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僕とあの先輩(3)
☆「……また……やってしまった……」
いつもそうだった…小学校の時も中学校の時も。
本のはなしになるとつい熱くなり、まわりをしらけさせてしまう……
だから友達といえる人物はほぼ皆無といっていい。
そんな時彼が現れた。たった数ヶ月でカードを6枚埋めた彼が!彼なら私の普通の人から見れば、異常とも言える(もっとも私はそうは思わないが)感想の嵐も理解し聴いてくれるだろう、と。
しかしそれもはかない夢に終わった……当然だ。
ただ熱弁しただけではない。一番の問題は
初対面
だったこと。
普通に考えれば、少し冷静になれば、誰でも(たとえそれが私でも)解っていたのに。
彼はもうこの時間に図書館へ来ないのではないか、
私を避けてしまうのではないか、
そんなことばかり頭の中をぐるぐる回っていた。