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僕の理解者

生きづらいな

空気みたいになりたいな

水でもいいかもしれない

僕のそんな気持ち

あなたにわかりますか


誰にも迷惑かけたくない

何をしていいかわからない

そんな毎日


生きてて楽しくなかったよ

早く終わればいいのにって思ったよ


水も空気も

そこにあるだけ

意識しないと

誰一人

気にもとめない


そんなことを考えていたと思っていたら

独り言みたいに言葉になってしまったみたい

僕は話しかけたつもりなんてなかったけど


それなら酸素でもいいね

なんか理科の話みたいだね

そういえば、君の得意科目だね

いつも高得点で先生に褒められてるのを見てるから羨ましいなって思ってたよ


そんなことを隣で言われた

やさしい言葉

棘のない、包みこまれるような


だけど

僕は受け入れなかった

聞こえないふりをした

誰とも話したくなかった


そんな僕を見ても

なぜか隣に君はいる


ただ

黙って

何か待つかのように


嫌な顔せず

微笑んで


みんながみんな

そうじゃない


その人だけかもしれない

狭い世界だ


もし、そんな君がいなくなってしまったら

そう考えると

僕は何も言えなかった

けど、それすらも

君は理解してるかのようだった


うなづいて

にこやかに


頼っていいんだよ

甘えていいんだよ

って言ってる気がして


僕はただ

黙って涙が流れるのを拭わずに

じっと君を眺めた


それでも

君は

笑顔を絶やさない


どうしたの? とも聞いてこない

じっくりと、話してくるのを

僕の気持ちに寄り添って

待ってくれている


心のなかで膨らんだ

熱を帯びて

真っ赤になって


一言だけ


冷めて透明になってから

澄んだ心が

思い出させてくれた


僕は言った


けして大きくない

むしろ小さい方

それは

ガラスでできたコップのようだ


美しい

綺麗だって


そう言う言葉が

グラスから溢れ出るように

口からこぼれ出た


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