『キキ of past』
あのね…と
キキは羽樹達に誰にも話した事の無かった自分の過去を語りだした。
あのね…私…大切な人に…もぉ絶対…って約束したんだ…
と…羽チャンとカオリンに勇次くんの話をした。
『それでキキは勇次くんとはそれっきりなの!?』
んー…
次の日学校で謝ろうって思ったけど、何日か来なかったね…学校に来た時は…
『勇次くん!!おはよ!!最近学校に来てなったね!!この前は…』
「なぁ!!達也!!今日一緒にゲームしない!?」
「お!勇次じゃん!!久しぶりやな!!いいね!いいね!勇次ん家でやる??」
「おうおう!!」
「あ…でも久しぶりに皆でサッカーしない!?お前が衰えて無いかチェックするためにさ!!」
「アハハ、ないない。サッカー俺上手すぎるからさ、もぉやらない事にしたんだわ!!」
「言ってろ。じゃぁゲームな!!」
「おぅ…」
…
私はハンカチのお礼と、理由も聞かずに叩いたり怒ったりしてごめんなさい…って謝りたかった。
『ねぇねぇ。勇次くん』
「…」
『ねぇねぇ。』
「ごめん…授業中だし…後にして…」
『あ…ごめん…』
休み時間になっても私との話を避けるように友達の所にいっちゃったんだよね。
私は、仲の良かった友達に勇次くんに嫌われちゃった…ってついつい相談しちゃった。
ちなみにコレは間違い。勇次くんに嫌われる様な事しちゃった。ってのは正解。
友達は、私の味方してくれて勇次くんに色々言って…余計に険悪な雰囲気になったんだよね。
次の時間勇次くんからいきなり小さい声で話しかけられた。
「何で俺が悪者になってるの??さっきキキさんの友達から色々言われたんだけど…」
『え??』
「ハンカチはもぉ返したんだしさ…これ以上色々言うの辞めてくれない??…こんな事なら借りなければ良かったよ…本気でね」
『ごめん…』
勇次くんは、自分の机をガッと横にずらし、私の机と少しだけ間を空けた。
【もぉ話しかけるな…】そぉ言われてる気がした。
次第に私は…
何でこんなに怒るんだろう??…
そもそも、貸したものを返してって言うのは間違ってる事なの??…
自分が返すって言った日に学校に持ってこなくて私が怒って叩いたりしても、持ってこなかった悪いんじゃないの??…
大体、クリーニングって意味わかんない…たががハンカチでさ…
根本的に捻くれてるんだよ…
私こそこんな人にハンカチ何て貸すんじゃなかった…
友達に色々思ったことをぶちまけていた。勇次くんが近くに居ようと関係なく…
1週間くらいたち、私はもぉ勇次くんの事何てどぉでも良かった。どぉでも良いを通り越して隣の席なのがしんどくなっていた。
周りから…先生からも注意を受けるほど机を離したりしたんだ。人が通れるくらいに…
『だって、勇次くんの隣に居ると性格悪いのが移っちゃうもん!!』…
『だって、勇次くんの近くに居ると私まで約束破る子になっちゃうもん!!』…
『だって、勇次くんが近寄るなって最初に机はなしたんだもん!!』…
だって…だって…だって…だって…
毎回の様に言い訳を考えては、でかい声でクラスに聞こえる様に言い、顔を伏せて泣いたふりをした。
『だって、あの子何か嫌だもん…』…友達と話してる時だった。
勇次くんの友達が来て、呼ばれた。
「お前に勇次が何かしたのか??借りたハンカチだって返しただろ??少し遅れたくらいで…自分のやった事は棚に上げてさ…喚くなよ。お前男子の間ではマジで性格悪いって有名だぞ。今俺がこぉやって話してるだけで俺が嫌われかねないくらいにな…これ以上勇次の事悪く言ったらお前の事も言うからな、俺はお前みたいに嘘じゃなくて本当の事を…じゃっ」
一方的に言われ、私が反論する時間も与えてくれなかった。
【自分のやった事は棚に上げてさ…喚くなよ。】コレだけははっきりと聞き取れた。と言うか頭から離れなかった。
…私のしたこと???なにそれ!?…
…あぁ返すのが遅かったから叩いた事か…
…もしかしたら、最近色々言ってる事かな!?…
…どっちにしても、別に良いや…
この時の気持ちはあまり覚えてないけど…多分こんな感じで自分に非は無いって思っていたことは絶対だよね。
…でも、やっぱり何か気になる…もし私が悪いなら反省しないと…なんて事はこれっぽちも思ってなかった。
…そんなくだらない事!?ってその位なら別に言いふらしてくれて良いよ!!っと言い返してやりたかった。
私は、子悪魔の形相でさっきの昼休み時間に話した松田くんに直接聞きにいった。
『私のした事って酷い事だったの…??』≪んなわけないよね。≫
『私全然自分に心当たり無くて…』≪どぉせ叩いたとかでしょ!?≫
『もし、私が悪いなら謝らないといけないし…』≪謝る理由なんて無いけどね≫
『だから教えて!!!松田君や勇次くんに謝るために。』≪あんたや勇次くんをもっと陥れるために。≫
「ちょっと来い…」
『ぅん…』
昼休みの図書館…殆どの生徒がグラウンドにボールを持って遊びに出る時間帯。
図書室には、私立の中学にむけて勉強している高学年の先輩が3人と図書当番の人が2人居るだけだった。
静かで、古本の匂いがして、中には鼻がツンとくるような酸っぱい本のエリアもあった。
「これは俺と勇次しか知らない事で先生も知らない。んで勇次はお前にはっていうか誰にも言うなって言ってる。」
『ふぅん。』≪叩いた事や暴言を言った事なら皆知ってると思うんだけど…≫
「さっきは皆に言いふらすって言ったけど…出来れば俺も言いたくないんだよ…」
『で、内容はなに???』≪はやくいってよね≫
「お前、勇次を前叩いたろ…」
『うん。勇次くんが約束守ってくれなかったからね…あのハンカチ私にとって凄い大切なハンカチだったし…それで…』
≪ふっ。やっぱり叩いた事じゃん。あー、心配して損した。無いとは思ってたけど、弱み握られたら嫌だったし…≫
「うんうん。わかるよ。勇次も俺もお前に悪意が合ったわけじゃないって分かってるから、誰にも言わなかったんだよ。勇次がもぉ大好きなサッカー出来なくなったって事…」
『え!!!?』≪え!!!?≫
心の声がそのまま口に出た。