僕とあの先輩(2)
「?」
「『3匹のおっさん』これを借りるのは2回目ね。」
っっ!?なんでわかったんだ?いや、本借りるときだいたいこの人だけど!もしかして全部覚えてるのかこの人!?
「わかるわっ!その気持ち!有川浩は何度も読みたくなるものっ!」
えっ、、、?豹変、、、。
この先輩本当に覚えてる!
「有川浩なら『植物図鑑』は読んだかしら?あれはまだ借りたことがなかったはずよ。あの本はとっっっっっっても甘いお話なのよ!!最初はね、、」
何この先輩、、さっきから本の話ばかりっていうか本の話しかしてない!!!!!! 「え、、、っとかあ、あのっ!、そ、そろそろHRはじまるので、、」
「あっごめんなさい、、」
HRを理由に逃げるように図書室を出た。、、、だけど廊下を歩いていると、先輩のあの喜々とした笑顔を思い出した。先輩の、、、、名前、なんだっけ?、、、、、、、あれっ?僕っ!先輩の名前知らない!!!!!!!!!!!
理由はわからない、けど、気になった。図書室を出たのが8:15、HRが始まるのは8:30、時間的には間に合う。グダグダ考えてる間に、僕の足は図書室の方へ向いていた。それに身を任せるようにゆっくり図書室へ向かった。