第21話「真実からの伝言 2」
シュケーツを車に乗せて目的地に向かおうとしたものの、当の本人は健康の為には歩く方がいいと言って気ままに進んでいこうしていたが、テドウは自身の役職の事を話し、シュケーツにも危険が及ぶのを危惧し、半ば無理矢理車に乗せた。
「どこも復興は進んだがワシに言わせればデザイン性に欠ける。どこもかしこも同じような建物で迷子になるわい。そう思わんか?」
シュケーツという男は一秒ごとに減らず口が飛び出た。よくもそんなに口が回るものだと、テドウは運転をしながら感心をしていた。
「そこの飲み屋を右じゃ」
馬鹿旦那という看板を右に曲がり、道路へ車を走らせると、十分もしないうちにそれが見えた。
「彼処がワシの家じゃ」
すぐにシュケーツの住まいだとはっきりと分かった。見る限り奇怪で、不思議で、唯一無二のデザインだった。家というよりは館と呼んだ方が相応しいかもしれない。
紺色の瓦屋根の上で、銅色の歯車が幾つも噛み合わさっており、建物は鉄で造られていた。
ロートアイアンの門扉の前に車を停めると、シュケーツは手に握っていた装置に、「シュケーツじゃ」と声紋を認識させた。すると、門扉は自動で左右に開いて家までの道を開けた。
(センスは到底理解し難いが、相当稼いでいるんだろうな)
そう言えば、門のどこにも表札は見当たらない。あまり客人を招かないのだろうと、テドウは推測した。
門の中にもまだ続いている、庭の中道を再び車で走っていった。




