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4Day 〜新スキルお披露目です〜


って! 木の真裏の岩壁とか普通わかるかっ!

マップの光点の場所に辿り着いた時思わず心中で叫んだ。

目印から殆ど離れていない事は良しとしよう。


だが普通行かないよねこんなとこ。

これは何やら物凄く隠されているかのような……、ヤな予感しかしない。


《マスター、場所は判明したのでこの区画のマッピングを先に済ます事を推進します》

マッピング? ああ、ミクのレベル上げか。

ふむ、危険があるならちょっとでも保険は多いに越した事は無いか……よし! そうしよう!




それから暫くして。


俺は息切れ寸前に陥っていた。


あ、甘かった…、気軽にやろうとか言うもんじゃなかった。

《でもその甲斐あって踏破出来ましたよ。遮蔽物が殆ど無くて一区画が広いので隅々まで行かなくていいだけ優良だと思いますが》

そうだけどさぁ〜、全力じゃないにしろ走り続けて約4時間て何だよ⁉︎ ほぼフルマラソンじゃねぇか⁉︎

しかも通常の倍のステータスでコレってことは距離にしたらもっとあるって事だろ⁉︎

広過ぎだろ!


《お疲れ様》

いや急に可愛く言わないでドキッとするから。

でも凄く、すご〜く癒されました。

うん、頑張った甲斐あったな。


《……単純》

ん? 何か言った?

《いえ何も》

そう? 思わぬ所で癒しが入ったので張り切って行きましょうか!

そう思い大人一人入れそうな穴を覗き込む。


う〜ん、来た時の入口に似てるなぁ。

違うのは緩い上り坂みたいになってるって事ぐらいか?

曲がりくねってるのは変わらないんだな。

ホント誰だよこんなの作ったの? 無駄に距離が伸びてんじゃん。


《マスター、地下に入ってから愚痴が多いですよ》

そのぐらい許してよ、文句は言ってるけど進んではいるんだから。


《しょうがないですね。相方の愚痴を聞くのもパートナーの務めですしね》

ミクがいつになく優しい?

《何を言ってるんですか? この優しさから生まれたような私に向かって》

どっかで聞いた事あるフレーズだな? 確か半分ぐらいとかどっかで聞いた事がある気がするが。

《優しさ成分100%です》

ドリンクみたいに言うなよ。それも自分で。


おっ、やっと終わりが見えてきたか?

灯りが見えてきたぞ。

来た時と同じぐらいの時間を費やしてやっと出口らしき雰囲気が出て来た。

《………………》

あれ? ミクが静かになった?


《……マスター》

どしたのミク? 急に黙っちゃって?


《マスターが井戸に入ったのって夜ですよね?》

そうだよ?


《そこから数時間探索しましたけど、時間的には深夜ですよね?》

ああうん、そのぐらいじゃないかな?


《ここって一応迷いの森の下に位置するわけですよね?》

そうだね……出口に到着っと…。

《森で地下の木より明るい灯りがあるっておかしくないですか?》


……………………………………………。

……………………………………………。


「こんばんは?」

長い沈黙の後に黙考して出した言葉だった。


沈黙は二つ。

一つはもちろん俺、もう一つは残念ながらミクでは無かった。

つい最近お見かけしたバッドステータスに侵されているお身体をした方だった。

色合い的には毒かな、紫だし。


「こ、小僧っ⁉︎ 夕方のっ⁉︎」

初めてお会いした時と違う反応で何やら新鮮だが。

《マスター、冷静にしている場合では無いと思いますが》

それな。

驚きで若干フリーズしてる隙に全力逃亡!


「また会いましょう! ではっ!」

本音は二度と会いたくないが、少しでも思考を鈍らせる苦肉のセリフだった。

「はっ? な、な⁉︎」

背に聞こえる声の感じだと成功したと思われる、てか成功してないとやべぇ!

ビャッコの攻撃受け止められるようなやつの相手なんて出来ん!!


「賊だっ! 逃すなっ!」

おおう、復帰が早ぇよ! もっとパニくれよ!

てか賊って何だよ! 小悪党が言うセリフじゃねぇか!

《そんなツッコミより真剣に離脱して下さい》

してるよっ!! ってくそ!


逃走方面の左右から鬼達が退路を塞いで現れた。

決してツッコミしてるからと言って逃走が疎かになったわけじゃ無い。


反応早過ぎだろ⁉︎ 何でこんな一杯集まってんだよ⁉︎

後ろには前回一撃で吹っ飛ばされた紫鬼、視界には色とりどりの鬼達。


非常にマズイ!

逃げれる未来が見えん。

最終手段の緊急配達以外の逃走が思いつかん。

《マスターすみません。緊急配達は二度連続で使えません》

ナンデストっ⁉︎


《ペナルティです。無銭で何度も使える都合の良いスキルではありませんので》

確かに我慢すれば文無しで何度も使えるなんておかしいけどさ!

今ここでその告知はして欲しく無かった!

ヤベェっ! 最後の手段が封じられた。


そんな内心などお構いなしにジリジリと包囲網が狭まってきている。

俺は進む事も後退する事も出来ずに居合の構えで相手を睨む事しか出来ない。

《マスター! 右に向けて抜刀です!》

っ!

ミクに言われて即座に動く。

「下がれっ!」

紫鬼から声が掛かかるが俺には関係無い!


キィンッ!

刃物同士が打つかる音が辺りに響いた。

俺の手には振り抜いた刀、そして目の前には青色をした鬼。

手には半ばから折れたような剣を両手にしていた。


ザクッ!

少し遅れて地面に刃物が突き刺さった。


ざわっ!

周囲から驚きにも似た声が上がる。

目の前の青鬼からは冷や汗が流れるような表情が見て取れる。

色は元々そういう色だったようで青褪めた訳ではなさそうだ。


「お前達は下がっていろ」

紫鬼から声がかかると他の鬼達は包囲網は解かずに距離を置いた。


「少し見くびっていたか? それに中々の代物だな」

そこは俺じゃなくて刀の方なんだな。

コイツにとっては許容範囲内ってとこか。

即座に下がれと叫んだ辺りこの紫鬼に通じるとは思えないが。

「話し合いで解決したりは?」

「出来ない相談だな」

「ですよね〜」


どうする? コイツはちょっと他とはレベルが違う。

前回で身に染みている。

前回の問答無用と違って会話が成立してるだけマシと捉えるべきか?

この感じだとリーダー的存在に位置していると思われが、コイツさえなんとかすれば切り抜けられる可能性も出てくるか?


《マスター、ここで新スキルのお披露目です》

新スキル⁉︎ マジ⁉︎ この難局を乗り切れるっ⁉︎

《二つのスキルを並列使用すればおそらくは……ただし私とマスターの思考をリンクさせる必要があります》

二つ? それにリンク?

《詳細は後ほどご説明します》

そりゃそうだ、のんびりしてるヒマはないしな。

打開出来るならやるしかない!


《ではスキル『夢現』、続いてスキル『リモート』発動します》

おっ?

自分の体が白い光で包まれていく。


「むっ⁉︎」

前回と違うパターンに紫鬼も警戒したのか武器を構えた。

《マスター準備完了です。イメージをお願いします》

オッケー、まずは接近して一閃…。


ガキッ!

「「なっ⁉︎」」

刃物が打つかる音とほぼ同時に紫鬼と俺から驚きの声が放たれた。


「くっ!」

キィン!

一瞬の鍔迫り合いの後、紫鬼が剣を振り抜き弾いた。

それに合わせて俺も距離を取る。


「小僧っ⁉︎ 前回は手を抜いていたか!」

「だとしたら?」

全力でハッタリです。

何しろ俺も紫鬼と同じ意味で驚いたからだ。


すげぇ! 何今のっ⁉︎ どうなってんのか分からんが今までの中で一番戦闘向けのスキルじゃん⁉︎

これならなんとかなりそう!


「退屈な相手だと思っていたが久々に楽しめそうだ」

あ…、コレ向こうが本気じゃなかったパターンだ。


ミク、大丈夫そう?

《……………………》

えっ⁉︎ ノーコメントぉ⁉︎

ちょっとミクさん! あちらはヤル気満々なんですけど⁉︎

コレって相手が油断しなくなっただけじゃないっ⁉︎


「今度はこちらから行かせてもらうぞ!」

ちょっと待ってと言いたい!!

しかしブラフがバレるのも避けたい!


どうすりゃいいんだよこの状況!


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