第36話 スアヌ王国①
暫くはのんびりとした日々を過ごしていた。
月姫に週に一度会いに行くという約束はちゃんと守り、リトリス様とティアナにも何度か中出しした以外は、サフィラ様と共にいた。
もちろん、『七つの大罪』について忘れたわけではない。
猫人の間で、何かそのような伝承はないか確認したところ、西のスアヌ王国に行けば何か手掛かりがあるかもしれないとのことだった。
そろそろ俺の冒険心がうずき始めたことを勘付いたのだろう。
サフィラ様は前回のように駄々をこねることなく、スアヌ王国の王族への紹介状と共に送り出してくれた。
一人旅は寂しいので、オフィーリアも誘ってみたところ、暇してたらしく一緒に行くとのことだった。
ただし、毎日はやらないからと念押しされた――つまり毎日じゃなければいいのね。
◆◆◆
スアヌ王国までは、馬車で二週間ほどかかる距離だ。
アルナの街よりは気温が高いが、湿度は低く、カラッとした気候らしい。
俺は『無限収納』に、今回の旅の荷物を次々と放り込んでいく。
「本当に便利だな、その能力。人も入れられるのか?」
「生物は無理だ」
「そうか……一瞬、軍隊を突っ込んで敵陣で解放すれば奇襲になるな、と考えたんだが」
「まぁ、瞬間移動を使えば似たようなことは出来るけどな」
「あれって何人までいけるんだ?」
「俺の半径数メートル以内だから、多くて十人くらいかな」
「なるほど……少数精鋭なら、それでも充分だな」
オフィーリアは元・軍人だけあって、俺のスキルに戦術的な可能性を見出しているようだった。
準備が整うと、俺たちは馬車に乗って出発する。
今回は俺が誘った旅だから、費用は全て俺持ちだ。
この世界に来てからは、こいつに金銭面でずいぶん助けられたからな。
飯も宿も、豪華にしてやるつもりだ。
道中、立ち寄った街は、どれもアルナの街とはまるで違った雰囲気だった。
俺たちは半ば観光気分で、街の景色や飯を楽しむ。
月姫も、たまには島の外に出たいだろうと思い、瞬間移動で連れてきてやると、めっちゃ喜んでくれた。
何回も中出ししてるとは言え、オフィーリアは別に俺のことは好きではないだろう。
であれば問題ないかと月姫にも紹介し、三人で色々と見て回った。
そのまま夜は3Pでもと一瞬思ったが、月姫に対してそれは失礼だなと思い直し、その晩は月姫だけの相手をした。
サフィラ様と月姫は、俺に対する愛情が深いことが、ヒシヒシと伝わってくる。
だからこそ、この二人に対しては雑な扱いだけはしたくない。
リトリス様も高貴すぎて、違った意味で雑に出来ない。
かと言って、他の女性陣なら雑に扱ってもいいというわけでは、もちろんない。
――だが、ティアナとオフィーリアに関しては、考えてみれば、俺はずいぶん適当に扱ってきたなと、少し反省したのだった。
……などと反省したはずなのだが、オフィーリアのケツを見ているとどうしても乱暴に扱いたくなる。
こいつの尻は俺を狂わせる何かがある。
「ば、馬鹿! こんなところで!!」などと言われながら、俺は街の散策の途中でもムラムラして来たら、人目のない物陰に連れ込んでは、こいつのズボンだけを脱がせて、後ろからパンパンついてやるのだった。
◆◆◆
そして、予定通りの日程でスアヌ王国に到着した。
街の雰囲気は昔の中東っぽい感じ。
砂色の建物がぎっしりと並び、屋根の上には小さな塔やドームが点在している。
狭い路地には、色鮮やかな布や絨毯が吊るされ、太陽の光に反射してきらきらと輝く。
街灯や小さな噴水も点在し、昼間でも夕方のような柔らかい光景を演出していた。
石畳の道を歩く人々の多くは、猫耳と尻尾を持つ猫人だった。
人間の姿はちらほらいる程度で、リザードマンのような風貌の者、さらにはエルフやドワーフの姿も見える。
どうやら、この国は猫人を中心とした多種族国家のようだ。
「ほう……今までの街とは全然違うな」
「あたしも、人間が少数の街に来たのは初めてだ」
オフィーリアも物珍しそうに、周りを見渡している。
「ほ、ほんとにこの国の王族に会えるんだろうな……?」
「大丈夫だろ。サフィラ様からの親書もあるし、事前に連絡も行ってるはずだ」
俺は通行人に声を掛け、王宮までの道のりを教えてもらった。
路地を抜け、広場を越え、街の中心部へ進む。
途中、噴水や庭園のある広場に出ると、王宮の姿が見えてきた。
その姿は、想像以上に贅を尽くした建築だった。
白く輝く大理石の壁、金色の装飾が施された柱、屋根には青いタイルが幾何学模様を描く。
門の前には衛兵が整列していた。
俺たちは足を止め、しばしその壮麗な王宮を見上げた後、門へと進む。
用件を伝えると、少し待つように言われ、数分ほど待機した。
やがて、王宮内から姿を現したのは、見るからに高そうな衣服に身を包んだ猫人だった。
「やぁ、どうも初めまして。サフィラ殿から話は伺っております。こちらへどうぞ」
迎えに来たのは、二十代半ばくらいのイケメン猫人。
金色の猫耳と髪は、毛先だけが黒く染まっている。
身長も高く、しなやかで引き締まった体型――中年太りの俺とは真逆だな。
執事とかではなさそうだけど、まさか王族の人自ら出迎えに来てくれたのか?
建物に入ると、彼は立ち止まり、俺たちに自己紹介を始めた。
「僕の名前はフィリクといいます。一応、この国の第三王子です」
物腰は柔らかく、めっちゃいい奴だということがすぐに伝わってきた。
「王子自らお出迎え頂くとは恐縮です。俺はヒロシで、こっちはオフィーリアです」
「ヒロシ殿、僕からも聞きたいことがたくさんあります。今回の滞在、ぜひ楽しんで行って下さい」
そう言って、俺たちは握手を交わしたのだった。
この日の出来事の詳細は、ノクターンに連載中の
「 元・魔王の中年童貞のエロ日記 」
ep13 オフィーリアを雑に扱って街の中で発射した日
にて公開してます。
宜しければ、そちらも読んで頂けると嬉しいです!




