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復讐者、反省していなかったので、チートを使って元仲間に復讐したいと思います 

それから数年が流れた。


レオナルドとリョウマ達の戦いは激しい戦いの結果、リョウマ達の勝利で終わった。


戦いのさなか、レオナルドを唯一殴れるリョウマは彼と戦っている内に彼の悩みである不老不死にたどり着いた。


リョウマの世界を1から生んだレオナルドはそれ故に退屈をしており、それ故に己の力で世界のリセットを行おうとしていた。


それも前の先代魔王がレオナルドと戦った理由で、その時は面白いものを見せると説得され、この時までこの世界を続けていたが、アマンダの結果を見て再び世界のリセットを試みた。


それを聞いたリョウマは提案した。


「なら、俺がお前を楽しませる!それでどうだ!」


そういい戦いの末、リョウマ自らがレオナルドに変わり、世界を取り仕切る存在となった。


戦いに負け、最初は渋ったレオナルドもリョウマのこの世界での経験を聞き、託してみる事を承諾する。


「僕はこのまま世界をただ見る人になるよ…たまに話相手になってね」


そういい、レオナルドはどこへともなく消えてった。




レオナルドを無事に倒したリョウマはレオナルドの持っていた権限を【怠惰】に渡した。


これには思わず、別空間で観察する立場に変わったレオナルドは爆笑してしまうほどの素早い権限の譲渡だった。


レオナルドに置いてかれた怠惰はすんなりと渡したリョウマに唖然とする。


「よりにもよってせっかく得た世界を律する力をその怠惰に渡すか?」


「あぁ、だってルカルドから聞いた感じ、怠惰なら最低限の仕事しかしないからな…これで世界をどうこうするというのはないかなと」


怠惰に渡すのは彼が一番公平な立場にいるからだ。

この世界の国の住民は国ごとでの志向があるのでだめ。


異世界人のリョウマがやろうと思っていたが、戦いが終わってすぐに怠惰の事を聞き、渡す事を決めた。


前の世界を管理していたレオナルドの元でただめんどくさいのでスキルを作っていただけの怠惰なら一番公平な立場にいたのは怠惰だとリョウマは感じていた。


リョウマの中の憤怒であるレイジもそのアイディアには賛成していた。


(一番めんどくさくないのは考えない事、それで一番才能があるやつは怠惰だな)


案の定…


「…確かに世界をまたリセットするのはめんどくさいから…、君とルカルド君との約束だけ終えればあとはニートしていいだよね…最高」


そういい、彼は了承してくれた。


【怠惰】にはルカルドのお願いで、全世界の民にスキルを振りあてる作業をしてもらっている。


そうする事でスキルによる差別や文明レベルでの差別をなくし、加速するからだ。


「ありがとうにゃ、そうすれば、俺達の世界はどんどん文明が加速するにゃ」


もちろんリスクがあるが…スキルを与えるという名目でどんどん戸籍や住民把握をしていきたいのだそうだ。


「いいってことよー、ぽんぽんと思ったものを生むだけだし、それで誰も否定しないのは最高」



もちろん、能力の低いスキルを得るものもいるが、それが彼の耳に届くはずもないので最高という彼を恨むものもいるかもしれないが…それでもスキルがある事でどう生かすか殺すかここで考えようとするのはこれまで悲観していたスキルでの差をなくすいい機会だろう。


全配布はできると怠惰はいうが、その分…ラフロシアの【太陽】のようなスキルは滅多に出なくなるとの事だった。


「いいんだにゃ、これはどんな人にでも特徴があるんだと分からせるためでもある。もうスキルが特別という選民意識はなくした方がいいにゃ」


「なるほど…」


そういい、怠惰はまたボーっとして一人の時間に入った。


こうして、リョウマ達とレオナルドとの闘いが無事に終わった。




ラルフはその後、ラガーンと和解し…双子達を率いてイグルシア帝国へ戻った。


実はラガーンが言っていた彼のスキルが特別というのは彼のスキルがリョウマの持つ憤怒…レイジと同じスキルの番人である【傲慢】がいたためだ。


【傲慢】もレイジ同様に長く生きていることもあり…彼の知恵となり平和裏に帝王になったそうだ。


「帝王になった…イグルシアと魔王国の清算はさせてくれ」


そういったラルフは魔王国への被害の賠償と平和条約を無事に締結される。


祖国が賠償したからという事で落ち込むかと思われたが…どうやら無事にマリアという女性と結婚できた事で帝国民も大いに喜んでいたそうな…そしてラルフはずっとマリアを愛しつづけ子宝にも恵まれ、国も繁栄したそうな…


ルカルドとラフロシアは引き続き三大将軍の座に立つも、スキルが配布された世界ではその特別が緩和され、文字通りの象徴になった。


特にルカルドは【怠惰】とのやりとりを一任されてる。


前よりも忙しそうだった。時々元気だという事ヴォンロウドに住んでいる弟にお知らせしているそうだ。

やがて三大将軍の地位も忘れられる頃にルカルドは彼の母国で宰相になるのだが…それはかなり先の事だった。


ラフロシアはミカロジュの森戻り、国交を再度見直している。まだリョウマの事をあきらめておらず数年後にアマンダがリョウマと結婚すると知った時は次は自分とやっきになっていた。


そんなラフロシアもなんとか結婚までこぎつけるのだが…それはしばらく先の事だが、エルフである彼女にとってはとてもあっという間に結婚までこぎつける事になる。


最初はいじめられていたメグはその後お城でしばらく働いた後、有名な武術家となり、指導をしていくうちに学園からの依頼で武術の先生になった。実は彼女の中にいるスキル【大喰らい】に宿っていた【暴食】だが…そのまま一言も発せずにただ…メグが食べては満足気にしていたとメグは言う。



【怠惰】等のスキルの番人も【暴食】は昔からそうだという事で特に問題もなくメグの中で過ごした。


「私のスキルだけお話しできないのですね…」


お腹がすきやすくなった事メグは嘆いていたが、それも慣れていった。


メグはその学校で、同じく魔法科として先生となったエマと共に時にはその地域の魔物を討伐して有名校にまでのしあげたそうだ。。


かつてリョウマを裏切り、仲間になるも相性が悪いスフィアは魔王国に残った。


宰相の元で経理を手伝いながら、暗躍している。

黄金生み出せるから宰相を懐柔したとかしていないとか…


実はリョウマにとってある意味レンコやアマンダ以外で彼と一番顔を合わせるようになるのだが…二人の仲の悪さは一生そのままだったが…数年後にスフィアがヒカリの家庭教師になる。


その時はまたひと悶着があったとかないとか…


もう一人の異世界人で料理人のケンはしばらく世界中を回り、レイフィールドの街で料理屋を営んでいる。魔王国の要人が訪れる店という事で売り上げは爆上がりしているそうだ。


ザッカはそのまま刑務所に収容された。そして出所した後はとある孤児院で用心棒をしているとのこと。そこの院長の息子さんに武芸を教えているとか。


カモッラも収容所送りになったが、模範囚という事で彼のスキルを使い看守もやってもらっている。いくら模範囚でも世に出ることはないのだが…まぁ彼は楽しんでやっている。


こうしてリョウマが知り合った世界の人々はそれぞれの人生を引き続き…時には立ち止まり…また歩んで謳歌した。









魔王城にある屋外に面している中庭。


リョウマ、レンコ、アマンダ、ヒカリは記念写真を撮る場所にいた。


「あー、ヒカリ!落ち着いて!」


レンコは暴れているヒカリを捕まえる。


「リョウマ…私もいいのか?」


アマンダは申し訳なさそうにいう。

この場はアマンダ経っての希望できていた。


「あぁ、二人とヒカリで一緒に写真を撮りたいんだ」


「そうか…ありがとうリョウマ、レンコ、ヒカリ」


アマンダはレオナルドが倒された後、魔王国の王座に残った。


戦いから数年が経ち今ではすでに帝王になったラルフとイグルシア帝国との国交を結びなおし、前よりも盛んに魔王国を豊かするための政策や取り組みを続けている。


そしてどうして今屋外にでて写真を撮っているかというと…ようやくリョウマがアマンダとレンコに婚約を申し込んだ。


二人はそれを了承し、形として写真に残そうと今いるのだ。


「そうよ、アマンダ。気にしないで…それをいうなら私だってリョウマを一度追い込んでいるのよ?」


「レンコ、うん…でもね…重ねてありがとう」


無事にアマンダを助けたレンコ、それによって二人の仲も前より良くなっている。今では対等な関係で話もしている。


ちなみにレンコはヒカリの子育ての合間に道場を再起し、「強い女性」として各国に知れ渡った事で彼女の流派はこれからも残る事になった。


(レンコ、おめでとー)


レンコの中にいる【嫉妬】もレンコを褒めた。彼女?もレイジや【傲慢】同様に宿主の良く相談相手となる事にしたみたいだ。


「本当…改めてめんどくさい女を好きになったものだ」


「「いや、あなたが一番めんどくさいから!!!!」」


そうアマンダとレンコに口をそろえて言われる。


「パパーめんどくさー!オモイオトコ」


「ヒカリ!どこでそんな言葉覚えた!パパ不安だよ」


そういい、リョウマは自分の二人の妻…そして娘からの手厳しい意見に慄く。


最後にリョウマだが…


彼はルカルド達と同じく三大将軍の座に残り、扱いが難しいスキルに対して個々に相談するといった立場になり…魔王国だけではなく世界中を旅する事になり、その貢献も相まって世界を支える貴重な人材へと成った。


「自分がこの世界にいるのはこういった扱いの難しいスキルに対してうまく対応する事を説明するためにいるんだと思う」


とリョウマは言い、生涯をこの世界にいる悩める人のために全てを捧げ、その良き隣人であるアマンダとレンコに支えられた(のちにラフロシアもここに加わる)幸せに過ごしたとされている。


その後の出来事で一番意外な出来事は…リョウマとレンコの娘であるヒカリは後に次代の魔王になる可能性があるとされるのだが…それはまた別の話…


こうして彼の物語は無事に終わった。




















































(おい、俺は?)







とレイジはリョウマに語り掛ける。


(あぁ、そうだな…お前も言わないとな)


リョウマ、レンコ、メグの持っていたスキル達の生みの親でである【憤怒】【嫉妬】【暴食】はそのままいる。そしてかつてレオナルドの元にいた【色欲】【強欲】は【怠惰】のサポートをしている。


(忘れずにいてよろしい、これからもよろしくだ)



最初は嫌いだった自分のスキル…だけど今ならこう言える。


(あぁよろしく、俺のスキル)


反省していなかったので、チートを使って元仲間に復讐し、それでもまた反省をし、元仲間と新しい仲間達と新しい生活をこれからするリョウマ。


その顔はこの世界に最初に召喚された時にはなかった満面の笑みで彼がこれから大事に持つであろう家族写真に永遠に残り続けるのだった。







~完~






これにて 「反省していなかったので、チートを使って元仲間達に復讐したいと思います ~復讐の反省~」 完結です。


まずは読者の皆様。

これまでのご愛読、誠にありがとうございました。

この作品は見切り発車ではじめ、第3章までは固まっていたので定期的に更新ができていたのですが…それ以降失速してしまい、最後の方はこういう形で物語を完結しました。


ただ更新ができていなかった日々も、未完だけ×…生んでおいて終わらせないのは嫌といった心境でした。そのため、なんとか完結まで書きたいと常々思っていました。


最後はこのような形ですが完結させましたが…終わりを迎えさせる事ができたのは、正直ほっとしています。この物語は終わってしまいましたが、これからもリョウマ達は自分の書いた世界で生きていくと思うと…感慨深い気持ちになります。

そして、そんな自分の書いた物語をずっと読んでいただきました読者の皆様にはとても感謝しています。


次回作はきちんと形を整えてから作品をお見せできればと思うので、次回作も読んでいただけますと幸いです。またその辺も新しく更新しましたら、こちらにも導線を貼るようしてします。

何卒よろしくお願い致します。


本当に有難うございました。


                                  東屋

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