3/4
気持ちの整理もつかぬまま
告った。
「好きだ、付き合ってくれ」
呆然とする少女の手を握りながら俺は言葉を続ける。
「え、お前今どういう状況か分かってるの…?」
冷静さを取り戻そうと、少女が言う。
だが、これ以上ないほどに好みの女性と出会えたのだ。この機会を逃す手はない。
「よく分からんが、俺の子供を産んでくれ」
決まった。
最高の殺し文句だ。
「うええ!なんじゃこいつ、気持ちわりぃい!」
少女は叫びながら全力で俺を突き飛ばす。なんでだ。
「何が子供を産んでくれ、だ!お前さては変態だな!?」
バレてしまっては仕方がない。
「そう、何を隠そう。俺はロリコンだ!」
ジャジャーン!という効果音が鳴り響きそうなほど、俺は堂々と言ってやった。
「ロリコン!?死刑!」
どうやら殺し文句は少女ではなく俺を殺したらしい。
「えんま様、もう死んでますよ」
部屋の奥の方にいたであろう、細身の男性が少女に告げた。
「あ、そうか。じゃあ地獄行き!」
何故だか分からんが、俺は地獄におちることになったらしい。
「って、まてまて。俺、死んだのか?」