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エッセヰ

ヘルプマークは、無条件で電車にて席を獲得出来るチケットではない。

作者: 幻邏

褒められない思考だけど、モヤモヤしてしまった。


 どうも。偽善物体げんらです。



 以前、ヘルプマークをつけた人に、電車にて席をお譲りした事がありました。


 ちなみに、駅の通路にけっこうポスターが貼ってあるので、見たことある人もいるかと思います。


挿絵(By みてみん)


 こんな感じのものを鞄に吊り下げている人は、何らかの支援が必要かもしれない。という認識がありました。



 げんらは、朝5時台の電車に乗り、7時前には職場に着くように出勤しています。あ、社畜じゃないです。時差出勤です。


 そんな早い時間なら、何か事情があって、電車に乗らなきゃいけなかったのだろうと思って、席を譲ったのです。その時間に、ヘルプマークつけている人を、初めて見たのもあって。



 数日後、同じ方が、わざわざスマホに集中しているげんらの足をトントン叩いて、ヘルプマークチラチラみせてアッピールしてきました。



 カチーン!!! と来てしまうあたり、げんらの偽善物体っぷりが、自分でもわかります。


 顔は覚えてなくとも、風貌とカバンとヘルプマークは記憶されていた為、前にお譲りした人と気づきました。

 そのヘルプマークの方は、混んでいる車内で、わざわざげんらのところまで来て、足をトントンしてきたのです。



――こいつ、私をロックオンしてやがる……!


 と、思ってしまい、変なヤツに目をつけられた……と、ゲンナリもしてしまいました。


 2回目の時は、他に人がいる中、げんらの近くまでやってきて、自分からアッピールをしてきやがったので、「コイツは席をねだる妖怪だ」と思ってしまった。



 ヘルプマークの裏には、こういう事情でつけてます、と説明を載せれる物も中にはある。

 けれど、それを見せるわけでもなく、表面のヘルプマークだけ、チラチラ手で揺すって見せてくる。


 沸点まで最高値に上がりますよね、その瞬間に。



 こちらから、自発的に譲った時は、何とも思いませんけど、向こうから「お前は譲ってくれる人だろ、譲れよ」とやってくるのでは、心持ちが天と地の差でございますわ。


 多分、心がクソ狭いげんらでも、その足トントンのあとに、「この間はありがとう」とか、「こういう事情で座れると楽なので、助かりました」と言ってもらえていたのであれば、2回目も心良く席をお譲りしていたと思います。


 お礼の言葉もなく、ヘルプマークチラチラだったから、ブチ切れしかありません。

 目も合わせず無言で席を立ち、妖怪が視界に入らない場所へ退避しました。



 私は満員電車が原因で、9度ほど肋骨ポッキンした事があるので、出来れば電車内では、安全の為に座っていたい。

 流石に2桁の大台には乗りたくない。リーチだけどね!


 なので、職場から遠くなるけれど、始発駅隣の駅が最寄りのところに引っ越して、始発からの通勤定期を使い通っている。

 


 けれど、困っている人がいるなら……って、たまに偽善が働いてしまう。

 これは身から出た錆なのか……と、ゲンナリしてしまった。

(変なヤツと見抜けずに、親切にしてしまったがために、目をつけられてしまった、自分の見る目のなさ。的な意味)



 ヘルプマークが悪いわけじゃないよ。

 妖怪が悪いだけで、ヘルプマーク携帯者全体を疎ましいと思うようなことはありません。


 見えない部分がつらくて大変な人だって、沢山いるだろうし、助け合いな部分だって世の中あるし。手を貸すことで、助けれるならば嬉しい。

 肋骨ポッキンしてるから、見えない部分が辛いのはよくわかっています。


 けれど、2回目発生かつ『ロックオンする』のは、違うと思うんだ。

 マークちらちら見せて、印籠よろしくの如く、ワタクシに座らせなさいってのは、ダメだと思う。

 ヘルプマークを認識している人間は、お前の席キープ係じゃねぇぞ、と思ってしまいました。


 それに、私とマークチラチラ妖怪は、顔見知りでも何でもありません。どうして見ず知らずの、1回だけ席を譲った人間へ、そこまで図々しくなれるのでしょうか。不思議でたまりません。



 ヘルプマークは、電車で絶対に座れるチケットじゃない(●●)んだよ。

 全てにおいてあなたを優先させる印篭じゃない(●●)んだよ。


 事情があるなら、『説明して』代わってもらう事を『お願い』するのが、人としての手順だと思う。

 

 一回してもらえたら、次からも自動でしてもらえると思わないでほしい。流石にそれは図々し過ぎて引く。

 わざわざ私のところまで来なくとも、お前が通ったところに他にも人はいただろ? 何故に1人の人間にターゲットを絞る?

 健常者だろうが、障害を持っていようが、怪我をしていようが、人と人なんだから、『言葉を渡さないとダメ』だと思う。


 心の綺麗な人なら、そんな事考えないだろうな。と、思ってしまったけど。私には無理だ。


 ロックオンして足トントンからのマークチラチラで、終始無言かつアピールはする。お礼の言葉もなし。これだけで、傲慢さをビシビシ感じてしまう。



 私は肋骨の安全を得るべく、座って通勤するために、通勤時間を費やす事を選んだ。

 妖怪が乗ってきたのは、複数路線ある駅で、混み合うところだ。

 お前、何も対策してないじゃないか! って思っちゃいましたね。

 まさか、私が対策というわけではあるまいな?! そうだったらマジでドン引きなんだけど!!



 全力で寄りかかる奴は嫌いだ。助け()()じゃない。

 親切を受けたら、別の誰かに返す。でもいい。けれど、こいつは違うな。と思った。

 ひたすら寄り掛かるだけの人は、ゴメンです。

 お礼も言わない他人なんざ、親切にする義理はない。



 親切にして嫌な思いをすると、もともと狭い心がドンドン狭くなりますね!


 席を譲る意志を伝え、断られるのは慣れてるので、気にしません。が、強請られたのは初めてです。


 

 もう二度と妖怪に遭いませんように。


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― 新着の感想 ―
ヘルプマーク、知らなかった。 まあ、電車に乗る生活をしていないしなあ。 しかし、これはカッチーンだわ。 何、何なの!? こんなのが徘徊してるの、都会は!? 怖いわ~。 ヘルプマークって「○○だがら席…
私も、先日ヘルプマークを付けている人に遭遇しました。 どおいう疾患を持ってるかは分からないけど譲った方がいいのかな…?とは思ったものの、我々も長距離移動の際に疲れて座っていた時。しかも大荷物もあって…
2025/08/08 22:16 私もモヤモヤ。。
DQN体質の私ならば、座ったまま本気の腹パン案件ですね。 手伝ってもらって当たり前という神経が分からない。 「ここまで頑張ったんだけど、少しアシストしてくれれば…」 と、いう態度が見えれば私だって手…
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