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プロローグ
You Really Got Me第二部としてお届けして参ります。
体温計のアラームが鳴って取り出してみると、38.4℃の表示が出ている。
札幌は温かい6月の夜なのに、まだ身体が小刻みに震えて寒気が止まらない。
今夜はこれからもっと熱が高くなりそう。
入院している医大病院のベッドの中でそう思った。
身体がとてもだるくて頭がボーッとする。治療はまだ序盤だけれどやっぱり辛い。
でも、この治療を乗り越えなきゃ。
乗り越えて、骨髄移植を受けて今度こそ病気を治して家に帰るんだ。
私にはこれからを一緒に生きたい人がいるから。
去年の6月の夜を私は思い出していた。
病気に負けたくない。願いを叶えたい。
そう思ってイヤホンをつけ手元のCDプレーヤーの再生スイッチを入れると、Darwinの曲が流れる。
いつも私のそばにいて励まして、私に元気をくれる曲たち。
曲に心を預けて耳を傾ける時、メロディと言葉と一緒に目には見えない何かが、輝く翼を広げて守りの手を差し伸べてくれる気がする。