第1章2話 出会い
~この前のあらすじ~
アメリカ軍と戦闘状態…と言うのは嘘で
調査に来た『ミネアポリス』を迎え入れるため『島みたいな船』が
『タロンカンパニー』の船団を船内に無理やり収容、更に礼砲として全砲を一斉射出した
それを受けて『ミネアポリス』は先制攻撃と思い戦闘態勢に突入し何時
砲撃戦が始まっても可笑しくは無い状況に
~あらすじ終わり~
15時30分
『ミネアポリス』にて
副長「前方、目標から何かが射出!!おそらく…我が艦よりも大きいです!!」
艦長「…我が目が来るっていることを信じたい…」
此処で参考程度にミネアポリスの大きさを書こう
全長は約132m、全幅が約15mの当時としては普通の防護巡洋艦だ
しかし今『島みたいな船』から射出し飛んでいるのは少なくともそれ以上の物体
飛行船だと思われる方もいるだろう、しかし今飛んでいるのは
硬式飛行船でも考えられない速度で尚且つ、すべて金属性なのだ
もはや常識云々は大気圏を超えて月まであと4~5kmと言う所だ
艦長「…総員に告ぐ、白兵戦用意!!手が空いている要員は今すぐ、
艦内武器庫から銃器を取り出し甲板上に出て指示を待て!!」
副長「…自分も甲板上に出て指揮します」
艦長「頼んだぞ」
さて、今更ながら副長の名前を紹介しよう
彼の名はジョン・ガーナード・エデン、独身でピッチピチの34歳
彼は出世街道を進んでいたがとある事により上司と対立し、出世街道から外され
今にも廃艦にされそうな艦の副長として就任…飛ばされたがしかし本人は
デスクワークよりもこっちの方が良かったか生き生きしているのは別の話である
ジョン「さて…小銃がどこまで使えるか……」
そう言いながら小銃、スプリングフィールドM1903を武器庫から持ち出す
因みに話がそれるがスプリングフィールドとはアメリカの国営造兵廠の名前であり
主に小銃の開発がおこなわれていた研究施設である。
尚、現在はコルト社(解りやすく言えばマグナム銃作っている所)に
移管されたため閉鎖されている
ジョン「それにしても…奴の飛ぶ速度が自棄に早くないか?
…まぁいい…総員、銃をあいつに向けろ!!!良いか!
こちらに被害が出ない限りは撃つな!!!!」
手空き要員「「「「「諒解!!!!」」」」」
『島みたいな船』から射出された『全金属巨大飛行物体』
??1『案外小さいなぁ…目標の艦は…』
護衛機械兵1(以下、護衛1)「艦長、奴ラハ武器ヲ持ッテイマス」
??1『だからと言ってこちらからはどのような攻撃も禁止だ
…まぁ一応ガトリングレーザーキャノンの使用は許可する、
威嚇射撃としてな』
護衛1「諒解、総員ガトリングレーザーキャノン用意」
そう言い、右手と一体になっているガトリングレーザーキャノンと言う
対人制圧火器としては恐ろしい威力を持つ火器にエネルギーを補充する
因みに実弾兵器は一部を残し、もはや絶滅していると言っても良い
何故ならもうすでに、完全な防御法がありいくら撃っても無駄になったためである
??1『さて、人類とのファーストコンタクトはどうなる事やら…まぁ失敗しても
一部装備がなくなるだけか…』
護衛2「モウソロソロ、着キマスノデアノ艦ニ接舷シマスカ」
??1『そうしよう、それでは総員人類達をそれ相応の礼儀をもって出迎えろ』
護衛達「「「「「「諒解」」」」」」
そうこうしている間に『全金属巨大飛行物体』が
『ミネアポリス』に飛行船では考えられない速度で近づいて行きその巨大さが徐々に解っていく
少なくとも『ミネアポリス』の2倍はあるであろう。
そして、それと同時にジョン達手空き要員の緊張も限界に近付いていき
『ミネアポリス』の横に『全金属巨大飛行物体』が着水した。
この時点でジョンは飛行船で無いということを確信した
ジョン「ならば奴は一体何だというのだ……」
ジョンが独り言をつぶやいている間に『全金属巨大飛行物体』は
風船らしきものを膨らませ、接舷した。
多分だが砲に影響が出ないようにする配慮だろう
因みにその時の衝撃は驚くほど無く乗員たちを大いに驚かせた
ジョン「…タグボート無しで成功した…だと」
手空き要員1「副長!奴の方舷が何か変化しています!!!」
ジョン「…総員戦闘用意!!合図でいつでも撃てる様にせよ!!!!」
ジョン達「出迎え一向」がそうこうしている間に、『全金属巨大飛行物体』は
足場らしきものが出てきて、足場らしきものをミネアポリスに移した
多分だが金属や木ではないだろう、何故ならぼやけてはいるものの下が透けて見えるのだから
ジョン「…一体これは何だ…?鏡にしてはおかしいし…」
ジョンが戸惑っている間に『全金属巨大飛行物体』の一部が二つに割れた
と言うかドアだったのだろう、そこから黒い塗装を施された何かが現れた
外見は上半身は人間のような体だが首が無く、頭らしきものが胴体に直接あり
左手は3本指で右手は6本の多銃身の銃らしき物…多分ガトリングだろう
更に下半身と言えば5本の足が生えており、よく見たら地面に接している所は
小さい玉がついており、それ自体が動いている
とにかく、人ではなさそうだ
ジョン「何だあれ…総員!撃ち方用意!!!まだ撃つな!!!」
このとき、護衛機械兵達と手空き要員達の間で冷たい空気が流れた
何時どっちが撃ってもおかしくない雰囲気だ
その時間は僅かに4~5秒だが1~2分にも思えた
そして、最初に口…否、発声装置を開いたのは護衛機械兵だった
護衛1「…我々ハソチラガ手ヲ出サナイ限リ、撃タナイ」
ジョン「…本当か?」
護衛1「…我ガ指令ハアナタガタ人類ト、敵対スル事ヲ望ンデイナイ
交渉スル事ヲ望ンデイル」
ジョン「…総員、撃ち方用意止め!!!」
??1『どうやら解ってくれたようですね…良かったです』
護衛1「司令ニ、敬礼」
そういった瞬間、護衛機械兵達はガトリングレーザーキャノンの右手を
自らの胸に当たる部位の前に置き、左手の多目的ハンドアームは腹に当たる部位に置いた
ジョン「…こちらはアメリカ海軍防護巡洋艦『ミネアポリス』副長の
ジョン・ガーナード・エデンです、階級は少佐
そちらは?」
??1『我が名はビリュッセンド、階級は中将だ
初めましてエデン少佐、我が名は多分言いにくいだろうから
ビリュー中将と呼んでくれ』
そう言いながら暗闇から二足歩行の人…型の物が現れた
大きさは170cmほどの機械で両手とも3本指のいかにも機械っぽい
機械だった
ジョン「……因みに余談ですが…それは何かの服ですか?
それとも…機械らしき物ですか?ビリュー中将」
ビリュー『君たちの科学レベルでわかりやすく言ったら
自分は後者の方で無線で話していると思って欲しい。
尚、こっちの護衛兵達は自立稼働…自分で考えて動く機械と思って良い』
ジョン「…そうですか…それと…捕鯨船団はどこに?」
ビリュー『我が機内に収納してある、我が方の礼砲の衝撃で横転してはいけないからな
なに安心してくれ、彼らは今の所死傷者はいない』
ジョン「…ちょっと待ってください、あれって礼砲だったのですか!?」
ビリュー『あぁ、確かこういうときは礼砲をもって迎えると言うのが
君たちの文化では無かったかな?』
ジョン「…中将、それは他国の湾に入る時で更にすべての砲は撃ちません…
5秒ごとに一門ずつ撃つのが礼儀です…更に多くても21発が上限です」
ビリュー『…すまない、それは知らなかった
では改めて礼砲を…』
ジョン「いや、改めなくてもよろしいです、ちょっと失礼
総員武装解除!!持ち場に戻れ!!」
手空き要員「「「「「諒解……」」」」
ビリュー『さて本題に戻ろう、エデン少佐
この艦の最高責任者に合わせてはくれないかな?』
ジョン「…よろしいですが…護衛の方が通れそうな通路はありませんよ…」
ビリュー『それではここで待機させておく、総員待機』
護衛達「「「「「「諒解」」」」」」
ビリュー『では参りましょうか、案内を頼んでもよろしいですか?』
ジョン「よろこんで、ビリュー中将」
ジョンが後ろを向いたその時
ビリューはその時居合わせた艦魂、ミネアの方を向き何か言いそうな雰囲気を
出した後、艦内に入って行った
ミネア「…まさか…私が見える人なの?
そうしたら…私かなり運は良い方かな?」
そう、艦魂が見える人は数少なく例え見える素質を持つ者でも
陸軍に行ったり、はたまた海軍とは全く無縁の所にいたりする事が多く
また、海軍の中でも部署が陸上にあったり艦魂に合わずにいるものが多い
そのためか見える人が艦魂に合うのは5~6年に一人でさえいたら
それはかなり運が良い方と言える
実際には10~15年程でやっと見える人に出会えるくらいだ
ミネア「…一応付いて行こう、もしかしたら見える人にかもしれない…」
しかし、ミネアはこの後驚愕の事実を知る事となった
ビリュー『やっと本編に出れたぜ!!!!』
要塞「…まぁ遠隔操作用の機械兵なんだけどな
未だに本人は出ていないから」
ビリュー『…ってほんとだ!!俺機械のままだ!!!』
要塞「まぁ、次回かその次くらいには君は出れるよ」
ビリュー『本当か!?』
要塞「まぁ…予定だから何とも言えないがね……」
ビリュー『そう言えばミネアポリスってどのくらいの大きさだ?』
要塞「んー数値化すればこんな感じ」
防護巡洋艦『ミネアポリス』
全長 413 ft
全幅 52 ft
吃水 23 ft
機関 3軸推進、21,000ihp
最大速 21ノット
乗員 士官、兵員477名
兵装 8インチ砲1門
6インチ砲2門
4インチ砲8門
1ポンド砲4門
14インチ魚雷発射管4門
要塞「わかったか?」
ビリュー『何んとなくな、それでは次回予告!!!』
要塞「次回、「第1章3話 会合」お楽しみに」
ビリュー『どんなのでも良いから感想待ってるからな!!!』
5分後…
ミネア「…あれ?誰もいない……」
ミネアさん、今更到着
要塞「…次回はもう少し早く来ましょう」
ミネア「…はい」