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巻末解説 ――世界観・用語 最小解説

■ AFTER ZERO世界について


本作の舞台は、大規模崩壊(ZERO)以後の世界である。文明は完全には滅びていないが、資源・人口・環境はいずれも不可逆な損耗を受け、人類は「生き残るための管理」を必要とする段階に入っている。


再建は理想ではなく、最適化によって進められる。その結果、善意や感情は排除されやすくなり、「正しさ」は数値と規定によって定義されるようになった。


■ GENESIS


崩壊後の世界を再建・管理するために設立された統合管理組織。

資源配分、居住区維持、災害対応などを数値化・自動化し、人類の生存確率を最大化することを目的としている。


善悪ではなく、効率と再現性を重視するため、例外的な行動や感情的判断は評価されにくい。

前作・今作を通して、「正しさ」と「救い」が必ずしも一致しないことが描かれている。


■ 評価不能領域


GENESISの管理体系において、結果は出ているが、再現性・合理性・規定のいずれにも当てはまらない行動や区域を指す非公式概念。


成功とも失敗とも断定できず、管理の対象から外されがちだが、実際には多くの命がこの領域で救われている。本作では、この領域こそが「管理できない希望」の象徴として描かれる。


■ オペレーター


GENESIS内部で管理判断・解析・監視を行う人員。

主人公アルトは、評価と判断を専門とする若手オペレーターであり、現場ではなく数値を通して世界を見る立場にいる。


彼の視点を通して、「管理する側の善意」と「現場の現実」の乖離が浮き彫りにされる。


■ 前作主人公ユウについて


本作ではユウは直接登場しない。

しかし、彼の行動は「規定外の成功例」「名前のない判断」として、痕跡のみが語られる。


英雄としてではなく、管理から零れ落ちた誤差として存在し続ける点が、本作における重要な構造である。


■ 本作のテーマ


『管理される希望』という副題が示す通り、本作は「善意が制度に組み込まれたとき、何が失われるのか」を問いかける物語である。


完全な否定でも、革命でもない。

管理と現場のあいだに残された「」、その余白こそが、人が人であるための最後の場所として描かれている。

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