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元・魔王の中年童貞~エロでポイント稼ぎ、スキルと交換して無双する  作者: 堅物スライム


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第55話 デン・マ竜国①

 帝国武闘祭の優勝者をログマ様の婿にする。

 それは、去年恋人を亡くし悲嘆に暮れる彼女に、何か出来ることはないかと悩み続けた末の皇帝陛下の暴走だった。


「強ければ、戦いに敗れて命を落とすこともない。だからこそ一番強い男を婿に迎えれば、娘をもう悲しませることはないだろう」


 ――陛下は単純にそう信じた。


 だがログマ様にとって、ただ強いという理由だけで見ず知らずの男に嫁ぐなどあり得ない。

 亡き恋人以外の男を夫にするなど、どうしても受け入れられなかった。


 それが今回の顛末である。


 で、結局どうなったのかというと、月姫と同じように、ひとまず俺の妻の一人となることで落ち着いた。

 つまり、俺より強い者が現れれば、その時はそいつの正式な妻となる――そんな暫定的な形にとりあえず収まったのだ。


 当然、歴史ある帝国の皇女を他国の男が側室扱いすることになるので、陛下の周囲からは猛反対された。

 しかし、皆、俺の圧倒的な力を目の当たりにしており、なおかつログマ様の強い意志でこの件は押し通された。


 まぁ、ログマ様からすれば、俺を隠れ蓑にして、二度と婚姻話など持ってこられないようにしたいのだろう。


 で、俺たちは形だけの関係――ということにはならなかった。


 何だかんだ言って、ログマ様もまだ若い。

 当然ながら人並みに性欲はあるようで、久しぶりのセッ〇スにスイッチが入ったのか、次の晩も『精神感応テレパシー』を通じて、少し言いにくそうな感じで、遠回しに俺のチ〇コを求めてきた。

 そのくせ「あたしの心は亡き恋人だけのものだ」とか言ってくるから、皇女様には受け入れがたい、卑猥で恥ずかしい体勢を取らせて、とんでもなくドエロいこともさせてもらった。

 そんな感じで今後は呼ばれた時だけではなく、俺の方からも、この巨乳が恋しくなったら遊びにくることにした。


 ◆◆◆


 数日後。


 武闘祭の優勝賞金、十億セーシを受け取って俺は出発した。

 ここに到着した時と同じように舞空術を使ったが、もう誰も驚かない。

 竜人の住まうアヘ山脈までは、あと数日で到着するだろう。


 しかし、十億か……。

 改めてエグいな。

 娼館とか丸ごと買えちゃったりしないだろうか。

 経験人数に応じてボーナスポイントが貰えるシステムだと判明したから、これからは質だけでなく量も追い求めたいところだ。

『神羅万象』は一億ポイントだもんな……。

 今のペースじゃ全く辿り着けそうにないし。


 そんなことを考えながら空を飛んでいると、地平の向こうにうっすらと黒い稜線が浮かび上がってきた。

 最初は雲の切れ間に覗く影のようだったそれが、次第に輪郭を持ち、ぎざぎざと連なる峰へと変わっていく。

 近づくほどにその黒鉄のような岩肌が鈍く光り、鋭い刃を何本も突き立てたかのようにそびえ立っているのが見えた。


 おお、あれがアヘ山脈か!

 めっちゃでかそうだな。


 そのまま進んでいくと、黒鉄の刃を思わせる山並みの裂け目に、巨大な都市の影が見えてきた。

 山肌を削り、切り拓いて築かれたその街は、まるで山脈そのものが姿を変え、ひとつの要塞と化したかのようだ。

 数百万人が暮らす規模にふさわしく、城壁は何重にも折り重なり、黒い岩肌は磨かれたように鈍い光を放っている。

 そして、その堅牢な街全体が峰々の陰に守られるかのように静かに息づいている――そんな印象を受けるほど、圧倒的な存在感だった。


 突然、俺の横を轟音とともに烈しい風圧が駆け抜けた。

 空気が裂け、羽ばたきの衝撃が全身に叩きつけられる。

 そして次の瞬間、漆黒の影が前方に滑り込み、俺の進路を遮った。


 翼を大きく広げ、宙に浮かぶのは小型の竜だった。

 黒い鱗が陽光を反射し、その背にはひとりの男が跨っている。


 人――?

 いや、違う。

 よく見ると側頭部から二本の角が突き出している。

 これが竜人か?


「ここから先は俺たちのシマだ。何か用か、人間?」

「人間じゃねぇよ。魔王だ。空飛ぶ人間なんて、見たことあるのか?」

「何だと……。魔王などと軽々しく口にするな。人間はまれに奇妙なスキルを持つことがある。お前も、その一人なだけだろう?」

「ああ、そう……。ま、いいや。俺は『七つの大罪』について調べてる。竜人たちの間でも何か知ってることはないか調査しに来ただけだ」


 俺の言葉に、男はピクリと眉根を上げて反応した。


「ほう……。いつものコソ泥とは違うようだな。いいだろう、案内してやる。ついてこい」


 そう言うと、男は俺を先導するようにゆっくりと竜を飛ばし始めた。


「あれ……? 何か思ってたより友好的だな。人間と敵対してるんじゃなかったのか?」

「敵対? 人間ごときが我らの相手になどなるわけがなかろう。山に眠る資源を盗みに来るコソ泥どもは始末してるがな」

「そうなのか? ディル・ドー帝国は竜人からの侵攻を食い止める最前線になってるとか聞いたけど」

「ふっ。かつてはそういう時代もあったかもしれんな。だが今の我らが竜王は、そんなことになど興味を持っておらぬ」


 何だよ。

 それぞれの立場に立つと互いの認識は違う――よくあるあれか。

 てっきり、人間=善、竜人=悪みたいな感じで考えてたわ。

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