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盲目少女と忘却少女  作者: おもち
~プロローグ〜
1/6

〜崩れ去る平穏〜

「あははっ!あははは!」………

「こらこら、気をつけないと転んでしまうわよ?」

「大丈夫っ大丈夫!私は全然平気よ…っととと…きゃっ」


 昨日が生憎の雨だったせいで土が雨で湿っていて

ぬかるみに足をとられて転んでしまった


「ウ、ウル!?だ、大丈夫かっ!?」

「う、うん全然平気!少しびっくりしちゃっただけ」


 バッ!っと転んだ瞬間に足速で駆け付けてきた

金色の綺麗で短髪の筋骨隆々の人物は

王都からはかけ離れた地域にある辺境伯の

   「カルナ・オルペディア」


 「だから、言ったじゃない…いつも

人の話をちゃんと聞かないからそうなるのよ」

と、呆れた感じで注意をしながらコツン、コツンと

その後を追う様に風でなびいた髪を抑えながら

ゆっくり歩いてきたのは腰まで伸びている綺麗な

白髪で整った顔で美しいと声が漏れてしまいそうで

大人の色気の塊の様な人物が

   「アリシア・オルペディア」


そんな二人に、これでもかと愛情を注いで貰って

育てられている天真爛漫で容姿端麗で元気で

肩くらいに伸びている二人の両親の髪色を

足して二で割った様な綺麗な銀髪な少女の名が

「ウルティマ・オルペディア」


「いてて…ごめんなさぁいお母さん」と尻もちを

ついた娘の手を優しく握りゆっくりと起こす

「次からはちゃんと言うこと聞かないと転ぶ

だけじゃすまないかもしれないわよ?」と心配

しながらも注意することをしっかりといい聞かせる

 ヒューっと少しだけ肌寒い風が三人に襲いかかる

 「母さん、ウル、そろそろ肌寒くなる時間帯

だからささっと家に帰って夕食にしないか?」

 「そうですねぇ、まだお勉強もしてないから

ご飯を食べ終わったらやらなくちゃね!?」

 勉強をサボっていたのがバレてしまって少し

罰が悪そうに、けれど聞かなかったことにして

 「ご飯!!??今日はなにっ?」

「今日はウルの好きなシチューよ!けれど

先にお風呂に浸かってその汚れた体を綺麗に

してからよ?それとちゃんと勉強もするのよ?」

 「うぅ〜、はぁぁぁい………」


 これでもかと言わんばかりのやる気のない

返事をしながら楽しみな夕食とやる気のない

勉強をしないといけない事を残念に思いながら

トボトボと、二人の後をゆっくり着いていく…


   カァ〜……カァッ〜…カァ〜……


 ばっっ!と何かを感じた気がする彼女が振り向く


 カラスの鳴き声が辺りに鳴り響く…周りの

木々は、秋を彷彿させる様に色とりどりな紅葉

昨日の雨のお陰もあって紅葉は水で滴り反射し

より一層、非日常とも思える綺麗で妖艶な姿

空は一面綺麗なオレンジ色、夕日に照らされ

風に吹かれ、黄金色に輝く稲穂…画家が居たら

直様、筆を取るであろうそんな幻想的に見える

景色は100人中100人が美しいと答えるであろう

そんな絵画に出て来そうな場所で、ぽつんと

一人立っている彼女は物語の主人公に見える


 だが、彼女の虚な瞳はそんな綺麗な景色でさえ

何も映さない……ただただ黒く、暗く、怖い日常

何一つ変わり映えのない世界しか知らない

盲目の彼女は何を思う、、周りからは

幾度となく向けられた同情の声、けれど

彼女は下を向かず、上を向いて生きている

何せ、此処は数多の奇跡が起こりうる

可能性の秘めた魔法の世界、常識さえも

ひっくり返る事があるかもと信じて諦めず

前を向き進んでいく彼女の生き様


 けれど、そんな簡単にいかないのがこの世界

彼女の前に立ち塞がる大きな壁や困難の数々

彼女達は彼女達の幸せのために一歩ずつ進んでいく


 その小さな一歩を踏み出したことにより

運命の歯車が回り出す……そんな事も露知らず

彼女の平和で平穏な世界が少しずつ剥がれ

崩れ落ちて行く光景が映し出される


 「お母さん、お父っ………!!??」

何か不穏な気配を感じ声をかけようとした

その瞬間平和なはずだった日々が一瞬にして

 ドガァァァァァァァァァッン!!

『きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』


 先ほどの幻想的な世界とは打って変わって

美しかった紅葉、黄金色に輝いていた稲穂等

辺り一面見渡す限り赤く広がっていく景色は

文字通り火の海だ住民たちは混乱し我れ先にと

必死に逃げ出している中微動だにしない人影が


 火中の中心にぽつんと一人立っている少女

熱風にさらされなびく綺麗な黒髪……彼女の

髪色は本来銀髪だ、なのに何故か黒髪……

本来ならば何も映してくれない虚な瞳が

何故かこの惨状が見えているのかとも伺える

生気のこもった瞳……そして一言


 『これは流石に「僕」の番かな?……』


 普段の彼女からは想像のできない

少し色気の篭った怪しくて妖艶で耳に残る声 

少しでも気を抜けば、吸い込まれてしまうのでは

ないかと勘違いしてしまいそうな表情の裏腹に

彼女はあたかも楽しい玩具を見つけたかの様に

大胆不敵に口角が上がりニカッと笑う!!


 ぶちんっ!!と、平和な日常が千切れる様な

音が聞こえてくるのではないかとくらいな

普段とはかけ離れている景色が見受けられる


 そんな中彼女は笑う

皆さん初めまして、勢い余って

気づいたら小説を投稿してましたww

完全な素人が書く処女作品ですので暖かい目で

見てくださると凄く有難いですm(_ _)m

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