落ち武者
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
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無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル:落ち武者
昔のこと。
街中の階段を上っていると、髪がバサバサの男が前にいた。
結構前方で、事細かにその男がどんな風貌をしていたのかはよくわからない。
ただざんばら頭というか、かなり伸びた髪が印象的で、
その頭のてっぺんは剃っているようにハゲていた。
「…なんだあの人…」
それからと言うもの、俺は街中でその男の姿をよく見かけた。
散髪屋へ行くと、あの男の人がふと横を歩く。
でも他の人には見えなかったみたい。
喫茶店へ行くと、あの男が喫茶店のドアの前を左右にウロウロしている。
店に入る事はせず、ただウロウロしている。
「変なものでも見始めたのかなぁ俺…」
なんかよくわからない日々だったが、別段、恐怖心は芽生えなかった。
それよりあの人に俺は心が惹かれ、
出来るならあの人の正体を暴いてみたい…
そんなことまで思うようになった。
そう、その人はまるで自分の正体を隠すように、俺の前に現れていた。
大体俺だけに見えて他の人に気づかれない・見えない、
と言うのがその証拠。
そしてその印象をひと言で言えば、落ち武者。
落武者のように鎧こそ着ていなかったが、
あの風貌…特にあの髪型が
その落ち武者ぶりを物語っていた。
あのざんばら頭に近い長髪が、何よりも多くを物語るのだ。
ざんばら頭はもともと男のセミロングのような短い髪だが、
あの感じの髪型で後ろの髪が背中あたりまで伸びている。
よくわからない髪型をしているあの人だ。
これが数年前のことで、
それから数年間、俺はあの人の姿を見なかった。
でも昨日、またあの人に似た人を見かけた。
コンビニへ行った時、
「これください」
と言った人の手元を見ると、
「落ち武者」と書かれたお茶が持たれていた。
ふとその人のほうを見たらあの髪型だ。
面倒くさくて曲げを結わなかったか、
それとも何かがあって結った曲げが落ちたのか、
そんな髪型で頭のてっぺんはやはりハゲている。
でもその時は店員にその人が見えていた様子。
「ありがとうございました」
と静かに店員が言った後、
その人はまた静かに帰っていった。
でもコンビニを出たところで
フッとその人は姿を消した。
(※)これまでにアップしてきた作品の内から私的コレクションを再アップ!
お時間があるとき、気が向いたときにご覧ください^^
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=DHPqHh-4qa8
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