことで

アメリカ側の逆鱗に触れビリューは倉庫に捕虜として入れられました

~前回のあらすじ尾張~



5日後…1920年9月10日8時45分

ミネアポリスにて


スミス「曳航していると言うよりも曳航されていると言った方が良いかな?」


ジョン「……形式上は曳航しているんですがね」


そう、サーノの巨体とミネアポリスの華奢な艦体では山を縄で引く小人と言うように

無茶のしすぎのためビリューの協力の元、形式上縄を繋いでサーノは一定距離で航行している

状況である…しかし、遠目から見たら小人が山を引いている様な感じで奇妙な光景と言える


…一方、ミネアポリスの艦魂、ミネアとビリューは……



ミネアポリス倉庫内

ミネア「ごめんなさい!!!!」


ビリュー『…いえ…良いんです…』


簡単に状況(艦魂目線で)を説明するとビリュー(機械兵だが)の首に縄がかかっており

ミネアがその縄を持っている、SMプレイっぽい状況だった…


ビリュー『…君たちの星は曳航と言ったら首に縄をかけて引っ張るのか…』


ミネア「……「捕虜」の場合はそうなんです…あなたは一応、「捕虜」として曳航されているから

このような状況となったと…」


ビリュー『…因みに捕虜じゃない場合はどこに縄をかけるのかな?』


ミネア「…腰のベルトに縄を巻くのです」


ビリュー『ごめん、一つ言って良い?捕虜の扱い酷くない?』


ミネア「そう言われても…遠い昔からやってきた事なので何とも言えないです…」


ビリュー『…それなら仕方ない…でもね…手の方に変えた方が良いと思うんだ…古くから伝わっている物でも…』


そうこうしている間に、サンフランシスコ近海についていた…



…それと言う機会を失っていたが、捕鯨船団『タロンカンパニー』は既に機内から出てシアトルの本社に帰って行っている

因みに本作品とは全く関係のない話だが『タロンカンパニー』に強制収容のお詫びとして

「Oパーツ」の様な装備品一式が送られた…例えば発電装置、この発電装置は外部からのショックがない限り

半永久的に燃料…否、核融合物質の補充に無しで動き続ける事が出来る発電装置である…

現に最長稼働時間260年を誇った発電装置である。

…が既に成熟しており更なる発電機が開発され続けていたため、過去の遺物となっていた


つまり捕鯨船団『タロンカンパニー』は異常な程の「お詫びの品」を送られており更に更に

それらの整備、補修のため整備型機械兵を各船に一台づつ配置しており少なくとも1~2世紀中に壊れることは無いだろう…




話が多いに逸れた(そらした)が、ビリューはアメリカ合衆国サンフランシスコ港近海に錨を下した

…それと同時にビリューは開放され、揚陸用小型機に乗ってサーノに戻って行った…と同時に

遠隔操作型機械兵の電源を落とした


ビリュー「あー疲れた」


AI『…お疲れ様です、マスター…「SMプレイ」はどうでした?』


ビリュー「…言わないでくれ…もうあれは…トラウマだぁ……」


AI『…因みにですが…国家の件ですが、ある程度の土地がなければ許可されません

…ある程度の土地があっても認可されないときは認可されませんが』


ビリュー「…そうか…ならば作戦Bに移れ、それと外交の資料の類もよろしく頼む…

それでは少し休む……お休み」


AI『おやすみなさい』




関係ないようだが視点を北極に戻してみよう、

緯度経度で行ったなら「N80度18分E172度」…解りにくいだろう

そこは日付変更線近くでユーラシア大陸よりの海、の底で少し他と比べ

山になっている所である…その場所は毎年氷に覆われていたが

その日は違った、なぜなら突如として海から巨大な氷を割りながら出てきたからだ

良く見てみたらそれは金属での建物だった…そして、その塔は煙突型で

深さ2~3kmはあるであろう海底まで空洞と化していた…無論その中には

海水など無い……つまり手取り早く言うならば海抜-2~3kmの陸地を作ったと言う事である

そして、その場所をいち早く世界に(…と言っても今回はある程度自重しながら)対し

海底大地と名付けたその場所を自国領土として宣言、国家としての要素を作った





そしてその翌日、9月11日午前7時丁度

ついにアメリカ合衆国とパッグヴァジノ連邦国(自称)との会談が始まった


会談場所はサンフランシスコ、「ザ・ウエスティン・セントフランシス」と言うホテルの一室で行われた

ビリューは敵意がない事を示すため護衛型機械兵を一機も連れずに小型揚陸機で近くの浜辺まで行き、そこで一時待っていたら

合衆国側から迎えが来た


外交官「ようこそビリュー殿、我がアメリカ合衆国へ

ただいまお迎えに参上いたしました」


ビリュー『ありがとうございます、それと一応申し上げますが自分に敵意はございません』


外交官「解っております、ではこちらへ…」


そう言いながら高級車のドアを開け、ビリューを中に入れた

そして、ホテルへと向かった





…外交の場面は省かせていただきたいが、不満が出そうなため一部をご覧ください


ビリュー『どうも初めまして自分の名はビリュッセンドと申しあげ階級は中将であります

そちらのお名前は、副大統領閣下と大統領夫人』


マーシャル「こちらこそ初めまして、自分の名前はトーマス・R・マーシャルと申します」


夫人「同じく、大統領夫人のイーディス・ウィルソンです」


この二人は実在している…因みに何故大統領が出席していないかと言えば

この時の大統領トーマス・ウッドソン・ウィルソンは1919年に脳梗塞で倒れ現在も闘病中であるためで、イーディス夫人が執務をとっていたと

伝わっている

……因みに、副大統領は大統領になるのを拒んだためイーディス夫人が執務をとっていたのも仕方がない事である


ビリュー『はてさて、本題に入りましょう…』


夫人「そうですね…とりあえず…我が合衆国は貴国を承認しようと思います」


ビリュー『…条件付きでですか?』


マーシャル「…単刀直入に申せば、ですがね」


此処でおおかまに言えばこう

1.合衆国はパッグヴァジノ連邦国を国家として認め、保証人になる代わりに輸出入品の課税権をアメリカ合衆国に譲渡(日本で言う不平等条約)

2.「海底大地」に領事館を作る事、維持費の類はパッグヴァジノ連邦国持ち

3.役に立つ技術をいくつか渡す事


…とまぁ、色々と不利な物だがビリューにとってはどれも鵜呑みに出来る条件だった

何故なら1番はゴミの様なタダ同然(ビリューから見たら)の物にいくら税を掛けてもなんら痛くない(入ってくる物はほとんど無い)

2番は多少の出費ならば想定の範囲内である…現に北極海底にある資源(石油も幾分か)をいくらか採掘し保有しているため

物品支払いをすればいいだけの話である

そして3番に至っては既に過去の物と化している技術をいくつか渡すだけでなんら問題は無い


こうしてすべての条件をのみ、海底大地を領地とした国家「パッグヴァジノ連邦国」が誕生し

更に、これらの条件を伏せながらも記者たちを集めて会見を開いた事によりまたもメディアを騒がせる事となった

例えば、「新国家樹立!!パッグヴァジノ連邦国、世界に馴染めるか?」「宇宙の旅人、侵略国家を作るか?」…等等多種多様な記事が書かれた


そして、二日経ち…


9月13日10時32分、小型揚陸機でイギリスに向かう

何故イギリスか?…一言で砕けて言うならば世界各地に植民地を持っている大国に媚を売ろうとしている…

砕け過ぎたが、外交をするならば大国相手にした方が効果的であると言える

なぜならば影響力がある大国には必ず腰巾着のような小国が付いており、それらが大国の言う事を聞くことにより

不思議と世論はパッグヴァジノ連邦国の承認になる…と言う図式である





しかし、世の中そううまくいかない物である…二日前、とある所にて





??1「同志諸君、今から同志閣下達の命によりこれから北極の我々の領海内にある

無許可で作られた基地を占領しに行く!」


??達「「「「「ダーーー!!!!」」」」」


??2「同志、新たな電文です!!」


??1「ふむ…どうやら今話した基地が国家樹立宣言を世界中に発表したらしい!

このままでは我が祖国の威信は踏みにじられたままである!!

一刻も早く、基地を占領し我らの旗を揚げるのだ!!」


??達「「「「「ダーーーー!!!!」」」」」



次号へ

要塞「今回の話は如何だったでしょうか?読者の皆様方?」


ビリュー「…要塞、今回のSMっぽいシーンだがあれが見る人を少なくしている要因だと思うぞ

…それに色々とおかしい所があるし」


要塞「痛い所を突くなぁ…」


ミネア「私だってしたくは無かったんですから…ごめんなさい」


ビリュー「いや、そう言うつもりで行った訳じゃ無いが」


要塞「…しかし…副大統領と大統領夫人の描写はあれでよかったのかな…」


ミネア「……知らないけど…半世紀以上前に死んだ人だから正しい描写なんかできないと思うのです」


ビリュー「ミネアさんに同意」


要塞「…それでは次回」


ミネア「第1章6話」


ビリュー「氷上戦」


要塞「……ポロリも」


ミネア&ビリュー「無いよ!!!!」


要塞「冗談はさておき、ご批判ご意見ご感想をおまちしております!!!」

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