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二度目の謁見です


「……知らない天井だ」

目を開けて開口一番に定番のセリフが出た。


「目を覚まされたのですね」

横から聞いたことがある声が聞こえた。


あ〜、やっぱり夢じゃないのね。

聞いたことはあるけどそれは昨日一昨日とかでは無かった。

今日ぶりですね?アリシアさん。


「…ここは?」

「ここは王城の医務室です。私が貴方様をこの世界に召喚したアリシアと申します。大変申し訳ございませんでした。原因はわかりませんが、この度の救世主召喚に不備があったようで、貴方様は召喚された後倒れられてしまったのです」


なるほど、そう言う解釈になってるわけね。


マップを見ると謁見の間と牢屋が消えていて、代わりに今いるであろう医務室と他にも表示が増えて、数字が40%になっている。


…前より増えてんじゃん!

意識なくてもオッケーなのかよ!


どうやらクーリングオフは成功したらしい。

いや斬られた時はマジで死んだと思ったよ。

どこかの海賊みたいに笑って死ぬとか無理だよ?

せめてなんか目標でもあれよ!

意味も分からず死ぬとかないわー。


もう失敗は許されない。

いや、出来ても二度と味わいたくない!なんだよあれ!痛みが痛みを超えるなんて普通ねーよっ!

廃人か死ぬ可能性があるのも頷ける。

自分の能力で死に至るってどうなの?


既に普通じゃないことが起こっているが、それはこの際無視する。

今はこのバッドエンドルートをどうやって回避するかだ。


「いきなりのことで困惑されているご様子。詳しいお話をさせていただきますので、こちらにお越し下さいませ」


おう、死の宣告。

アリシアさんもうちょっと考えさせて!


死刑台に上がる囚人というのはこんな気分なんだろうか?

刻一刻と死刑場、すなわち謁見の間に歩を進めることになってしまった。


なんとか城から脱出しないといけないよな。

かと言って当ては無い。

いやその前に職業バレを防ぐべきか?

…なら鑑定される前に仕事を引き受ける流れに持っていけないだろうか?


そして辿り着く現場。

遠い過去に誰かが言った。


事件は謁見の間で起きてるんじゃない!牢屋で起きてるんだ!


何だろうコレ?走馬灯かな?

その通りではあるんだけど…。


そしてまたもやブタさん登場。

「よくぞ来てくれた!救世主よ!私がこの国の王ジーク・フリードである。どうかその力でこの国、いや世界を救ってくれ」


コピペ来ました。

さて、どう答えたものか。


「喜んで尽力させていただきます。つきましては私の力がどこまで通じるか確認したいので、手頃な問題はございますでしょうか?」


どうだ⁉︎どう出る?


「うむ。良い心掛けだ」


よし!好感触!


「アリシアよ、何か良いものはあるか?おお、言い忘れておったな。我が娘じゃ」


知ってますよ。似てないですね。

と言うよりアンタ国の事情把握してないんですか?

前回もそうだったけどアリシアさんにぶん投げじゃん。


「それではお父様、ここ最近の街道に現れる魔物の調査と討伐などいかがでしょうか?」


外か…となると…。


「おお、それはいい!ではそちらを任せよう!詳しい話はアリシアから聞くとよい」


「はっ!かしこまりました!事情を聞き次第調査に向かいます!アリシア様この辺りの地図などはございますか?」

「はい、書庫にございますのでご案内致します」

「ありがとうございます」


即死回避!


そうして見事謁見の間から脱出して書庫に辿り着いた。


「こちらがこの周辺の地図になります」


アリシアさんが地図を取ってきてくれた。


改めてアリシアさんを見る。

見れば見るほど似てない…。

アリシアさんは金髪碧眼一方ブタさんはピンク髪に黒目に大きい鼻…。

ただ単に太っているからそう思っていたわけではない。

ここまで似てたらそう思うよね?


王妃様の遺伝しかしなかったんだろうね。

良かったねアリシアさん。

しかしあんな奴の妻になるやつなんているんだろうか?

王族だからそんなもんか?


「では、私は少し席を外しますので何かありましたら、あちらの司書に申し付けくださいませ」

「ありがとうございます」


アリシアさんが扉から出て行ったのを確認してマップを見る。


一応司書の人に見えないようにマップを操作する。

移動している赤い点を追う。これは多分アリシアさんだ。


そしてそのまま見ていると謁見の間に入っていった。


すかさず謁見の間をダブルタップ。

そして表示されるアイコンをタップ。


スキル『プランナー』を発動してプラン企画を参照しますか?

イエス? ノー?


もちろんイエス!


「どうかなさいましたか?」

「あの者の件だが…」

「あの方がどうかなさいましたか?」


あれ?デジャブ?

まさか脱線不可能なレールに乗ってるのか⁉︎


「うむ、そなたにあの者の監視を命じる。くれぐれも目を離すで無いぞ」

「かしこまりました、では準備をして参ります」

「任せたぞ」


あぶね〜、驚かせやがって。

悪夢再びかと思ったぜ。

でも、信用はしてないってわけか。


さて、となると次の難題をどうするか?

そうそう簡単に自由の身になれるとは思って無かったが監視が付くのは厄介だ。


今の段階では即死ルートじゃなくなっただけでまだ死亡ルートには乗っている状態だ。

こちとら職業が旅人だ。

とても魔物をどうこう出来るとは思えない。


でも仮にもユニーク職ってやつ、なんだよな?

まさか一回きりのやり直しが出来るだけとかはないよな?

今のところの手掛かりはこの数字だけ…まずはコレを上げるのが先決か。


現在の数字は50%。

この増加率ってやっぱ城の内部だよな〜。


地図見たら増えたりしないのか?

周辺の地図を見るがマップに変化はない。


う〜ん、意識が無いのに記録されるのに地図を見るのはダメなのか?

ちょっとは期待したんだけどな〜。

今度は街の地図を見る。


城が街の中心に位置し、東西南北の四区画に分かれてる構造だった。


ポン!

電子音が響き、マップに文字が表示された。

そに表示された内容は…。


王都フリードの踏破率が100%に達しました。

旅人のレベルが上昇します。


と書かれていた。


えっ?なんで?

周辺がダメで街はいいの?

それに旅人のレベルって何⁉︎俺じゃないの⁉︎

頼むから説明くれよ!


それから他の地図を見てみたが踏破率が上がることは無かった。


マジで意味わかんねーっ‼︎


次の更新は1週間以内を目安に…。

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