Episode1 彼の話
20XX年X月X日どこかの学者はこう言った。
「この世界は十一次元による、一本のひもからできているのでは!?」
これを聞いた周りの学者は皆笑いながらこういう「そんなわけあるかwww」と、
でも、その仮説を立てた彼は、本当にそうではないかと信じ込んで、追及するために努力し、頑張った。
そして、その出来事から40年ほどたったころ、
彼はまだ追及することをあきらめてはいなかった。年齢はもうすでに78歳、まだ元気だが、そろそろ限界を迎えそうだった。’ここまで頑張ったのだから絶対にあきらめんぞ…’と心の中で自分を励ましながら追及する作業を行っていた。
さらに、そこから5年ほどたったころ、
彼は、根拠を見つけ、追及することができた。彼は一人で約半世紀という年月をかけ、やっと成し遂げたのだ。
「ノーベル賞」や「アカデミー賞」はもちろん、彼はたくさんの賞を受賞し、称賛された。
メディアでもその功績をたくさん報道された。そして、世界中でその名が知られ、知らない人は世界中に一人もいないというほど有名になった。
だが、1年ほどたったころ、彼は天に旅立ってしまった。彼は84歳だった。
世界中はその死に涙をながし、悲しみ、そして、ありがとうと感謝をした。
でも、死因が判明したとき、世界中はある一人の男を強く批判した。
なんと死因は寿命ではなく…”暗殺"だったのだ…。
世界中でチヤホヤされ、称賛された彼をよく思わず否定する者も多くいて、そのうちの一人の男に暗殺されてしまったのだ。その男はすぐに捕まり、終身刑となった。
これも、この世の摂理なのだろう。
さて、彼の前世の話はここでおしまいにしよう。ここからは、本題の彼のその後の話だ。
2部「彼のその後」
「ん?ここは…どこだ?」
私の目には、見慣れない天井と差し込んでいる光がうつっている。
まぶしいな。と思ってぐったりしていると、大きな人間が二人顔を覗き込んできた。
「ん~…あ!……あ!?」
「なんだお前たちは!?」と言いたかったが、うまく声が出せない。
そうしていると、一人の人間が「可愛いですね~!!」と言いながら、私のことを抱いてきた。いわゆる抱っこというやつだろうか、恥ずかしい…
離れようと抵抗していると、「駄目よ。暴れちゃ~」と言いながら背中と頭をなでられた。
どうしようもないので、なんかないかと適当に周りを見てみると、一つの鏡に目がいった。そこには男と女と小さい赤ん坊くらいの男の子が映っていた。その赤子はその女に抱っこされこちらを向いている。よく見てみると、瞬きのタイミングがぴったりだ…って…ん?
一瞬戸惑ったがそんなことはありえない、あるわけがない。もう一度鏡を確認してみる。
まさか…若返ってる?いや、そんなほどではない、私は…転生というものをしてしまったようだ…