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女心がわからない  作者: 伐 飛鳥
彩女編
7/19

趣味

たわいの無いメールのやりとり

それだけで十分に楽しかった。

でも、メールを送るタイミングや返信をするタイミングて結構考えるよね?

早くメールを返信すると、待ってました!みたいな感じになるし、遅いと興味無いように取られそうだし…メールて以外と難しいよね?そんな事考えてるのは俺だけなのかな?


前の彼女には、「返信が早くてビックリした!」とよく言われた…早すぎだとも…別にメールが来るのを待ち構えていた訳でもなく、たまたま携帯いじってたらメールが来たので返信しただけなのに…


だからメールが来ても放置して、しばらく経ってからメールすると

何してたの?とか、無視?とか、

よくわからない理由で怒られるし…一体何なん?


とりあえず最近はメールに気が付いても1〜2時間位時間を空けて返信する様にしてる。

彩女さんとは知り合ったばかりだし、ガッついてると思われるのもイヤなので返信のタイミングを設定したが、皆はどうしてるんだろ?


特に女の子は、どのタイミングならメールしてイイのか教えて欲しい。多分世の中男のかなりの人数が助かると思う。そうだよね?


そんな何とも言えない攻防を繰り返しながら、前から気になっていた彩女さんの好きなバンドの話しを振ってみると…

やっぱり彩女さんはビジュアル系バンドが好きな様でメールに熱がこもっており熱く語っていた。


俺はと言うと一応バンドを組んでいてボーカルをやらして貰っていたが、基本的にはコピーバンドでありオリコンのトップに名前が上がる様な誰でも知っている様な曲のコピーしかしてこなかったので、

正直ビジュアル系バンドの話しをされてもサッパリわからなかった。


申し訳ないけれどビジュアル系バンドのイメージは、顔を白く塗ったくりドハデな衣装を着て頭をブンブン振り回しながら爆音でキーキー歌ってる位のイメージしか持ち合わせていなかった…

なのでビジュアル系バンドは好きな部類でもなければ、どちらかと言えば毛嫌いしていた。


本当にビジュアル系バンド好きの皆さんには申し訳ないです…


しかし、やっぱりと言うか…だろなと言うか…彩女さんはビジュアル系バンドが大好きであり、ライブもしょっちゅう県外遠征に行くらしい。

なかでもディルと言うバンドは1番好きらしく半ば追っかけの様になっているらしい。


これから彩女さんとの仲を深めて会話をする為には、絶対に彩女さんの大好きなディルというビジュアル系バンドの曲を知らなければならないし、これはもう俺の趣味…いや2人の共通の趣味にするしかない!


ならば俺が取るべき行動は一つ!

すぐさま地元のCDショップに駆け込んだ。とりあえずディルのCDを探してみるが…無い…ナゼ…!?

まさかショップが俺と彩女さんが仲良くしようとするのを阻むとは…陰謀か!?

急いで他のCDショップにも行ってみるが、棚はあるがCDが一枚も無かった。本当に陰謀説が…


と一瞬だけ思ったが…本当にホンの一瞬だけですよ!

どうやら基本的にディルのCDは数枚しか取り扱っていないみたいだ。



「お取り寄せしますか?一週間程お時間頂きますが」


「大丈夫です」



アホか!一週間も待てるか!?と内心悪態を付きつつショップを出た。多分元々のファンが買う分しかCDを取り扱っていないのだろう。これだから地元のショップはダメなんだ!


仕方がないので電車に飛び乗り市の中心まで出る事にした。

というか最初からそうしておけばよかった…

電車で30分かけて市の中心に出てきた俺の目指す目的地は、「音楽の無い生活なんて考えられへん!」を歌い文句にしたショップで、日本でも有数の取り扱い量を誇るショップだ。


焦る気持ちを抑えてディルの棚を探していると、有りました!ディルのCD!シングルからアルバムまで完璧です。棚にはポップなどもありビジュアル系バンドの中では、どうやらかなり人気の高いバンドの様だった。

取り敢えずアルバムを一枚買うことに決めると、すぐ隣にはビジュアル系バンドのみを扱っている雑誌を発見!今まで興味もなかったけど…

パラパラと何冊か眺めるとディルの特集をしている雑誌を見つけたので読んでみると…



「これ見た事あるぞ…?」



そうです。よくよく思い出してみると彩女さんが読んていた雑誌です!まさに運命!?

チョット飛躍し過ぎの様な気もするが、アルバムと雑誌を購入し帰りの電車の中で雑誌を読みながらウキウキ気分で家路へと急いだ。


家に帰り着くと急いでCDをコンポにセットし再生ボタンを押した。

一曲目に流れてきた曲から、まさにビジュアルだった…

何て表現したらイイんだろ…?

兎に角ヤバイ感じだった…

一曲目からコレって…

俺大丈夫かな…

好きになれるかな…


多大な不安を抱えつつアルバムの一曲を聞き進めなから頭を抱えていた。


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