『アイノコクハク!?』
今日は8月1日。8(パ)1(イ)の日=牌の日!!…麻雀の日!!
あまり有名ではないため、ご存知で無い方も多数いるだろう。日本では語呂合わせで○○の日と付いている日が沢山ある。
今日はそのうちの一つ麻雀の日だ!!
期末テストも無事ではなかったが一応終わり、7月中に補習授業も受け、俺と五右衛門にとっては今日が夏休み初日と感じる。
Summer vacation!!高校最後の夏休みを補習授業で潰した事には涙がでる…
いつもの目覚ましのセットと解除し忘れた俺は、午前7時と言う驚異的な速さで目を覚ました。
ジィジィと鳴くセミは本当に耳に付く…
セミ言う昆虫がもし、冬に鳴く昆虫だったらあの暑苦しいと感じている鳴き声は、寒く感じるのだろうか…??
などとくだらない事を考えながら、再び眠った。…があまりの暑さに二度寝は不可!!
起床5分で暇になった俺は、手当たり次第電話してみた。
『おう!!五右衛門!!おきてたのか!?』
『寝むい…じゃっ』
ツーツーツーツー…
『おう!!光!!暇か!?』
『暇や無いわボケ!!…寝る』
ツーツーツーツー…
『おう!!カオリン!?今何してんの!?』
『ん…誰ぇ??…ムニャムニャ…』
『俺俺、優馬。メモリ入ってるだろ!?』
ツーツーツーツー…
『おう!!羽樹!!切るな!!』
『はぁ!?』
『いや…さっきから一言、言うと切られてたもんで…』
『ふぅん。で!?何!?…』
やっと会話のラリーが続いたと思ったら羽樹はかなり不機嫌な様子…
『いや…忙しそうだな…またで良いや…』
『え!?別に忙しくないよ!!勝手に決めないで!!…で…何か用!?』
『いや…暇かな〜って思ってさ…俺は暇だから…』
『で!?』
『その…えぇっと…羽樹も暇なら遊ばないかな!?って…他の奴ら寝てるみたいだし…』
『ふぅん!!要するに見事皆に断られて、残りに残った残飯のうちと遊びたいと言うわけ!?』
『ちゃうちゃう!!メモリの上から順番にかけただけだからさ!!それにキキにはまだかけてないし!!最後ではないよ!!』
『ふぅん。そりゃキキは光の彼女だからそんなに簡単に誘わないでしょ…』
夏休み初日の午前7時から友達に怒られてる…マジで鬱になりそうだ…
『優馬!!!ちょっと聞いてる!?』
『ぅんぅん…聞いてるよぉ』
『聞いてたら返事くらいしてよ!!こっちばっかり話して馬鹿みたいじゃん!!うちも暇だから相手してあげる!!1時間後に和茶!!またね!!』
『え!?一時間後って!!』
ツーツーツーツー…
1時間後に和茶…家からだと自転車で20分かかる。要するに長くても40分で準備しなければならない…
起きてすぐ電話を手当たり次第かけてる最中だった俺は、まだパンツ一丁で寝起き同然…
残り時間30分で、風呂、歯磨き、準備…やばい!!
意外にも俺は風呂が大好き。湯船でボーっとしたりするのがたまらなく好きだ。
しかし今日は湯船に入るどころか、お湯を入れることすら無理な状況だ…。
10分で風呂を出て、10分で髪を乾かし、3分で歯を磨き、10分で準備…
残り時間27分。何とか間に合う安堵の息をつき、ほっと胸をなでおろした。
ゆっくりとは言っていられないが、それなりにのんびりと急ぐ事も無く普段のペースで自転車を走らせた。
和茶に近づくにつれ、羽樹がもぉきていることに気が付いた。
『おまたせぇ〜』
『5分前か…でも遅い!!5分も待ったよ…』
『わるぃわるぃ…』
どぉやらまだ不機嫌のようだ…と言うか、俺は何しに来たんだ!?
確かに暇だったから、羽樹には電話した。…が、あまりに不機嫌で話しなんて出来たんもんじゃなかった。
それに、羽樹と遊ぶって何して遊ぶんだ!?…こんな不機嫌な状態で…
俺は女の子と二人きりで休日を過ごすなんてのはいまだかつて1度としてない!!
中学の時付き合った子は居たけど、登下校や昼休みに少し話す程度だったし…不機嫌な羽樹に対して何を話して言いか分からず黙っていた。
俺が、何を言っても気にさわりどぉせこっ酷くどやされるのが落ちだ…と考えた。
それは少しは効果を発揮したが、逆に無言過ぎるとイライラしだすのもで、羽樹は『なんで話さないの!!!!?…クドクド…何か話してよ!!』とまぁ20分以上は永遠に怒鳴り散らかしていた。
とは言うものの、何を話して言いか分からない。ふと目に留まったのは七夕にあげた、ビーサンだった。
『お!!ビーサン使ってくれてるんだ。何か嬉しいな♪』
満開の作り笑顔で羽樹に放った。
『あッ、ぅん。』
俯きちょっと恥ずかしそうに答えた。
『羽樹は俺の事どぉ思ってる!?』
話す話題も考え中だし、ちょっとした素朴な疑問を聞いてみた。
そもそも、女友達が居ないわけではないが、ココまで仲良くなった女友達は羽樹、キキ、カオリンが初めてだった。
単純に向こうが俺達の事をどぉ思ってるのか気になった。
それにお互いの親友同士が付き合ってるしな…。
『えッ!!…何言ってるの!?…何でいきなりそんな事聞くの!?…』
『んーちょっと気になってさ。』
『うちの答えは何か意味があるの!?』
『そりゃあるさ!!!』
この時俺は…いや俺達はとんでもない勘違いをしていた。まぁお互いの心の会話はきっとこうなるだろう。
『えッ!!…何言ってるの!?…何でいきなりそんな事聞くの!?…』
【え!?もしかして優馬ってうちに気があるの!!?】
『んーちょっと気になってさ。』
【俺には良く怒るしさ、俺以外の4人と仲が良いから俺とも仕方なくつるんでるのかなって…まぁこんな事言えないけど…】
『うちの答えは何か意味があるの!?』
【え!?もしかしてうちが好きだよって言ったら告白とかしてくるのかな!?!?!】
『そりゃあるさ!!!』
【まぁもし嫌いなら俺はなるべく羽樹とは関わらないように…しないとな…残念だけど…】
とまぁこんな感じだろう。この後の会話で俺はハッとお互いの会話がずれているのではと思い出した。
『えぇっと…その…んーと…』
【どぉしよう!!いきなり過ぎるよ!!それに優馬はうちの事好きなのかな!?…】
『おいおい、そんなに悩む事かよ!!』
【うへ〜言いづらいって事はやっぱり俺の考え的中かな…】
『あたりまえじゃん!!』
【逆に悩まないわけ無いじゃん!!】
『そっかぁ…』
【当たり前なのかよ!!!的中じゃん…】
『あのさ…逆に優馬はうちの事どぉおもってるの!?』
【取り合えず…優馬の考えを…ちゃんと口から…聞きたいな】
『俺は、羽樹の事好きやを!?』
【あれ!?…羽樹も俺と同じ事で悩んでたのかな!?】
『え!!!ちょ…本当に!?』
【嘘でしょ!?からかってないよね!?】
『は!?、嘘なわけないやん!!嫌いだったら暇でもTELして遊びたい何ておもわねーよ』
【羽樹にしては珍しく神経質になってるな…まぁ俺は本当に嫌いじゃないし、嘘は言ってないけどな】
『ちょっとだけ考えさせて!!!』
【やばい!!やばい!!やばい!!やばい!!どぉするの!?うちは付き合うの!?優馬と!?どぉしよう!!】
『うん…良いけど…もし嫌ならそぉ言ってくれれば…』
【嫌でも流石に言いづらいんだろうな…】
『嫌じゃない!!!優馬の事は好き!!』
【やば…言っちゃった…】
『オー!!そっか!!良かったぁ〜!!なぁんだ!!早く言ってよ駄目かと思ったやん!!』
【ほぉぉ。安心や…】
『う…ぅん…ヨロシクね!!!♪』
【もぉ良いや!!どぉにでもなっちゃえ!!】
『おう!!宜しく!!』
【宜しくって何か不思議だけど…俺の中の誤解は解けたし…宜しくでも間違ってないか!!】
『優馬が…彼氏かぁ…何か不思議だなぁ…』
【でも、何か楽しそう♪】
『ぅんぅん。やっぱり不思議だよな〜………………………』
【って!!!!えぇぇッ!!!?今…彼氏とか言わなかった!!!?】