第15話 昇格
翌朝、オフィーリアの剣を魔剣化してやると──案の定、めっちゃ喜んでくれた。
そう言えば、魔剣使いの元・聖騎士なんてレア度高いんじゃね?と思い、ステータスを確認してみる。
予想通りポイントの最大値が、元を上回る五万にまで跳ね上がっていた。
剣技や格闘術も多少はレベルアップしているはずだから、その効果もあるかもしれない。
「しかし、これは凄いな。ちょっと禍々しい感じなのがあれだが……剣自体が生きているかのような、脈打つような魔力を感じる」
「闇の魔力で斬れ味が増してる。あと、刃こぼれしても自動で修復するぞ。ただ、レベル1の改造だ。過度な期待はするなよ?」
「ふむ。レベルが上がるほど強力になるのは分かるが、どんな剣に育つのだ?」
「それからは炎系の雰囲気を感じる。」
「なるほど……剣に炎を纏うのか」
「てか、どこにでもありそうな剣だが、そんなに大事なのか?」
俺がそう問うと、オフィーリアは懐かしむように剣を見つめた。
「これは、今は亡き兄が愛用していた剣だ。あたしと違って聖騎士団に入れるほどの腕は無かったが、子供の頃から一緒に剣を振ってきた。この剣を抜くたびに、今でも兄を感じることが出来る」
「ほう……そういう執着は、魔力を強めることがある。」
オフィーリアは満足そうに頷く。
「ところで……その」
「なんだ?」
珍しく、言いづらそうに口ごもる。
「いや……その……」
「だから、なんだよ」
「その、《魔具創造》のレベル……あたしがまた中出しさせれば、ポイントで上げられそうか?」
「ん? どうかな……レベル1の段階で三万だったからな……」
俺はスマホを取り出し、確認する。
「レベル2は四万五千だな。今のお前とやれば五万だから、もう一つ上げられるな」
その言葉を聞いた瞬間、オフィーリアの顔がぱぁっと明るく輝いた。
「だ、だったら……今夜、お願いしてもいいか?」
え? まさか、こいつの方から求めてくるとは。
今日もイラーマに発射するつもりだったが、こんな顔を見せられては断れるわけがない。
「いいだろう。ただし、条件がある」
「な、何だ? 何でも言ってくれ!」
「俺は愛のあるセッ〇スがしたい。キスとか前戯にもたっぷりと時間をかけたい」
「なんだ、そんなことか! もちろん、今夜はあんたが望むだけのサービスをしてやる!!」
――そして夜。
昨晩のイラーマとの長期戦で自信をつけた俺は、恐れることなくオフィーリアと対峙する。
もはや、数分で果てるような俺じゃない。
……最初は順調だった。
こいつとのキスは初めてだったが、ぎこちなさもなくこなせた(はず)。
お互いの恥ずかしい体勢での攻防も、なんとか乗り越えた。
だが──挿れると、やっぱり数分しか持たなかった。
そして思う。
これって……こいつがいわゆる『名器』の持ち主なだけなんじゃないか?
こんだけ鍛えてるんだから、そっちの締まりとかが良くなってるんじゃないの?
◆◆◆
俺たちは結局、このエロドの森のエルフの里に、十日ほど滞在した。
イラーマにはその間、合計六回の中出し。
その成果──ポイントにして四十七万弱。
最初の十万はもう使っちまったが、それでも三十七万ポイントの貯金が残った。
さらにオフィーリアにもまた懇願されたので、もう一発お見舞いし、《魔具創造》をレベル3まで進化させてやった。
ここにはもう瞬間移動でいつでも来れるので、わざわざ挨拶するのも面倒だったが、長老と姫に世話になったお礼を述べてから、俺たちはアルナの街に戻った。
別れ際、姫は見透かすような目で俺を見つめ、静かに告げた。
「そなたとは、また近いうちに会うことになりそうじゃ」
ほう、百万ポイントへの再チャレンジか。
それは、楽しみだ。
てか、エルフの近いうちって何年後かかもしれんけど。
◆◆◆
街へ戻ると、まずはギルドへ立ち寄り、今回の報奨金を受け取った。
金額にして一千万セーシ。
こっちに転移してきてから、まともに金を使う機会がなかったので、その価値がどれほどか最初はピンと来なかったが、オフィーリアいわく「庶民の年収で二~三年分」だという。
彼女は今回ほとんど役に立ってないからと、金を全部俺に渡そうとしてきたが、そもそもこいつがいなければ受注すらできなかった依頼だ。
きっちり山分けしておいた。
そしてもう一つ。
俺はAランクに昇格した。
依頼人のイラーマとオフィーリア、二人の強い推薦があったおかげで、依頼対応わずか一件でのAランク――前代未聞の出世を果たすこととなったのだ。
ギルドに併設されている酒場で、俺たちはささやかな祝杯を挙げた。
酒を呑んでいても、オフィーリアは魔剣を取り出し、うっとりしたような目で見つめている。
「おい、こんなとこで剣を出すなよ」
「いやいや、見てくれ、この漆黒のオーラ。妖しいほどの美しさだ。これを肴にしないでどうする?」
「アホか」
そんな会話をしていると、案の定、他の冒険者に絡まれる。
「おいオフィーリア、何だその魔剣? 竜討伐のついでに拾ってきたのか?」
「ふっ、この目の前のおっさんのスキルで、愛用の剣を魔改造してもらったんだ」
「え? お前のいつも使ってた剣なのか、それ!? ……魔改造って!?」
冒険者は驚きの目で俺を見た。
「あ、あんた、そんな奇跡みたいなことが出来るのか!?」
「まぁな」
「マジか!! 頼む、俺の武器も改造してくれ! 金はいくらでも出す!!」
ほう、金を取れるのか。
だが相場が分からんな……。
オフィーリアへの中出し二回分だから、安売りはできんぞ。
「金か。――なぁ、オフィーリア、いくら取ればいい?」
俺が尋ねると、彼女は魔剣を鞘に収め、ふむと考える。
「そうだな、百万くらいは取ってもいいんじゃないか? それでも安いくらいだ」
お前への中出し一回は五十万ってことか。
高いんだか安いんだか……。
好みのゴリマッチョには無料でやらせるだろうけど。
「ひゃ、百万……。ま、まぁそれ位はするよな。分かった! 明日金を持ってくるから、またこの時間に来てくれ!」
男がそう言って酒場を出ると――
「お、おい、話を聞いてたぞ! 俺も頼む!!」
「俺もだ!」
と、次々に声が飛んでくる。
「……冒険者なんて、その日暮らしだと思ってたけど、結構金持ってる奴いるんだな」
「ああ、今声を掛けてきたのは、みんなBランクのベテランだ。そこそこ余裕はあるはずだ」
なるほど。
それなら、しばらく金に困ることはなさそうだな。
この夜の出来事の詳細は、ノクターンに連載中の
「 元・魔王の中年童貞のエロ日記 」
ep05. 元・聖騎士オフィーリアとの濃厚な性交
にて公開してます。
宜しければ、そちらも読んで頂けると嬉しいです!




