第1章10話 大英帝国 下
申し訳ございません、学校の行事やら自動車学校やらなんやらでここまで停滞してしまいました
~前回のあらすじ~
ビリュー、義妹を入れた女の子達と食事を楽しむ(MOGERO)
~前回のあらすじEND~
1920年9月26日
11日後…世界の人々が注目する世界的会議がイギリスのウィンザー城で行われた。
普段ならば、このような国際会議を行っても普通の人々にとっては『そうなんだ』程度で済んだだろう。
商人でも『儲け時だ!』か『ウッゲェ、交通規制喰らっちまうよ』程度だろう。
だが今回の国際会議は全く違った。
そこらで遊ぶ三歳児でも、よくいる『何かを見たりする』家政婦でも、忘れっぽい爺さんでも、さぼっている作業員に当り散らす農場主でも、普段なら農場主の牧場で働いている植民地民でも全員がとある物体に釘付けとなっている。
釘付けとなっている目線の先にはどういう原理か解らないが浮遊しているテレビがあった。
それも色つきで音声も各言語に合わせた同時放映でどの様な人に対しても解るようにしており、全員が全員、それを物珍しく、それでいて真剣に眺めており、世界中が一体となった数少ない時である。
その真剣に浮遊テレビを見ている彼らに、それらをすべて与えた人は? と聞いたら必ずと言って良い程、最近の話題のタネとなっている者、或いは国家の名前が挙げられる。
その者の名は…ビリュッセンド、通称『ビリュー』
そのものの国の名はパッグヴァジノ連邦国、通称『パ連』
彼はこの世界的な会議をイギリスとの国交樹立の際、外交でイギリス側に要請して開催してもらった(費用はパ連持ち)
その理由は簡単、自分がなぜここにいるかを改めて説明し、そして人類全体が望む『技術』と自分が宇宙に戻れそうな『技術』の提供をしその『技術』を使った軍事的悲劇を少なくするためにこの会議を開いたのだ
その会議の時の話を今回はしよう
イギリス、ウィンザー城のとある大部屋…便宜上「人類部屋」と名付けるがそこに世界各国から集まった各国の代表が終結していた
議長「さて今回、正式名称『対パ連技術支援詳細決定会議』…一般市民達は『人類合同会議』と言っておりますが今回皆さま方にお集まり頂いたのは他でもありません、
遥か昔、遥か彼方からきたビリュー中将と巨大な戦艦、それと新興国『パ連』とそれに伴う『技術』支援とパ連が持つその強大な軍事力の件についてです。
我々人類にわざわざ接触してきた理由は…この前の強制ラジオ放送で明らかになりました。
…尚、自分が今会議の議長をさせていただきます。」
イギリス代表(以下、英)「では最初に自分から、我々人類の持っている情報では彼は宇宙に帰る方法を模索している模様でありその方法を我々人類にも手伝ってもらいたいようです
つまり、『技術』支援の代わりに科学者を何名か派遣するという形となるでしょう」
フランス代表(以下、仏)「そのようになったらバランスが大事だな、何も考えずに『技術』の支援を技術者の派遣と引き替えに行ってもらったとなると、せっかくの『技術』でも唯の宝の持ち腐れとなりますな」
餅は餅屋…と言う言葉があるようにもち米があっても餅屋がいなければ餅は作れるが上手い餅は食えない、それと同様に技術者がいなければせっかくの技術でも十二分に使いこなすことはできない
イタリア代表(以下、伊)「バランスって言ってもな…俺達の国余りいないからな…」
日本代表(以下、日)「それを言ったら私の所もですよ…」
科学者の絶対量が足りない国とそうでない国…その『技術』格差は後々の戦争の火種になるかもしれない
アメリカ代表(以下、米)「…いっそのこと各国が技術者を派遣して科学都市でも作ってみるか?」
英・仏・伊・日「……その発想は無かったわ」
いくら植民地大国でも、『技術』を大量に得るのは自らの首を絞めるのと同じである、なぜならそれを軍事利用化をする輩は各国に幾人いてそれを脅威としてみなし戦争に発展しても可笑しくはない
つまり、米の発言はある意味良かったのだろう…ただ、大国は小国から寄生される様な形となるが
米「…でも土地はどうする?」
仏「それは、パ連に創ってもらうとしよう…大西洋なり太平洋なり北極海なり…海底に大地を作れるのだから海底都市なんか夢じゃないだろう?」
英「だが、夢じゃなくても実現化するとしたら我々も更に譲渡しなければならないなぁ…」
日「しかし、『技術』による経済促進能力も見逃せません。 経済さえ安定してさえいれば戦争が起こる確率は極端に減るのですからね」
伊「それなら資金援助に資材援助も付け加えるか、相手側の条件もいくつか飲むと言うのもありでしょうな…」
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そして、朝から始まった会議はいつの間にか日が直上になるまで上がっていた
議長「…それでは意見がある程度まとまりましたので確認を取りますが
我々としての技術支援の目録は各国から集めた科学者達に任せるとして、我々の基本方針は1に海底科学都市の建設要請、2に各科学技術者の派遣、3に資金援助か資材援助かを行う。
以上で宜しいですね」
一方、視点を変えて科学者達が集まった部屋…
学者1「とりあえず化石燃料発電に使うタービンに新しい合金の作り方は欲しいな」
学者2「いや、それ以前にあの航空機の原理を知りたい」
学者3「あんなもん超科学の結晶だろ、我々ではまだ実現不可能だ…それよりも少し思いだしたがジェット機を作り出すって言うのは?」
学者4「それもいいな…まだあれ実験段階だし、あとあの機械兵達の内部構造と武装についても知りたい、少しはなんかの役に立つはず」
…どうやら、欲しい技術はたくさんあるようです…
少し前に戻るが、ビリューは、と言えば…
ビリュー「はぁー、だるい…」
遠隔操作型機械兵を椅子に座らせるビリュー、頭で動かしているため立っているのも結構疲れるのだ
ビリュー「…まだ会議は終わらないのかな…人類さん方は…良く飽きないものだな…(まだまだ、人類側の会議も終わらなさそうだ…と言うか俺憑依し続けなくても良いんじゃねーの?)
…よし、一時待機にしておいて……そうだな…俺の方もいずれ来るであろう人類側が欲している技術支援と、それに関する協約の資料をまとめて置くか」
ビリュー、資料をルジオア-43式でまとめるためいったん撤収し…そして
ビリュー「…外交なんてもうヤダ…けどこれをしたら…がんばれ俺」
AI『資料の方ですが紙媒体に移した方がよろしいですよね?』
ビリュー「あぁ、我々から出す案と『技術』の取り扱いに関する物をな…」
どうやら、お疲れ気味の様です
そして、人類とパ連との世界の明日を決める会議が、ついに始まった…
おまけ
何時もの通り各国の状況
パ連、海底大地にて
指揮官「各自中間報告!」
兵士A「ハッ! 第一中隊は第三から第十五大使館区間までの塗装完了!!」
兵士B「第二中隊は第五から第四十居住区の塗装完了!!」
指揮官「よし!!」
護衛型機械兵「…ゴクロウサマ、ソレト貴官ラノ、帰国日時ガキマリマシタ」
兵士達「「「「「「「………」」」」」」」
その言葉を聞いて何処かしんみりとする兵士達…この場合は普通喜ぶべきなのだろうが…
護衛型機械兵「…一体コノ空気ハ、ドウシマシタ?」
指揮官「…あーその話だが…一部除いてこの『国』に帰化したいんだ…出来る事なら家族を引き連れて」
護衛型機械兵「ソレヲ、自分ニ言ワレマシテモ…」
指揮官「…帰ってもどうせ敵前逃亡等によって銃殺刑か良くて懲役刑と言う名のシベリア送りでしょう…だからこそ、我々はこの国に帰化したい
…どうかこの事をあなた方の上官に報告してほしいです。 責任を取るのは自分だけなのに部下達を態々死地に送ることはできない」
護衛型機械兵「……解リマシタ、今度コノ事上告シテミマス」
ソヴィエト赤軍部隊、祖国であるソヴィエト・ロシアを捨ててパ連に帰化する決意をしていた…
…因みに、帰化する決意をした者の中には『飯が美味しくて仕事もあって食いぶちには困らなさそう』とか『寝床があったかい』という不純な動機も多少含まれていた…と後に彼らは語ったとか
要塞「うっぎゃぁああああああ!!!!!!」
始まっていきなり出た要塞の悲鳴、どうやら、ビリューとファナにお仕置きされているようです
ビリュー「3か月も放置しやがって!!!」
ファナ「今まで何して遊んでいたの!!」
要塞「ウワぁああああああ!!!!!! 再生していくそばから爪と肉の間に針を刺すのは嫌ぁああ!!!」
ちょ!? なんつー地味に痛い事を!!!
ビリュー「今度こんなことがあったら許さん!!!」
ファナ「同じく!! 今度こんなことになったらアレだよ!」
要塞「アレってどれか解らないけどやめてぇええええ!!!!!」
ビリュー「…フンッ、まぁ良い
それより今回いつもより比べて少ないのだがそれは一体なぜだ? 答えろ長期連載停止野郎」
要塞「……うるせぇ変態シスコン野郎」
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申し訳ございませんがしばらくお待ちください…現在、要塞が『愉快な事』になっております
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要塞「……その理由は……今回書いている途中で『あれ? これ大英帝国編終わりじゃね?』と思ったからだ…」
ビリュー「方法なるほど…じゃぁ次回は?」
ファナ「世界会議編とか?」
要塞(無傷)「名前はともかくファナの名付けた名前っぽくなるかなぁ…それにしても良く3か月も放置してたな俺…」
ビリュー&ファナ(…どうなっているんだ(ろ)? この人の再生細胞?)
要塞「おっと、もうこんなに長くなってやがる、次回予告だ!」
ビリュー「次回」
ファナ「第1章11話」
伊・英・日・仏・米・他「協約の日 上」
ビリュー&ファナ「とられたッ!? チョイ役達に!?」
伊・英・日・仏・米・他「チョイ役言うな!!!」
要塞「それでは感想、ファンレターをお待ちしております」
ビリュー&ファナ「「テメエには(要塞さんには)ファンレター来ないから安心しろ(して)」」