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第2章 冒険の始まり

第2章が始まります。不思議の国のアドベンチャーどうぞお楽しみに!

海の色がクリスタルブルーからエメラルドグリーンへといつの間にか変化している。

だいぶ沖の方に流されたようだ。

風は凪いで舟はゆったりと波間に漂っていた。


テレサは食糧庫を漁り、真っ赤に熟れたリンゴを4つ取り出してスカートでくるんだ。



「これだけあればしばらく海の上でも大丈夫だわ」



食糧庫には果物や日保ちしそうな堅焼きパンが沢山入っていた。

テレサはチーズをひときれとパンも幾つかスカートに放り込んだ。


「もしもの時を考えて普段着の上にパジャマ着ておいて正解だったわね。陸地に降りたらまずはみんなの服を買わなくちゃ!…それにしてもロイは今頃驚いてるでしょうね」


どこまでも続く地平線を眺めながらテレサは今までの旅を懐かしく振り返っていた。



「オ〜イ!テレサぼ〜っとしてないで早くメシにしようぜ。腹減ったよ」



レオはセオドアが広げた地図をよけて手招きした。



「はいどうぞ。いっぱい食べてね!どう?陸地は近いの?」



セオドアはリンゴを頬張りながらうなずいた。



「この方角に真っ直ぐ進めば明日には陸地が見えてくるはずだ」



「楽しみね!私達、好きなところに自由に行けるんですもの。ロイには申し訳ないけど歌劇団なんかに売られなくて本当に良かったわ」



「へ〜っ!もう買い手が決まってたのか?」


レオは意外そうな顔つきでテレサを見つめた。



「当たり前じゃないの。こんな美人ならすぐに買い手は決まるわよ」



「へっ…よく言うよ!」



「それで?その物好きな買い手は一体誰なんだ?」



「聞いて驚きなさい!なんと月の城のルイザ様よ」



セオドアは興奮した様子で膝をポンポン叩いた。



「なんだって!?そりゃあホントかよ?お前…勿体ないことしたなぁ。月の城といえば誰ひとり知らない者はない有名な歌劇団じゃないか?女どもの憧れのまとだ。なんでも、そこの女主人のルイザはやり手で団員はみな王族や貴族の妃に納まってるって話だぞ」



「でもセオドアさん…月の城の訓練は相当厳しいと聞いています。果たしてテレサについていけるかどうか…」


リンの言葉にセオドアも納得したように「そうだな。ワガママだし、色気もないし…向いてないかもな?」とニヤニヤしながらテレサの顔を見た。



「色気がなくてすみませんね!ふん、もう知らない!」



テレサはかじりかけのリンゴをセオドアにぶつけると、船の中に入って行ってしまった。


「あ〜あ行っちゃったよ。すぐムキになっちゃって!なんか可愛いなアイツ」



リンはレオの声の優しい響きにハッとした。


レオ…もしかして?



レオはリンの想いなどしるよしもなく、地図を広げて新しい世界への期待で胸を躍らせていた。



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