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元・魔王の中年童貞~エロでポイント稼ぎ、スキルと交換して無双する  作者: 堅物スライム


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第65話 想い出に変わるまで

 暗黒「大陸」と呼ばれるだけあって、この地はさすがに広大だ。

 ダークエルフの支配エリアを抜けるだけで、馬車で二週間前後かかるという。

 さらに、その先は魔族の支配する土地が同じくらいの範囲で広がっているらしい。

 そして肝心の堕天使ニリングスは、その魔族の領域内――かつての魔王城に居を構えているそうだ。


 ナルビーズは馬車の手配も申し出てくれたが、俺はそれを断り、舞空術で移動することにした。

 せっかくの新しい土地での冒険だしな。

 上空から景色を楽しみたい。


 ダークエルフの街で、俺は美味そうな果物や保存食を「無限収納」に詰め込む。

 金に関しては、ナルビーズに向こうの金貨をこちらの貨幣に換えてもらっている。

 魔族とはこの共通通貨で交易しているそうだ。


 街を出ると、途端に闇の瘴気が濃くなり、視界が悪くなる。

 この瘴気に包まれて育つ植物は、やはり向こうの大陸とは見た目からして全然違っていた。

 端的に言うと、不気味でキモい。

 多分、魔獣とかも普通に生息してるんだろうな。


 視界が悪いから、空の旅を全然楽しめないことに、俺はすぐに気づいた。

 素直に馬車を借りれば良かったかも……。

 そんなわけで、しばらく無になって飛んでると、「精神感応テレパシー」で呼び出しがかかった。


『お前の方から連絡とは珍しいな。どうした? 何かあったのか?』

『忙しいところ、すまない。ちょっとあんたに話があってな』


 オフィーリアだった。


『話? ああ、いいぞ。ちょうど今、暇だったし』

『直接会って話せないか?』

『分かった。もう行っていいのか?』

『大丈夫だ』


 そう言えばオフィーリアとは数ヶ月ヤッてなかったな。

 俺を狂わせる、あのケツを思い出してすぐにおっきくなった。


 ◆◆◆


 テーブルを挟んで、俺の目の前にはオフィーリアと見知らぬ兄ちゃんが並んで座っていた。


 ……誰だよ、こいつ。

 今すぐにでも、魔性の尻を叩きながらパコパコしたいのに。


 まぁいい。

 一旦冷静になろう。


「で、話ってなんだ?」

「ああ、ちょっとあんたに紹介したい人がいてな」


 そう言ってオフィーリアは隣の兄ちゃんに、そっと視線を向けた。

 完全にメスの顔になってやがる。


 ちょっと待て。

 これって、そういうことか……?

 全然ゴリマッチョじゃない、普通体型の人だけど。

 優しそうではあるが。


「ど、どうも、初めまして。コンチと申します。ここアルナで商人をやっております」

「どうも、ヒロシです。オフィーリアからどこまで聞いてるか分らんけど、一応冒険者をやってます」

「はい、オフィから聞いております。あなたにはずいぶんお世話になっているそうで。是非ご挨拶をと思いまして」


 そう言ってコンチは、オフィーリアと目を合わせて幸せそうな空気を撒き散らしてきた。


「そ、そうすか」


 俺はオフィーリアに『精神感応』で呼びかける。


『おい、どういうつもりだ? まさか結婚したいとか言い出すつもりじゃないだろうな?』

『ま、まだそこまでは……。でも、近い将来そうなれたらいいなと思っている。あたしも来年には三十歳になるし、子供とかも考え始めてるんだ』

『マジかよ……。剣の道を極めるんじゃなかったのか?』

『結婚しても、修業は続ける。いつかあんたの力になれるように』


 コンチは、急に無言になった俺とオフィーリアを交互に見て戸惑っている。


『あの契約を破棄したいってことか? 俺が望む時にいつでもやらせるっていう例のあれ』

『身勝手なお願いだとは充分理解しているが、できれば解除してもらえないだろうか……』


 俺はコンチを見据え、問いかける。


「コンチさん、あんたはオフィーリアのどこに惚れたんだ?」

「全てです」


 清々しいまでの、即答だった。


「てか、どこで知り合ったの?」

「夜の街で、酔っ払いに絡まれているところを助けてもらったんです。こんなに美しいのに強いだなんて、まるで女神が顕現したのかと思いました」

「……なるほど。でもオフィーリアのタイプとは全然違うように思えるんだけど」


 そう言いながら、俺はオフィーリアに視線を向けた。


「ああ、確かに。でも何度も情熱的に言い寄られるうちに、何故か心が揺れ動き始めて……。その、何と言うか、こう見えてコンチは精神的に芯が通っているというか、人は見た目じゃないということがようやく理解できたというか」


 今さらかよ。


「それでいて、見た目通り優しいし、あたしがゴリマッチョが好きだと知ってからは、肉体改造に取り組むほどの努力家だし。……初めて会った時は、あんた以上のゆるゆる肥満体型だったのに」

「……なるほど」

「そしてなにより、こんなガサツなあたしをお姫様のように扱ってくれる」


 惚気のろけが止まらないんだけど。


 俺の頭の中を、オフィーリアとの思い出が駆け巡る。


 初めてヤッた時に秒殺されたこと。

 スアヌに向かう途中の街で、青姦したこと。

 何回も、何十回もやったけど、いまだに数分以上持ちこたえることが出来ない、あの名器。


 ……前にも思ったことだけど、俺はこいつを本当に雑に扱ってきたな。

 そんなこいつが、こんなにも幸せそうな顔をしてやがる。


『分かった。あの契約は破棄してやる』

『ほ、本当か!?』

『お前にはマジで世話になった。感謝してる』

『じゃ、じゃあ今日は最後ということでたっぷりサービスしてやる!』

『いや、いらんて』

『……え?』

『お前とやる気満々で来たけど、もうそんな気は失せたわ。幸せになれよ』

『ど、どうしたんだ? 覚悟は決めてるぞ?』

『ふっ。お前は俺を誤解してるようだな。今の俺には、お前以外にいくらでも女がいるからな。かと言って、お前を見捨てるわけじゃない。俺の力が必要な時はいつでも呼び出せ。喜んで駆けつけてやるから』

『……分かった。ありがとう』


 かっこつけてしまったが、完全にオフィーリアとやるつもりで整えてたから、どうしよう……。

 美尻はこいつを思い出しちゃうから、おっぱいかな?

 今日はログマ様と楽しむか。

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