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元・魔王の中年童貞~エロでポイント稼ぎ、スキルと交換して無双する  作者: 堅物スライム


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第57話 デン・マ竜国③

 俺が冥竜を呼び出すと、いつの間にか周囲には竜騎士たちが集まっていた。

 冥竜は漆黒の翼をゆるりと羽ばたかせ、濃い魔力の風を巻き起こしながら宙に静止している。


「お、おおっ! これが伝説の冥竜……!」

「す、すごい……の、乗ってみたい!」


 さすが竜人といったところか。

 恐怖よりも、未知の竜への興味が勝っているらしい。


「疑うような無礼、誠に申し訳ございませんでした……!」


 ガシマンは膝をつき、深々と頭を垂れた。

 その姿を見て、竜騎士たちは「え? どうしたの?」みたいな感じで顔を見合わせ、戸惑っている。


「お前たち、何をしている。こちらにおわすは魔王様ぞ――頭が高い!」

「ま、魔王様……!?」

「そ、そんな……まさか伝説の……」

「さ、参謀長殿!? そ、それは真ですか!?」


 ガシマンの言葉に、竜騎士たちも慌てて次々に跪き、重い鎧の音が床に響いた。


「え……? 魔王って、こんなに崇拝されてんの? 人間やエルフからは、すげー軽く扱われてきたんだけど」

「先ほど少しお話いたしましたが、我ら竜人に伝わる『七つの大罪』――それは魔王様の御力と深く結びついております故」

「え、そうなんすか?」

「はい。もし宜しければ、竜王様との御面会を調整させて頂きたく存じます」

「おお、それは喜んでお願いしたいっす」

「承知いたしました」


 ◆◆◆


 結局、今日は騎士団本部の客室に泊めてもらうことになった。

 あれだけ俺に敬意を表してくれたので、さぞ豪華な部屋を用意してくれるのかと思いきや、いたって普通の部屋だった。

 普段、賓客が泊まることはないので、そういう部屋は本部内には存在しないらしい。

 ガシマンはめっちゃ恐縮していた。

 とはいえ、今夜は瞬間移動でティアナのところに行く予定だから、明日の朝までに戻ってきて呼び出されるのを待つだけ――問題は何もない。


 そして翌朝。

 ほぼ一ヶ月ぶりのティ穴に興奮して四回も中出ししてしまったので、ほぼ徹夜状態の俺は、眠気と戦いながら竜の背に乗せられ、ガシマンに先導されて宮殿へ向かう。


 街の上空を滑るように進むと、遠方にそびえる大きな宮殿が見えてきた。

 石造りの壁は重厚で、天に向かって伸びる高い塔が幾つも連なり、細やかな装飾が施されている。

 周囲の建物が手の届きそうな高さに見える中、この宮殿だけが空に向かってそびえ立っていた。

 竜の背から降りると、ガシマンが先に歩を進め、守衛たちはそれに従って礼をし、門がゆっくりと開かれる。


 執事に案内され、俺たちは重厚な扉をくぐった。

 長い廊下の両脇には、絵画や彫刻が静かに並ぶ。


 玉座の上には、竜王と思しきおっさんが静かに座していた。

 その横には、深紫のロングヘアを光に淡く反射させる凛とした美女が立つ。

 細身で直線的なシルエットの明るい紫の宮廷服を纏ったクールビューティ。

 その二本の角にまで気品が溢れていた。


 俺たちが、玉座へと近づいていくと竜王はゆっくりと立ち上がり、美女を伴い、俺たちの元へと降りてくる。


「御身が魔王様で間違いございませんか?」

「ええ、元ですかね。もう魔界にはいないので。でも、向こうで魔王をやってたのは本当です」


 俺の言葉に、二人は揃って片膝をつく。


「二千年――その復活を心よりお待ちしておりました。デン・マ竜国第四代竜王マラです。そしてこちらが我が娘、竜姫ジスポートです」


 隣の美女を紹介する竜王。

 てか、マラ……?

 こっちの世界は、偉いおっさんはみんなエロ用語の名前じゃなきゃダメなの?


「ジスポートでございます。お目にかかれて光栄です、竜王様」


 姫が顔を上げる。

 その深紫の瞳は氷のように澄み、凛とした気高さが宿っていた。

 間近で見ると、そのクールビューティさに圧倒的される。

 めっちゃキツめに俺のこと叱ってくれないかな。


 ……アホなこと考えてる場合じゃない。

 てか、この姫、魔力量がヤバいな。

 なんだこれ……?

 俺に匹敵するんじゃね……?


「此度は、我が竜人に伝わる『七つの大罪』の一つについて、お調べに来られたと伺っております」

「その通りです。何かご存知のことがあれば教えて下さい」

「承知しました。では、場所を変えましょう」


 竜王と姫は立ち上がり、俺を伴って謁見の間を出る。


「それでは、閣下。私はここで失礼いたします」

「うむ、ご苦労だった」


 ガシマンは俺たちに敬礼すると、静かに元来た通路を戻っていった。

 残された俺たちは、竜王に先導され、謁見の間に隣接する部屋へと足を踏み入れる。


 その部屋は応接室のような趣。

 広さは控えめだが、重厚な木製のテーブルや深みのある革張りのソファが置かれ、彫刻や装飾には細部まで贅を尽くした感じだった。


 執事と思しき竜人が、俺たち三人にお茶を運ぶと、一礼して静かに部屋を出て行く。

 軽くお茶を口に含んでから、俺は話を切り出す。


「で、竜王様。竜人に伝わる『七つの大罪』とは?」

「私に『様』など不要でございます。マラとお呼びください」

「は、はぁ。ではマラさんで……」

「話の腰を折り、申し訳ございません。我らの『大罪』はガストリマルギアでございます」

「ん……?」


 ちょっと待って。

 聞き覚えがあるんだが……。


「え? それって武器じゃないですよね?」

「はい、武器扱いなど恐れ多いことです」


 めっちゃ嫌な予感がしてきたぞ……。


「まさか、あいつのこと? 冥竜王ですか?」

「さすが、魔王様。やはりご存知なのですね」

「いやいや、マジっすか!?」

「はい。魔王様が召喚された冥竜王を、竜姫の魔力にて制御する――それが我らの『七つの大罪』、暴食のガストリマルギアでございます」

「え? 嘘でしょ!? あいつを制御できるんすか??」

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