表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/172

4Day 〜お金の稼ぎ方を聞こう①〜


おぇ〜、二日酔いまんまの目覚め。

《すみません。『緊急配達』にエコはありませんので》


あ〜、緊急だもんね。

《いえ、貧乏人にエコノミーは似つかわしく無いので》


格差社会⁉︎ そんな理由なの⁉︎

《マスターの世界で言う二、三千円ですので》


……それ言われると耳が痛いな。

めちゃくちゃ高い訳でも無いもんなぁ。


《これからどうするんですか?》

それな、ぶっちゃけノープラン。

こればっかりは気持ちだけではどうにもならん、こちとら旅人ですから。

ここで頼れるお方は一人しかいない。


と言うわけでビャッコにアリシアさんを任せて(頼まなくても離れないだろうけど)やってきました孤児院に!


まだ早朝だからかちびっ子達の姿は見えない。

とりあえず扉をノックしてみる。

コンコン。


「はい、少々お待ち下さい」

声がした後、少しして中からシスターが現れた。

「お待たせしました」


う〜ん、俺の中でシスターってあんまり馴染みが無いんだよなぁ。

俺の知ってる書物のシスターって大概スレてる方が多いイメージなんだけど、果たしてこちらのお方はどういうタイプなんだろうか?

《書物なんて洒落た言い方してますけど、アニメや漫画ですよね?》

ミクさん、ネタバレ厳禁!


「朝早くからすみません。女将さん……じゃなくてカレンさんはいますか?」

「あ、貴方は確か昨日子供達にトトロンを持って来て頂いた方ですね。ありがとうございました。すみません。女将さんは昨日から戻って来てないんですよ」

「え? どこに行ったかは?」

「こちらの出入りは自由にしてもらっているので伺って無いですね」

マジか。どうしよう。


《マスター、カレンのフルネームを確認して下さい》

どしたの?

《後で説明します》

変なの?


「あの、ちょっと聞いてもいいですか?」

「はい、何でしょう?」

「カレンさんって続きの名前あったりします?」

「……無いですよ?」

「ありがとうございます。シスターも女将さんって呼んでるんですね」

「そうですね」

「もしかしてカレンさんって呼んだら怒ったりするんですか?」

「それは無いと思いますよ」

「そうなんですね。朝早くからすみませんでした」

「戻って来たら御用件をお伝えしますが?」

「いえ大した用事では無いので」

宿代が無いので助けて下さい。とは言えない。


「そうですか」

「はい、ではまた来ます」

「分かりました。お待ちしてます」


俺のイメージだとタバコ咥えてたり、拳銃ぶっ放したりしてるんだけど、そういうタイプのシスターでは無かったみたいだな。

《それはマスターのイメージが相当偏っているんだと思いますが》


やっぱそうかな?

《世のシスターに地面に頭をめり込ませて謝罪して下さい》


そこまでっ⁉︎ 死んでしまいますよ⁉︎

《意外と大丈夫じゃないですか? それよりお伝えする事があります》


さっきの事? なんでまた女将さんのフルネームなんて聞かせたの?

《先程の証言が確かならマスターの知っている者の中にカレンという人物は存在しません》


はい? ミク何言ってんの?

女将さん存在してるじゃん?

《マスターのリストにカレンの名前が登録されていません》


え? そうなの?

《可能性は二つですね。他の人にも教えて無い名前があるか……》


似合わないって言ってたらしいしね。

そこまで気にしなくていいと思うんだけど。

《……それとも偽名か、です》


偽名⁉︎ そう言えば女将さんの職業は盗賊…、それならありえる…のか?

いやでも自分から名乗ってるわけじゃないしなぁ、もしかしてお尋ね者⁉︎

《それだと顔を隠さず堂々と宿を経営してるのは不自然ですね》


だよねぇ。

それに世話焼き加減が俺だけに留まってないし、滅茶苦茶いい人だもんなぁ。

ぶっちゃけ俺を助けるメリットが女将さんに無い。

《そうですね》


ちょっとは否定してくれてもいいんだよ?

《自分で言ったんじゃないですか》


自分で言うのと他の人から言われるのではダメージが違うじゃん?

《…どうでもいいのでスルーしますが》

どうでもいいって言うなよ!


《偽名の場合は何か理由があるのでしょうから真相が分からないうちは警戒が必要かもしれませんね》

いつも通りスルーですね……でも警戒する必要あるかなぁ?


《一応です》

一応ねぇ。


《どちらにせよ。女将さんには接触するつもりなんでしょう?》

そりゃ他に頼れる人がいないからね。

とは言ってもどこに行ってしまったのやら…。


《森に行ってしまった可能性もありますね》

女将さんならありそう……。

他に知り合いいないし、帰って来るのを待つしかないかぁ。


《一応他に顔見知りはいますよ》

え? 誰?


《アリシアを診た医者です。名前がリストに登録されてますよ》

あ〜、あのギドって人か!

お礼がてら女将さんの行方を聞くのもいいか、どこ行ったか知ってるかもしれないし。


《ただ少し気になる点がありますが……》

どったの?


《いえ気にし過ぎかもしれないのですが、そのギドという人物、今孤児院にいます》

え? まさかの秒で再訪問⁉︎

それより医者が孤児院にいるって事はちびっ子達の誰かが病気か怪我でもしたのか?

怪我はよくしてそうな気もするが、知らない仲じゃないし様子を見に行こう。


数分もしないうちに孤児院に戻って来ました。

《マスターちょっと待って下さい》

今度は何が?


《裏庭の方にギドがいます》

裏庭? 何でまたそんなとこに?

診察じゃなかったのか? まぁ誰も具合が悪く無いならそれに越した事はないからいいんだが。

もしかしてミクの気になる点ってそこ?

《そうですね》


…確かに医者が孤児院の裏庭にいる理由が無いな。

意外と子供好きとか?

《どうでしょう? あの様子では想像し難いですが》

……確かに、まぁ会えば分かるでしょ。

この短時間でシスターと顔合わすのもなんか恥ずいし直接裏庭に回ってみるか。


じゃあちょっとお邪魔しますよぉ〜。

そんな事を心の中で思いながら裏庭へ歩を進めた。

思っているだけだと不法侵入だが、まぁ大丈夫だろう。

悪い事してるわけじゃないし。

なのにコソコソしてしまうのは何故だろう? 世の中の不思議だよな。


《マスター、ギドの反応が消えました》

はい? 説明してもらっても?


《はい、リスト登録者でマスターが踏破している場所なら位置の特定が可能なのですが、先程唐突にギドの反応が消えました。

考えられるのは未踏波エリアに入ったかもしくは外へ移動したかという事なのですが…》

もしかしてこの世界って転移使える人がいるって事か⁉︎


《どうでしょう? そんな便利なモノがあれば商人が危険を犯して馬車を使うとは思えませんが、あったとしても一般的では無さそうです》

う〜んそれもそうか、じゃあ何で消えたんだ?


《まずは反応消失地点に行ってみましょう》

流石のミクもそこまで万能では無いってことね。

行ってみますか。


《ここですね》

ここって………。


辿りついた場所には井戸があるだけだった。

あの医者…、まさか寝ぼけて井戸に落ちたんじゃないだろうな?


《無いと言い切れないあたりなんとも言えませんが、井戸に落ちたぐらいで位置情報は消失しませんよ》

そうなの?

となるとこの井戸どこかに繋がってる?


《可能性は大きいです》

……やべ、急激に怪しい雰囲気が漂ってきた。

女将さんにお金の稼ぎ方を聞くだけのはずだったのに。


《今なら見なかった事に出来ますが?》

関係無ければそれもアリなんだがこれはちょっとねぇ……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ