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転生したのに何も変わらなかったなんておかしい  作者: レーチ
第1章 異世界に来ちゃった
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第1話 ステータスがこんなに低いなんておかしい

 

「プーッ!」


 その音と目の前の光景を見た途端、居ても立っても居られなくなったが、その意識とは相反して体がなかなか動かない。なんとか体を強引に動かして走り出す。


 トラックにひかれそうになっていた女性はもう諦めかけていた。そんな女性をたすけに行き、押し倒しすことには成功した。までは良かったのだが、自分が逃げる時間ことは考えておらず


『ドンッ!』


 無様にトラックに吹っ飛ばされた。飛ばされた先で、仰向けに転がる。薄れゆく意識の中で最後に見た空は、驚くほど青かった。




 気づいたら、協会の一室のような場所に座っていた。協会なんて行ったことないけど。え、ここどこ。俺、死んだんじゃないの。そんな俺の慌てた心を見透かしたように


「あなたは本当に死にましたよ。ここは死後の世界です」


 そう言った目の前の女性は、とてつもない美人だった。世の中の男の欲を全て足したような、理想の女性。いや、女性というより、女の子に近い感じだ。


「私は、ここで死んだ人の裁きをしています。あなたのプロフィールはねぇ。えーと、あなたは飛田 結城、十九歳。高校卒業後、大学に落ち、引きニートとして生活していた…プッ…。死因は、女性を助けようと思うも、なかなか決断できず、やっと助けに行った時には、自分が逃げるだけの時間がなく死亡…プッ…」


「あのー、さっきからちょくちょく笑うのやめてください」


「あ、すいません。だって面白すぎるんだも…ブファッ…あはははは」


 未だに笑い転げている。ものすごく(自称)温厚な俺でもさすがにカチンときたぞ。これはガツンと言ってやるしかないな。


「うるさいなー。てめーは黙ってろ」


「はあ?ふざけんじゃないわよ。女神に対してなんてこと言うの」


「え、女神?」


「よくぞ聞いてくれました。私こそがあの、戦いと知恵の女神、アテナよ(ドヤッ)。ここで死んだ人の裁きをしていますが、あんまり来ないです。なので基本ダラダラしてるだけです」


「うわぁ、最悪な女神だな」


「何よ、うるさいわね。もっと驚きなさいよ」


「わー、びっくりー(棒読み)」


「ったく、ふざけんじゃないわよ。絶対信じてないでしょ。ほんとだからね。まあ、それは置いといて、これからあなたどうしますか?」


「どうって…」


「選択肢は三つあります。一つ、天国に行く。でも、天国って言ってもやることは、同じ魂と喋るか、日向ぼっこするかぐらいしか、やることないんで、おすすめできませんけど」


「天国では、何か食べたりできないんですか?」


「体が無いんで無理ですね。魂だけなんで。他の魂も体無いんで、もちろん、触ったりもできません。超絶暇ですよ。私、あそこ大嫌いです。1番行く人少ないですよ。2つ目は、赤ちゃんとして、普通に生まれ変わります。もちろん、前の記憶も無くなりますよ。ですので、あなたの存在は消えるようなものです。そして最後、3つ目。異世界に転生する。異世界で記憶は引き継いだまま、他の何かで生活できます。しかし、何になるか選べません。魔王になるか、冒険者になるか、はたまた武器になってしまうか、たくさんの可能性があるので、リスクが高いです。さあ、どうしますか?」


 そんなの決まっている。


「異世界転生しますっ!」


「分かりました。では、何か1つ持って行けます。死ぬ前に持っていた物か、この中から、選んで下さい」


 そう言って、カタログのような物を出した。お、こういうのは大体、チートアイテムがあるんだよな…。ってあれ?


「なんか、すげー普通の物しかないんすけど」


 鉄の鎧や、弓矢、剣など…。いかにも、駆け出し冒険者の装備って感じだ。


「そりゃあそうですよ。そんなに優遇出来ませんから。ちょっと、はやく決めて下さい。私、さっさと終わらせて、おやつ食べたいんですけど」


 そんなことを言っている(自称)女神を尻目に、考える。カタログには、ほんとに普通の物しかない。でも、持ってた物で持っていきたい物なんてないし…。


「じゃあ、これにします」


 俺が適当に選んだのは、小さめのダガー。なんとなく、柄にカッコいいマークのあるのを選んだ。


「あ、でもそれ使えるか分かりませんよ。人の形をしたものならいいですが。まあ、異世界に行くんだからステータスとかは、それなりになるはずです。勇者だったら今より全然高かったり、雑魚モンスターだったら今より少し高くなったり、とそんな感じです。まあ、今よりは高くなりますが。じゃあ、頑張って下さい」


 そう言って、アテナは俺に向かって何か呪文のようなものを唱えた。すると、体が引っ張られるような感じがして、周りが光で包まれた。




 気がつくと、大通りの真ん中に立っていた。


 とりあえず、自分の体を見る。見たところ普通の人間だ。よかったー。


 服装は旅装束のようなもので、腰には来る前に貰ったダガーをさしていた。


 いかにも冒険者、って感じの服装だ。よっしゃー。これは、当たり引いたぜ。じゃあ、とりあえず冒険者ギルド的なものを探すか。そう思って、そこの店のおばさんに


「すいません。冒険者ギルド的なものってどこにありますか?」


「おや、冒険者ギルドの場所を知らないなんて。旅人さんかい?」


「ええ、まあ。遠くから来てまして」


「ああ、そうかい。ようこそ、上級冒険者の町、シンナへ。歓迎するよ」


「ありがとうございます。…え、上級冒険者?…」


「そうだけど。それがどうかしたのかい?」


「いや、別になんでもないです」


「ああ、そうだ。冒険者ギルドだったね。そこの角を左に曲がれば看板があるから、その通りに行きな」


「ありがとうございます」




 やっと着いたー。あの人の言い方だとめっちゃ近そうだったのに、めちゃめちゃ遠かった。


 いや、それにしても異世界に来たんだなー。来る途中で武器の売っているお店や武器を持った人を見て、今更だけどやっと実感が湧いたぜ。


 冒険者ギルドは大きな洋風の建物だった。さっそくドアを開けて中に入る。正面に受付があってその横には、ゲームに出てきそうな酒場と色々なものを売っている店があった。


 受付に行くと、受付の女性が


「今日は、どんな依頼の達成でしょうか?」


 当然のように、そんなことを言ってきた。まあ、上級冒険者の町とか言うぐらいだし、しょうがないか。


 笑顔の女性におずおずと告げる。


「あの、冒険者登録をしたいのですが…」


「え、ああ。そうですか、失礼致しました。では、冒険者について簡単に説明しますね。冒険者とは、モンスター討伐や、資源採取など依頼を受けてそれを達成して報酬をもらう。そのお金で生活する人のことをさします。依頼はそこの掲示板に貼られています。冒険者にはいくつかの職業、ジョブがあります。なれる職業はステータスによって変わります」


 お、冒険者といえばこれだよな。ゲームとかであるやつ。


「では、このカードに名前と年齢、身長体重を書いてください」


 そう言って、1枚の小さなカードを渡された。えっと…飛田 結城…十九歳…百七十九センチ…七十三キロっと。


「では、カードの右端を三十秒間触っていてください。そうすれば、あなたのステータスがカードに登録されます。一…二…三………三十。あ、もう大丈夫です。えっと、ステータスは…」


 見ると、めちゃめちゃ驚いてる。そういえば、アテナも冒険者だとすごい上がるとか言ってたな。これは、高すぎて絶句してるな。ゲームだとお約束だよな。


「えっと…。知能が高いですが、他が全て平均をすごく下回っています。これだと、最弱職の冒険者しかなれないですね」


 嘘だ。ステータスすごい上がる、とか言ったの誰だよ。何も変わんないじゃねえかよ。昔から、頭はまあまあ良くて、運動は全然ダメだったんだよ。じゃあなんで驚いていたのかは謎だが。


「そんなに気を落とさないで下さい。冒険者は、どんなステータスも上げられるし、レベルを上げれば他の職業に変えられます」


「え、ステータスに上限なんてあるんですか?」


「はい。例えば、冒険者だと、どのステータスもある程度まで上げられますでも、他の職業はすごくたくさん上げられるステータスもあれば、全然上げられないステータスもあります。また、スキルも、冒険者はどんな系統のスキルでも努力すれば取得できますが、他の職業は努力すれば覚えられる系統のスキルと、努力しても絶対に覚えられない系統のスキルがあります。冒険者として、頑張ってください」


 俺は落ち込んでギルドからトボトボと歩いて出て行った。

処女作なので文章上手くないですがよろしくお願いします

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