第4話 モンスターがこんなに強いなんておかしい
「ふあぁ…。んーー」
朝か。横には幸が寝ている。
カーテンを開けると幸が起きた。
「あ、おはよう。幸」
幸が伸びをしながら
「んーー。おはよ。結城ははやいのね」
「いや、そうでもないぞ。今起きたばっかりだよ」
「ふぁぁ、ほうあお」
あくびしながら幸が言った。
「着替えたら、ご飯食いにいこうぜ」
「分かった」
幸はそう言って部屋に入って行った。
20分後…
白いローブに身を包んだ幸が出てきた。
「じゃあ行きましょ」
そう言った幸と一緒に屋敷を出て行った。
「結構美味かったな」
「ね」
カフェでトーストとサラダとコーヒーを食べ終わった俺らは、店から出て歩いていた。
この世界の食べ物は基本、前の世界と変わらない。それ以外には、少しモンスターなどを食べるらしい。まだ食べたことないのでよく知らないが…。
「じゃあ、ギルド行くか」
「うん」
「最初は簡単なクエストから行こう」
「まあ、いいわ。最初だしね。この私がいるから簡単なクエストじゃなくても行けるけどね」
この時俺たちはこの世界を甘く見ていたのだ。
「わぁ〜。助けてー」
幸が助けを求めてこっちに来た。大きなトカゲのようなモンスターを連れて。
「やめろ!こっちに来るなー」
どうしてこうなったかと言うと、遡ること1時間前。
ギルドに着いた。
二人でギルドに入り、掲示板を見る。
「あ、これがいいわ」
そう言って幸がさしたのは
《難易度 星5 ブラックベアーの討伐 報酬 30万トート》
「アホかーー」
「え、なんで?なんでなのよ?」
「こんなの出来るわけないだろ!もっと簡単なのにするぞ!」
「むー…」
不満げな幸を無視して、掲示板を見ていると
「お、これなんていいんじゃないか?」
《難易度 星1 オオトカゲ3匹の討伐 報酬 2万トート》
「しょうがないわね。まあそれで良しとするわ」
結局、そのクエストに行くことにした。
町を出て、草原に着いた。
「たしかこの辺りのはずなんだけど…」
そう思いながら歩いて探していると
「あ!いたわよ!私より全然大きいやつ」
「は?いやそんなでかいわけ…」
そんなわけ……あった。
そして、この状況だ。
ガチでやばい。てか、まじでくんな。
俺が曲がって、俺の方に幸が付いてこようとした。しかし、トカゲが先回りしていたので、幸は慌てて逆方向に逃げる。
はー。よかったー。……………じゃなくて助けないと。
見ると幸が木の根元で追い詰められていた。
「ちょ…いや…待って…助け…」
幸がいつもの綺麗な顔立ちからは、想像もできないような顔をしていた。顔は青ざめて恐怖に歪んでいた。
トカゲが幸に飛びかかろうとした時、隙が空いた。
「ここだー!」
そう言いながら後ろからダガーで切りかかる。
トカゲは首から赤黒い血を流して倒れる。(あまり見たくなかったので、描写はこれだけで)
佐知の元へ駆け寄る。
「幸、大丈夫か?」
「…う…うん」
「こいつら、でかいけど防御力は低いぞ!」
「じゃああと2匹いけるわね」
そう話していると、トカゲが前の方から出てきた。
2匹同時に。
「「ぎゃあー」」
「逃げるぞー!」
一匹でもあんなに危なかったんだ、二匹同時なんて絶対無理!
なんとか逃げ切った俺たちはギルドで、少し遅めのお昼を食べていた。
「どうするの?難易度一番低かったのにこのざまよ」
「じゃあ、仲間を集めるしかないな」
「そうね。でもとりあえず家に帰るわよ」
「え、なんで?」
忘れ物でもしたのかな。
「疲れたから休憩したいのよ。悪い?」
えー!?めんどくさっ!まあいいか。急いでるわけではないし。
「しょうがないなぁ。いいよ」
「やった!」
でも、俺は屋敷に戻りたくないので。
「じゃあ2時間後にここに集合な」
「え、結城も行こうよ」
「え、やだよ。めんどいし…」
「むー…。しょうがないわね。分かったわよ」
不満気な幸にそう言って、俺らは別れた。
別れたはいいけど、さてどうすっかな。
あ、そうだ!鍛冶屋に行こうかな。行ってみたいなってずっと思ってたんだよな。
お、ここか!
何この鎧、何この剣、かっこよすぎる!俺が1人でワクワクしていると
「今日の仕入れの目玉はこのラーの剣。価格は2億トートのところ、なんと1億5000万トート!この一点限りだよ〜。1週間以内に売れないと王都に売っちゃうよ〜!」
そんな声が聞こえてきた。
なんだ、あの人だかり。どうやら、仕入れた武器を売っているらしい。てか、鍛冶屋なのに武器仕入れてんのかよ…。夢ねえな……。
俺も見に行ってみよ。
「ちょっとすいません…」
そう言って人混みの中を掻き分けて前に出る。周りの人たちは
「あれめっちゃ欲しい」
「めっちゃ高っ!欲しいけど流石にそれは…」
そんな声が聞こえてくる。
おー。確かにめっちゃかっけー。たしかに欲しいけど、そんな値段じゃ買えるわけねぇ。
ん?ちらっと見えた柄に付いてる印が、俺のダガーに付いてるのと同じだった気がするんだけど。
もっとよく見ようとしていると横にいた人に当たってしまった。
「「あ、すいません!……あれ?」」
「アテナ?」
「結城?」