表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
144/194

動乱群像録 144

『隊長!ムカデが!』 

「見えとるわい!」 

 部下の叫びに明石は眉をひそめた。

『この距離で狙撃?いや、こちらの様子を見ているわけやなあ』 

 明石はそう言うとすぐにパルスエンジンと同時に推進剤に点火して一気に加速をかける。

「相対速度を落としたらあかんで!棒立ち厳禁や!」 

『了解!』 

 訓練の時と同じく明石を真似て二人の部下の機体は加速を始めた。

『タコ!抜け駆けか!』 

 魚住の苦虫を噛み潰した表情に得意げに笑みを浮かべる明石。先頭を切る別所隊までの距離が一気に詰まる。

「各員このまま展開!止まったら喰われるで!」 

 明石はすぐに別所を追い抜くとその上方に動いた。

『明石、相手はあの安東大佐だ』 

「なんや、別所の旦那ともあろうものが臆病風かいな……!」 

 軽口を叩こうとしたと単に目の前をレールガンの望遠射撃が掠めて明石の笑みが凍った。

『いきがるのは戦場に到達してからにすべきだな』 

 黒田の言葉にモニターの中で魚住が大きく頷く。

「まあ見たってくれや。ワシが伊達に一度死んだ人間やと思い知らしたるさかい」 

 そう叫ぶと覚悟を決めたと言うように明石はパルスエンジンを限界出力へとあげた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ