憂鬱な学校
高校生活は憂鬱だ
良くあるライトノベルやドラマの様な、斜に構えた大人ぶっている主人公達と違い俺の悩みは深刻だ
連続して10時間以上、人を喰らわなければ禁断症状が出るのだ
嘔吐、頭痛、立ち眩み、くらいならまだ可愛い物で
脱毛、脱臼、吐血、最悪の場合そのまま意識混迷し、緊急入院しなければならない
過去に二度ほど経験した
しかし、今のご時世、簡単に人を喰らい、問題にならない訳がない
そこで、四代前のお爺様が、代わりにある肉を喰らったところ、禁断症状が一部収まった
それからお爺様以降の倉敷家は出来るだけ人肉を喰わない生活へと変わった
しかし、やはりそこは代替品という事で、人肉を常食としていた時は、食間が24時間以上開いてもなんともなかった
むしろ、3日程食べれなかった時もあったと聞く
しかし、代替品をメインにすることで禁断症状が発生するようになった
そうはいっても、戦時ではなく太平の世の中、そうそう人が人を殺す必要のある場等ないし、人を喰らうのも精神衛生上良くない
やはり、禁断症状と上手く付き合っていかなければならない
そこで、一番最初の話に戻る
学校というのは、6時限まであるのが常だ
朝8時に登校し、夕方16時頃に下校する
間は2時間、家から学校の移動時間を考えると、多く見積もって余裕は1時間程度
当然、部活動や委員会、校外学習は欠席
泊りがけの修学旅行なんてもってのほかである
そうやってクラスの用事に参加できないとなると、クラス内で浮いた存在になる
そんな人物でも顔がイケメンだったりユーモアに溢れる人物だったりするとクラスの中でも上手い事人付き合いして人気者になれたりもするものだが、俺はそのどちらでもない
当然、変な奴呼ばわりで友達もできない
そんな生活をもうすでに、17年もやってきた
そう考えると、高校生活が憂鬱なのも納得だろ?