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黒猫少年との特別授業  作者: 迎 カズ紀
純子のたどった3ヶ月
14/25

2/14

推薦入試当日。雨が降りそうで降らないような、そんな天気だった。

「緑辺さん、頑張ろうね」

一列になって待機してる時、小さい声で青木さんが声をかけてくれた。緊張で吐きそうな私と違い、ほんの少ししか緊張してないように見えた。その前の赤井君の方が涼しい顔をしているんだけど。

「では、今から移動します。N中学校の人から順についてきてください。」

とうとう、始まる。





試験は数学と理科、それと面接だ。流石は推薦入試の問題、すごく難しい。頭がこんがらがる。でも、過去問なんどもやったし、大丈夫、大丈夫、大丈夫……。

ふっとクロすけが頭に浮かんだ。今思えば具合悪そうだった。大丈夫だよね……。

ってクロすけのことばかり考えてちゃダメだ。集中集中……。


「……私は何で推薦入試を選んだんだろう。何で理系の進路を選んだんだろう」


クロすけの事を頭の片隅に追いやったら、代わりにこの言葉が頭を占めた。ダメだ、考えちゃダメだ、ダメだ、ダメなんだ……。




それからの事ははっきりと覚えていない。ただ自分の中が物凄く気持ち悪かった。覚えているのは高校を出てからの事だけだ。

雨は結局降らなかったけど、雷の音が近づいている予感がした。

「神さへいといみじう鳴り」

この前読んだ古典の文章がふと浮かんだ。

「これから落ちるであろう雷は、神ではなく母なのだけど」

鼻がツンとしたけれど、それだけで後は変わりない私だった。いや、それどころか『無』でしかなかった。

「神さへいといみじう鳴り」

は、伊勢物語の芥川から引用させていただきました。現在私が古典で習っているところです。

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