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アイン・ソフ・オウル  作者: 円 紀一
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軍と冒険者

早朝、北門に向かうと騎馬兵の集団と5m級の2体のアイスドールが見えた。

氷の国フロストヴェイルのドールはほとんどがアイスドールという氷を材質として利用するドールだ。


ドールはコアを中心にさまざまな物質を引き寄せて主に人型を形成する魔法生物である。

コアによって利用できる材質が決まっており、アイスドールは氷しか利用できない。

古代文明の労働力や兵隊として動いていた経緯からその場にある材質が利用されることが多い。


かつては強力なドールマスターの力で半永久的に命令を実行するドールもいたという伝説が残っているが、現代ではドールユーザーが近くで操作し続けないと機能を停止してしまう。


「モンスター退治に参加する冒険者はこっちで割符を見せるように!」

「今日飛び入りで参加する冒険者は割符を配布する!申告しろ!」


兵士が叫んでいる所に行って、割符を見せる。


「よし、徒歩のものは早速ブリズバーンに向かって出発してくれ!村の手前までは安全なはずだ」


徒歩の冒険者は50名程度だろうか、ばらばらと村に向かって歩き始める。

村までは30㎞ほど離れており、6~7時間で到着する。

今から出発すれば昼には着くだろう。


出発の準備をしていると、昨日のレオナルドが声をかけてきた。


「嬢ちゃん大丈夫か?俺は重戦士だから危なかったら盾にして逃げろよ」


重戦士、戦闘時に前線で攻撃を受け止める職業だ。

冒険者はいくつかの役割分担が自然に行われる。

防御役タンク攻撃役アタッカー回復役ヒーラー。一撃必殺の攻撃を狙う攻撃役は狙撃役スナイパーと言われることもある。

重戦士は防御役だ。


ドールユーザーは防御役ないし攻撃役を担うが、今のクローディアはこのどれでもない。

雑用係といったところか。


村に向かって歩いていると、横を騎兵隊が整然と追い越していった。

ミスリル製の防具や剣が太陽に照らされて美しく輝いている。後ろを大きなドールが2体ついていく。ゆっくり歩いているように見えるが、歩幅が大きいため騎兵隊の速度に追いついている。

いや、騎兵隊が合わせているのか。


徒歩の倍ほどのスピードで行軍しているため、村へはかなり先に着く。

軍隊だから野営地を構築するのだろう。


数時間後。ブリズバーン付近。


何かがおかしい。既に到着しているはずの軍が見当たらない。



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