侯爵、最後の晩餐会
間章です。
今回はリョウマを陥れた?ケイン侯爵がどうなったか書き記したいと思います。
「はっはっはっはっ!!いいぞーもっと踊れ踊れ!」
王国侯爵のアホーダ・ケインは楽しそうに晩餐会を開いていた。
本来、貴族の晩餐会というのは社交目的の由緒正しき場。
しかし、それも贅沢で育ったケインの様な貴族からすれば古い伝統。
今は楽しさや華やかさを重視した晩餐会を開くのが彼の好みで、多くの招待客は楽しんだ。
皆、近辺や領内の有権者たちが多く彼に賛同するものだ。
そして同時に、その甘い汁を啜るために彼に近づいてもいる。
用意された踊り子達は踊り、豪華な食事を味わいながら話をする。
一見、煌びやかな場だが、それをするために費やした税と労働の血と汗を思い浮かべる者は貴族ではいない。
踊り子達もこの後の事を考えると虚しくてしょうがない。
その事に気にもせず、ケインは今日も楽しみ。
「はっはー!」
ガラスの瓶に一杯の酒を飲みながら思う。
こんなに楽しいと思ったのは久方ぶりだと…
(思えば数年前のあの時に…)
それはケインと異世界から召喚されたリョウマ・フジタとの邂逅の記憶である。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
“王国”と呼ばれるこの国は正確にはランドロセル王国という名前だ。
他にも王国として君臨する国があるが、中でもこのランドロセル王国は貴族制度の強い政治を繰り広げているために“王国”と呼ばれている。
それに気分を害すかと思えば、自分達が真の王国と言わんばかりに自分自身でも“王国”と称している。
そんなランドロセル王国の王城では多くの貴族が王のいる玉座に赴いていた。
その日に行われた儀式のためだ。
「いでよ」
そういい、王は用意された魔法陣に手を差し伸べて言った。
魔法陣は煌びやかに光、そしてその場にあの男を現わした。
「あれ?ここは?」
黒髪のジーパンとジャージを来たリョウマが出てきた。
本来、この時すでにリョウマはこちら側の世界にいたが、この日はたまたま前の普段着で過ごしていた。そのため王国の貴族と王は召喚が成功したと思った。
「おぉ!成功だ!」
「やりましたね!」
「そこのおぬし、スキルは見えていないか?」
また同じやつかと思いながらリョウマは言われたままにスキルを確認する。
「あ?…あっ本当だスキル増えてる。」
「貴様、無礼だぞ!王が聞いているのだから返事をしろ!」
近衛兵がその男に剣を向けて言う。
「…なんだよ…ここどこだ?」
男が小声で何か言ったが聞こえなかった。
「勇者よ!ようこそランドロセル王国へ!ここは貴様のいた世界とは違う世界だ!これから魔王を討伐してほしい!」
「はぁ?!」
そしてその勇者…リョウマに事情を話す。
ここ数年魔王の国に襲撃され、さらには略奪も起きてる。
しかし、戦力に乏しいために中々解決に至らない。
そのために有名な魔法使いに召喚魔法にて異世界からの強者を呼ぶ事にしたと説明。
半分は嘘で、こちらの要求に呑まない魔王国に物理的制裁を与えたいだけだが…まぁそれは言わなくてもいいだろう。
しかし、それを聞くとリョウマの顔は汗でいっぱいだった。
まるで、「なぜ、こうも平気で嘘がつけるのか」と言わんばかりに。
実際この時リョウマはすでに嘘を見破っていた。しかし、そう言わなかったのも…魔王国である程度の国の話を聞いていたためだ。
その一つでランドロセル王国は貴族至上主義で魔王もメンドクサイという程。
あまり無駄な争いを好まないリョウマはこの時は平穏に済むように矛先を誘導した。
「俺はまだこっちに来たばかりだから冒険者として修業させてくれ。」
そんな事はない。この時すでに武力が人間より高い獣人を圧倒できるまでに成長していたが…それも穏便に済むと嘘をついた。
そして、彼の言い分は…王国にとっても生活面の管理をしやすいために冒険者になる事を了承した。
「よかろう!では、我も忙しい身だ。そこにいるケイン侯爵が面倒を見てくれる事になっておる。冒険者の間は彼の言う通りにするように。」
そういい、ケインが前へと出る。
「初めまして、リョウマ・フジタだ」
貴族に先に挨拶をさせると不快になると思い、先に述べるリョウマ。
それに満足したのか、微笑みながらケインは自己紹介をする。
「ははは…分かっているね。王より紹介に預かったアホーダ・ケインだ。侯爵を任されている。」
この時、リョウマは笑いを堪えるのに必死だった。
「とりあえず、我の屋敷へと赴こうか。そこで細かい話をしよう。」
そしてその場は無事に事なきを終えた。
しかし、リョウマは城の中と外で大きな違いを目の当たりにする。
それは馬車に乗ってケイン侯爵と城下町の屋敷に向かっている時の事
「あれは?」
リョウマは家に強盗が入っているのを見つけた。
「?あれは税の取り締まりだ。」
「それにしては…あまりに強引に見えますけど…」
木造の薄い壁だからか…衛兵の様な男が壁を壊して、それに住人が怯えているように見える。
「あー、壁にお金を隠す不届き者がいますからね。その対策であまりに税金を払わない場合はあのような手順を踏むようになっているですよ。」
「…いくらなんでも横暴すぎませんか?」
「なぜだ?我々は貴族…この国をより豊かにするために日々頑張っているのだ。つまり我々の頑張りはやがて彼ら住人の実りへとなる。そもそも学のない彼らだ。我らがいなければどうにもできん…なのに最低限のお金も払わないなんてそちらこそ失礼ではないか。」
ケインはさも当たり前の話のように言い切った。
「…なるほど」
そういい、リョウマはそこで会話を終わらせた。
納得などしていない。ただ、この国の現状を見て知ってからでも遅くはないと思い保留する事にした
その後は屋敷で冒険者の登録と名誉貴族と住居の物資の調達をしてもらったリョウマ。
それからリョウマはできるだけ彼の屋敷に戻らない事にした。初めて会ってから思っていたが、価値観が根本的に合わないのだ。努力して合わせようと試みたが…愛想笑いが精いっぱいだ。
そしてその日々を忘れるために依頼を多く引き受けた。
フォレストリザードの単体での討伐。
ヤスラギの根っこの採集
バルバロンの捕獲
どんどん難しい依頼を達成した。
その目的は大きく分けて3つ。
まずは王都にいないため…貴族とできるだけ交流したくないのだ。
次に魔王国とのコンタクト…これは幸いにも魔王国出身の村人を見つけ…彼に近況をつづった手紙を魔王国へと託した。
そして、最後は…純粋な訓練…前の世界では味わえなかった冒険と達成感にリョウマは多少喜んだ。しかし、同時に王国の腐った政治を目の当たりにする。
階級制度による統治は当たり前で、多くの差別が街にはあった。
しかし、変えたくとも、まだその力はないリョウマは目に見える範囲でしか助けられない。
これを助けるのは貴族だけしかいないとリョウマは思っていた。
目まぐるしく活躍した一方で葛藤も感じる彼はそんなある日、その高名振りに一回だけケイ侯爵の晩餐会に招待した事があった。その時に一度一言を言おうとリョウマは思った。
そして、その晩餐会の当日
その晩餐会は多くと若手で力のある貴族を招いた重要な晩餐会。
ケイン侯爵は侯爵として若いながらも己の地盤固めに尽力していた。
そしてリョウマはその時に素直な気持ちで彼に苦言したケインに向かってこういったのだ。
「頼む…ケイン侯爵。少しは民を思いやる政治をとってほしい。」
晩餐会が見渡せる別室でリョウマはケイン侯爵に報告も兼ねて挨拶をした。
そしてその時に素直な気持ちを答えた。
この時ケイン侯爵は思った。
何の政治が悪いのだ?
税金の払えない住民の娘を踊り子にした事か?
食料不足した名産品を売る村の食料を全部頂いても問題がない法律か?
それとも煌びやかに見せるためにたくさん用意された美術品を作る職人の催促させるために家族を人質にしても許される事か?
そんなのは外の国の人に見せなければいいだけだ、そしてその住民は我ら貴族に使われる事を誉として生きていければいいのだ。
そのようにケインはリョウマに言った。
「…おまえさ…そもそも思いやりって知っているか?」
すると、リョウマは口調を変えて、ケインに言う。
「確かにある程度の贅は魅力を出す上で必要だが…おまえのは違う。ただ過去のこの国の貴族の習わしに従って、それを理由に贅沢をしているだけだ。それでは誰もついてこないぞ。」
「はっ…そんなのお前の戯言だ。現にこうして多くの貴族が私の招待状で来ているのだ。」
「…目が曇り過ぎているな…少し大きい衝撃が必要か…」
そういって彼は晩餐会の会場に上に吊るされたシャンデリアを狙った。
「何をする?」
そして、手から魔法を放ってシャンデリアの吊るされた線を切る。
「「「「「ワァー!!!」」」」」
「「「「「キャー!!!!」」」」」
「貴様!!」
「これで俺の事をいうか?名誉貴族の俺に晩餐会を止められたじゃあ、お前の侯爵としての誇りは保たれないだろうな」
「くっ…」
そして、その場はシャンデリアが事故で落ちてしまったと皆に説明しお開きになった。
その後もリョウマはケイン言う。
「いい加減に気づいてくれ…先程は注意だ。お前のような横暴な行いは限界がある。いつかしっぺ返しがくるからな。ここらでもうやめておけ。」
そういって、リョウマは屋敷を後にした。
これは彼なりの注意…そして変わってほしいという思いだった。
先程も言ったように彼は貴族…それも侯爵だ。若い彼が変わればきっと多くの貴族が変わってくれる。そうリョウマは若いながら思い、その行動をとった。
いくらケイン侯爵でも…改心のチャンスはある思って。
その後、リョウマは弁償のお金だけ置いていった。
帰り際にいった。
「もうあなたの援助はいらないです。あなたが改心するまでは…会う気にもなれません。」
そしてリョウマは帰宅した。
しかし、その晩…ケインは固く誓う
(あの野郎。…何が思いやりだ…何が気づけだ!!!俺は貴族だぞ!侯爵だ…そのための行いをしているだけにすぎない。それを変えろだ!つまり破滅しろと同意義!あんなやつこらしめてやる)
そして、思いつく…思いやりを持てというなら…身近な存在が彼を裏切る状況を作ればどうなるか…
(ひひひ…見ていろリョウマ!お前は裏切られても、まだ思いやりとやらを持てるか?)
この時、ケインは大きな勘違いを一つしている。
それは思いやりを失った人間がどのような行動に動くか全く考えていなかった事。
そしてこのケインの思いは、リョウマの仲間からの裏切りへと繋がる。
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そして回想を終えたケイン侯爵は晩餐会を楽しむ。
たかが、一晩餐会を潰されたから彼は激怒をしたのではない。
あの事を気にリョウマが王国に対する危険因子の可能性がある事も上に報告済みだ。
それを聞いた上…つまり国王が「状況を見て判断しろ」ときた。つまり敵対するなら殺してもいいという事だ。
おかげで無事にやつを排除し、ケインは贅沢な毎日を過ごしていた。
あの三人に払うお金のせいで、しばらくお預けになっていた分…今回は盛大にしようと奮発した。
「どうです!みんな楽しんでいますか?」
周りに声を掛けるケイン。
「えぇ…流石ケイン侯爵…このような煌びやかな演出を用意できるは流石です。」
「この豚も美味しです。この地方は今年不作だったと聞いたけど、それを用意できるなんて流石ケイン様!」
「期待をしているぞ!」
今回は年配のケインよりも地位が高い人もいる。その人たちに彼の勢いを見せるためにも今回は豪華にしたのだ。
(これこそ貴族、人の中でも上の存在である貴族の生き様よ!そしてどんどん俺は成り上がってやる!)
貴族としての生き様を信じ、貴族の行動をやめなかったケインは大いに心の中で笑う。
そして、ある商人の男が挨拶をしたいという事で会う順番の時に事は起きた。
「いやー正に豪華絢爛!ケイン侯爵の晩餐会は派手ですね」
「そうだろ?そうだろ?我は貴族だからな、このくらいせねば…」
「では、一つ…この場でできるゲームがあるのですが…どうです?やりませんか?」
「ほう?どんなゲームだ?」
「この舞台を使った選択ゲームですよ。その者の運命がどうなるかをその場にいる皆様で多数決で決め、その数で行う賭けゲームです。まさにケイン様の様な貴族…人の上の存在のふさわしいかと」
「ほほう!」
今回は多くの奴隷も用意してある、その者達に何をされるか選択させるのもいいかもしれない。
そろそろ晩餐会のネタに尽きていた。
このゲームなら派手且つ記憶に残る遊びになるだろう。
親子の奴隷に殺し合いをさせるか
冒険者の奴隷に無理難題な依頼をさせるか
その他人の運命を決め、予測するというのも貴族らしくていいとケインは思った。
「いいぞ!やれ、奴隷はいくらでも用意している!」
「では…」
すると…男はケインの首を掴んで舞台へと飛んだ。
舞台へと飛んだケインは男に十字架に括られた。
「げほっ…おい!これはなんだ?」
「ですからゲームですよ。舞台に立つのはあなた…ここにいる皆さんに選択させるのですよ、あなたの運命を」
そういい、商人の男は変装を解いた。
「おまえ!生きていたのか!…リョウマ!」
「え!」
「リョウマだと!」
「あの亡くなった勇者が?」
一同が驚愕をする。
「よう…久しぶりだな」
「お前…魔王城で死んだはずじゃ」
「ご生憎様、俺は魔王城に知り合いがいてね、むしろ助けてもらったんだよ。」
リョウマは笑いながらケインにいう。
「ケイン、俺は言ったよな…このままじゃだめだと…改心しろと…その仕打ちがあれか?」
ケインを殴るリョウマ
「げばっ」
そのこぶしは鉛の様に重かった。
「おかげでよーく分かった、お前は変わらない…だからここで亡くなってもらおう。」
「ひっ!」
「だが、それではあまりに公平ではない…お前は言ったな…この晩餐会は支持を集めるためだと…ならこのゲームで証明してみろよ」
「は?」
「お前を支持するやつが一人でもいれば…これで済ませてやる」
すると…貴族たちは動けない事に気が付く。
「ゲームにならないからな…俺のスキルで全員足を動けなくした。」
リョウマは不敵に笑う。
まさに命は彼が抑えたも同然だった。
しかし、ケインはその条件に戸惑う。
「え…いいのか?」
ここにいるのは皆自分に目を掛けている貴族や配下の貴族ばっかり。
一人だけではなく皆手をあげるだろう。
「あぁ、いいぜ。」
「私も、問題ない!貴族として、侯爵として誓う!」
「では聞こう、ケイン侯爵に生きてほしい人は!」
大声でリョウマは言う。
すると、その場にいた皆が手を挙げた
それにケインは満面の笑みを浮かべる、
「はは!ははっはははっはははは!ひぃひぃ!どうだリョウマ!貴様何を考えたか知らないが、貴族をなめ過ぎたな!これで俺を解放してもらおうか!」
(ざまーみろ、俺を陥れたかったのだろうが、そうはいかない。全くバカだなこいつ。妙なゲームなぞしなければいいものの)
そしてリョウマふとした感じにある事を言う。
「…言い忘れたが、この場を持って、俺が今所属している国…魔王国の宣戦布告を宣言する。」
「「「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」
一同は再び驚愕する。
「そのための人柱を用意するのだが、俺はケインに恨みがあるから彼にしようかと思ったが…まぁ仕方ない…これだけ支持されているのなら見逃そう…」
それを聞いて…貴族の顔が曇った。
衛兵が彼を抑えられないこの状況で…命は冒険者だったリョウマに託されている。
人柱になどなりたくない、実に当たり前の気持ちだ。
それを覆すのはその者にとって大切な存在が危機に瀕している時だけだろう。
しかし、それ彼…ケイン侯爵にはいなかった。
手が一つ降りた。
「は?」
ケインは驚く。
すると、次々と手が落ち、そして誰も手をあげなくなった。
「お、お、お、お、お前ら!!!!!」
「…かなと思ったら見間違えたようだ、ケイン…お前支持されていないぞ?ではゲームに乗っ取って貴様には死んでもらおう。」
「ふざけるな!お前はただ異世界人だろう!この世界の貴族に歯向かうな!」
「俺は再三いったぞ?ケイン。思いやりを持って行動しろと。今回はそれをしなかったお前が悪い…とは言わないが…この結果は少なくともお前が招いたな。」
そして、手をケインの方に掲げる。
「ぐわ!痛い!熱い!背中が」
「お前には国王への手紙代わりになってもらう。」
背中に文字を書くリョウマ。
その苦痛に顔をゆがませるケイン。
「ぐわっ!こいつ…やめろ!いますぐやめるんだ!おい、お前ら!さっさと取り押さえろ!」
ケインは命令するが、誰も聞かない。
「哀れだな…最後まで俺の言葉の意味を理解しない…できないのか…」
「くそくそくそ!!!!」
そして、文字を書き終わり、リョウマは手に剣を持つ。
「一撃で終わると思うなよ」
「くっ!!」
その後は地獄絵図だった。
切り傷をたくさんケインに与えて、彼に永遠の苦痛を与える。
手と足の爪を全てはがした。
舌を切らないように顎をはずした。
あまりに動くので関節も可能な限りはずした。
それも全てスキルのおかげで出来た。
死ぬ間際までの関節外し、爪、拷問…
「はぁはぁはぁ…」
傷から血が流れ、意識が朦朧とするケイン。
「く・そ・今に見・てい・ろ…」
まだケインはリョウマを睨む。
「次なんてないさ。」
大振りに剣を掲げて、その切っ先を彼の心臓へと向ける。
ぐさっ
そして、とどめに心臓を指す。
口から吐血し、ケインはぐったりとする。
これによりアホーダ・ケインは殺された。
注目すべきところは彼は最後までリョウマに謝らなかった。
死ぬ間際まで彼はある意味では貴族だったのだろう。
その意思の強さや流石と言える。本来なら別の所で生かしてほしかった。
しかし、そんな貴族として生き様をさらした強情な彼も…
死んだ後も未来永劫、誰も彼の行いが正しかったと言うものは現れなかった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
リョウマはケイン侯爵の死体をその場の貴族に任せた。
「さて、次はあの3人か。一人は場所が知れているし、どんなにしようかな。」
ややすっきりした顔のリョウマはケインの屋敷を後にして、魔王国のアジトへと帰った。
こうして、リョウマの最初の復讐が終わり、序章へと繋がるのだった。
ここまで読んで戴き、有難うございました。
ブクマ、感想、評価等いただけると大変励みになりますので、もし良かったら宜しくお願い致します!
東屋