第70話 フィガ
「お初にお目にかかります、魔王様」
そう言って、しなやかに一礼する巨乳美女。
褐色の肌に流れるような金髪が映え、淡い花のような香りが鼻をくすぐる。
「ど、どうも……初めまして」
「恐れ多くも魔王様に代わり、現在の魔族を統べております――メンテュラ家の長女、フィガと申します」
「えっと……ニリングスに無理やり連れてこられたんだよね?」
「とんでもございません!」
その豊かな胸の前で手を重ね、フィガは大げさなほどに首を振った。
「魔王様が二千年ぶりにご帰還されたというのに、誰も気づけなかったとは……。これ以上の恥辱はございません。本来なら、誰よりも先に駆けつけ、ひざまずいてお迎えすべきでした」
「……本当に?」
「はい!」
満面の笑みを浮かべながら、フィガは力強くうなずく。
その笑顔には一切の曇りがない。
「だから言ったでしょ。誘拐だとか拉致だとか、失礼しちゃうわね」
そう言って堕天使はわざとらしくため息をついた。
「じゃ、早速だけど――ポイントを確認してもらえるかしら」
「お、おう」
言われるまま、俺はスマホを取り出し、フィガにレンズを向けた。
「フィガ、187歳。種族:魔族。獲得可能ポイント 100,000~1,000,000」
見た目は二十代半ばくらいだけど187歳か。
魔族の寿命ってどれくらいなんだろ。
魔界と同じで1,000歳超えてたりするのかな?
「来たわね、百万! では今日から数日間は彼女で稼いでちょうだい」
「いや、簡単に言うなよ……。てか、フィガは知ってんのか?」
俺はそう言いながら、そっとフィガを見やる。
「はい、伺っております。あたしたち魔族が魔王様のお相手を務めさせて頂くのは、当然のことですから」
「そ、そう……。ならいいけど……。念のために確認しとくけど、フィガって……結婚とかしてないよね?」
「いえ、しております」
「……え?」
あまりにあっさりと言われて、思わず間抜けな声が出た。
「魔王様がお戻りになるとあらかじめ知っておりましたら、結婚などせずにお待ちしていたのですが……あたしも適齢期を迎えてしまってまして。家の都合で、どうしても」
「ダメでしょ」
「はい……?」
フィガは少し困ったようにはにかんだ。
「いやいや、NTRはダメだって!」
「NTR……?」
「君の旦那に申し訳なさすぎるから、それはさすがにダメだ」
「で、ですが、あたしの夫も『こんなに名誉なことはない』と涙を流して喜んでおりました」
いや、それ喜びの涙なの!?
悔し涙でしょ??
「しかも、魔族ってことは俺とやったら妊娠する可能性も結構あるんじゃないの? 同族なんだし」
俺はこの城の魔族の女の子たちとやってた時に、ちらりと脳裏に浮かんだけど、あえて気づかない振りをしてた懸念事項を口にした。
「魔王様の御子を身籠ることが出来たとしたら、身に余る光栄でございます」
「え……? ちなみに子供はいないよね?」
「はい、まだおりません」
「じゃ、もし俺との間に出来たらどうするの? 俺は面倒なんて見るつもり無いよ」
俺は最低な台詞を堂々と言い放つ。
「もちろん、魔王様の御手を煩わせることなく、あたしたち夫婦で大切に育てます。ですが――」
「ですが?」
「今は安全期の真っ最中なので、そのようなご心配は不要でございます」
「そ、そう……。でもなぁ……」
そんな俺たちの堂々巡りのやり取りを、横で静かに聞いていた堕天使が、もう我慢できないと言った様子で口を挟んでくる。
「いい加減、覚悟を決めたらどうなの? 女にここまで言わせておいて、手は出せませんなんて、女からしたらとんだ屈辱なのよ? 分かってる?」
「いや、俺は旦那の気持ちを考えてだな……」
――その時、俺の顎に衝撃が走った。
視界が一瞬で白くなり、そしてゆっくりと意識が遠ざかっていった。
◆◆◆
目が覚めると、俺はベッドで横になっていた。
「……なんだこれ」
服は全て脱がされ、手足は魔法で拘束されている。
「うだうだうるさいから、こっちで整えておいたわ」
声のした方へ顔を向けると、そこにはニリングスがいた。
ソファにゆったりと腰掛け、本を片手にページをめくっている。
そのすぐ横には、フィガが直立不動の姿勢で控えていた。
「じゃ、さっさと始めてちょうだい」
「は、はい。では魔王様、失礼いたします」
フィガはいそいそと服を脱ぎ、一糸まとわぬ姿になると、ログマ様に匹敵するほどの巨乳を揺らし、ベッドへ向かってくる。
「で、では失礼します」
そう言うとフィガは、身動きの取れない俺の下半身に対し、色々な攻撃を仕掛けてきた。
もちろん、その豊かな胸も武器の一つとして使ってくる。
抵抗虚しく、おっきくなった。
生理現象だから、こんなの。
耐えられるはずがないって。
そして、フィガは自分の手で、俺のチ〇コをその中へそっと導く。
最初はゆっくりと、少しずつ激しさを増していくその腰の動きは、旦那に教え込まれた技だろうか。
目の前でぶるんぶるんと揺れるおっぱい。
相変わらず動けないままの俺は、その光景をぼんやりと見つめながら発射した。
「一回やってしまえば、罪悪感も無くなるでしょ?」
ニリングスは俺の手足を縛る魔法を解除して、問いかけた。
「……まぁ、それはあるかも……」
「だったら、次からはあなたも楽しみなさい」
こうして、俺とフィガの濃密な数日間が幕を開けたのだった。
ストックが尽きたので更新は一度ストップします。
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