焼肉でも、いく?昼ごはんハンバーグだけど
お昼寝から目覚めると、優斗はゲームをしていた。何でこんなに無限に寝てるのだろう。優斗に「おはよう、起きたぁ」と声を掛けると優斗は視線をゲームに残したまま「おう、起きたか。ハンバーグ美味かった」と返してきた。
私は「そっか。よかった。夜ご飯どうしようか」と相談を持ちかけると、「焼肉でも行くか?」と言って予約を取ろうとしてくれている。私は「うん、行こう」と言って、優斗がしてくれるのを待っている。
ほんとにこういう時私って使えない。人にリードしてもらって、何とかしてもらうことの何と多い事だろう。優斗が「予約取れたぞ。出れる?」と聞いてきたから「うん。財布と携帯ぐらいでいいよね?」と返すと「おう」と返ってきた。なんかいいよね。
「寒いねー。コート着てきたけど、やっぱり寒いわ」
「そうだな。手でもつなぐか?」
「そうだね、いつも通り」
ちなみに、お花摘み行くタイミングで下着は履いた。さすがに寒いし、なんとなくの予感で。
手を繋ぐと心做しか温かく感じた。2人の繋がりを感じられるからだろうか。私、やっぱり優斗しかいないと思う。優斗と一緒にいたい。なんとなく黙って歩いていた。
「なぁ、これからどうすんだ?あの…」
「ねぇ、優斗結婚……」
2人の声がかぶって何とも言えない沈黙が生まれた。
「あの、お先にどうぞ」
「いや、輝奈子からどうぞ」
「あ、じゃあだけど、結婚とかってどう思ってるのかなって。私はずっと優斗と生きていたいから、それこそ親に会ってほしいし、この関係を説明したいし、結婚したいなぁって」
「先に言わせてすまん。俺の覚悟が足りてなかった。就職安定するか分からんし、アニキが生まれ育った徳島じゃなくて、愛媛に来てくれってことになるかもしれん。苦労させそうで申し訳…」
「わかってる。自信が無いんでしょ?大丈夫。私は優斗といるだけで、勝手に幸せになるから付いていく許可が欲しいだけだから」
「そういうとこがズルいんだよなぁ」
そんなイチャイチャをしている間に、焼肉屋に着いた。落ち着いた雰囲気でめちゃくちゃよかった。タッチパネルで頼む形式だった。
「アニキ、ホルモン好きって言ってたよな?」
「うん。特にホソが好き。あと、キャベツ」
確かに好きとは言ったが、まさか4皿もホルモンが来るとは思わなかった。牛の心臓とかホソとかテッチャンとかが来た。で、私はポリポリと生キャベツを食べる。
「キャベツ好きなのか?」
「うん。結構好き。特に生キャベツ。自然な甘みで良いんだよね」
ホルモンが焼けて、いっぱい入れてくれた。嬉しかった。さて、いっぱい食べるぞーー。キムチも来たので白米を食べ、一瞬で白米を消す。そして、キャベツを頼む。
優斗がまたホルモンを頼む。私はキャベツを食べる。ホルモンとキャベツが合計で4セット目になった頃、おなかが張ってきた。そもそもキャベツを食べ過ぎなんだけど。お腹が痛くなって、トイレに駆け込んだ。ちなみにドリンクは普通のソフドリである。
「大丈夫か?」と優斗が心配してたので、「大丈夫。食物繊維凄い」と返しておく。
食物繊維って偉大だよ。帰ったら体重計乗ってみよう。冬の寒い中を歩いて戻る。
「おいしかったね。最後ホルモン重かったけど」
「そうか?にしても、キャベツどんだけ食べた?」
「多分、最初から数えて4皿かな?1個で葉っぱの4分の1が5枚ぐらいあったはずだから単純計算葉っぱ5枚分?」
「食べ過ぎだろ。焼肉と生野菜一緒ぐらい食べてない?焼肉だぞ?」
「キャベツおいしいよ」と私が言うと、優斗は「それにしてもじゃない?」と面白がっていた。
ホルモンのアブラ重くて体調崩したけど、それも思い出になるんだろうな。キャベツは強い。ホルモンうどんがおいしく感じる理由を知った。ホルモンのアブラと生キャベツの食べ合わせ最強だ。口で蕩けるアブラの甘みが良いのだ。ビール飲めたら合いそうな味だった。私はいらない。ビールアンチではないんだけど、私の舌には苦いし、独特の臭さがある。春菊とかパクチーを苦手と言う人と似た感じかもしれない。
ピーマンでも間違いではないかな。私、ピーマン大好物だけど。春菊とパクチーも結構好きだ。あ、セロリも。
なんて考えてたら、優斗に「俺は覚悟まだ決まってないけど、アニキはほんとに俺でいいのか?色々したけど、未だに何がいいかよくわかってないから。無理しなくていいぞ」と言われた。まだ、根深く自信を持てない理由が残っているのだろう。
私は「じゃあ質問だけど、私が好きでもない男と付き合うように見えるの?優斗自身を信じられないなら、私を信じてよ」と少し涙声になりながら訴えかけた。
優斗は「悪かった。でも、たまに不安になるんだ。輝奈子に釣り合ってないんじゃないかって。ほんとに幸せにできるのかって」と返してきた。
「釣り合ってないと思うなら頑張って横に立ってよ。私と同じライブの景色見るんでしょ?幸せにできるか不安なんて、今ここに一緒に立ってるんだから、これでいいじゃない」と涙声になった。思いの一滴が地球に滴り落ちる。いつか数億年先にこの涙が生命の息吹となるかもしれない。泉になりそうなほど、思いが溢れ出す。
「そうか。俺が間違ってた。俺も幸せだ。俺も覚悟決めた。上手く行かないこと多いの知ってるだろ?そんな俺で良いなら、いつまでも一緒にいよう」
「うん」
そう頷く私は知っている。彼の孤独も、まだ彼が受け入れられてない過去も。だって、彼の好きな人を聞いた時、私と同じ人だったから。だから、私が助けるのだ。そして、私も助けて貰うのだ。親とのすれ違いの辛さを一緒に背負って貰うのだ。
これからたくさん大変なこともあるだろう。でも、私はここに生きている。優斗の隣で。
家に着いた。涙でぐしょぐしょになった私の顔をタオルで拭いてくれた。なんかただのイケメンじゃないかといいたくなってしまった。私は、ただのイケメンに興味はない。モテるために生まれてきたみたいな人には私の苦しみや孤独なんて分からないはずだから。
1日が終わるごとに優斗と離れる日が近付いてる事に気付いて、寂しさが募る。やっぱり親元を離れてでも、優斗に付いていこうかな。親の理解を得なきゃいけない時も過ぎただろう。
私はライブして生きていこう。優斗が無理して私を幸せにしなくていいように。私が、いつか生まれる子供たちを養えるように。そうと決まれば、介護やりたいなんて言ってられない。明日、優斗を家に呼ぼう。
寒空の中、「ねぇ、優斗。明日うちに来て欲しい。いつまでも、親の許可得なきゃいけないのも大変だし、いつまでも親がわかってくれないなんて言ってられないから。だから、明日うちに来てよ。私の部屋も見せたいし」と話しかけた。
優斗は「予定ないから良いけど、親御さんはいいのか?」と聞いてきた。
「うっ。あー。連絡しなきゃいけないよね。パパ上が面倒なんだよなぁ。よし、奏音にしよう」
そう言って帰ってから電話した。奏音にTXTした後で。
「もしもし、奏音?明日彼氏をうちに呼びたいんだけど、父さんと母さんおる?説明しておこうって思うんだけど。ちなみにウチの彼氏は中津浦優斗君だよ。焼肉一緒に食べに行った」
奏音は興味なさそうな淡白な声で「そうなんだ。なんか意外。魔沙斗に恋人ができるなんて」と言ってきた。失礼しちゃうわ。私だって彼氏ぐらい?できるし。あれ?もとを辿ればBLでは?どない説明しよう。どないしょう。まぁ、なんとかなるさ、なんくるないさー。nice nicer nicest。頭バグってるかもしれない。
「まあ、伝えといて。よろー。あと、介護やめるかもって説明しといて。実は歌手で結構稼いでる。小説もアニメ化したし、オープニングも作ったし。結構あるよって」
「言えたら言うとく」
「よろー」と返して電話を切る。やっぱり親より妹の方が話しやすい。
電話を切ると優斗が「親御さん?」と聞いてきたから「妹。親に伝えてもらうことにした。親からまた色々言われるんだろうなぁ。あ、同席して欲しいって伝えるの忘れた。伝えとこ」と言って私は奏音に「あ、母さんに会わせたほうが良い気がするからよろ」と送る。
「何でやねん。自分で言え」と返ってきたので、母親に「明日彼氏紹介するから、家おってなー」と送る。母親からは「了解」と返ってきた。明日色々進むでぇ。
さて、何をしようかな。結局動けていないのが、私である。優斗に「そろそろ、お風呂沸かす?」と聞くと、「寒いだろうから、沸かしてる。ありがとう」と返ってきた。やっぱり私、気が利かない。さて、どうやって行こうか。
これ、ひな壇登ったら地獄だな。人の話ずっと聞くの苦痛な気もするし、自分語りしたいくせに控えめだから。これからどうなるのだろうかと考えると、なんだかいたたまれなくなって「辛い。助けて」と抱き着く。優斗は「どうした?何かあった?」と聞いてくれた。
「離れたくないし、歌手でいたい。でも、気が利かないし、シンデレラ」
「そうか。辛いな。気が利かないんじゃなくて、回しすぎて伝わって無いんじゃないかな?あと、シンデレラって?」
「周りに変えてもらえる事を期待して自分から変わろうとはしていない。周りに期待するばかりで、何も始めてない気がする。どうしたらいい?」
「アニキは頑張っていると思うぞ。俺もどうしたらいいかわからん」
「ねぇ、抱きしめて。あと、キスも」
「了解」
そういって優斗が抱き締めてくれた。好きな人と抱き合うだけでストレスが低減するという研究を見た気がするけど、本当にその通りだと思う。私は、まだ涙に濡れていたけど嫌がらずに抱きしめてくれた優斗は物凄く優しいと思う。ふとお風呂のことを思い出した。
「ねぇ、一緒に入らない?優斗を感じたい」
「止まれなくなったら、どうすんだ?」
「きっと今日は大丈夫。むしろ、ムラムラするしストレスたまってて助けてほしい」
「そうか」
服を脱ぎ始める。何度見ても優斗の体は男らしくてかっこいい。この時を分かち合えるのもあと数回かもしれない。私はどこで何をするのだろう。働くのか?就職するのか、夢を見つけるのか。
「やっぱり、かっこいい。何回見ても思う。大好き」
完全に服を脱いだ状態で抱き着いてしまった。優斗も脱いでたし。優斗は照れて「おう、そうか。輝奈子も見事だ」と言葉短く語った。
いつか週刊誌にすっぱ抜かれるのだろうか。
『夢幻桜輝奈子、彼氏がいた』
きっとその記事が流れた時、私のファンは『何を今更』と言うのであろう。他に出そうな記事あるかな?
『夢幻桜輝奈子の推しのお茶はジャスミン茶だった』とか、『夢幻桜輝奈子、歩く』とかだろうか。それとも『夢幻桜輝奈子、人間だった』だろうか。何ですっぱ抜かれても、「だから何?」と言えそうな内容でしかない。
風呂に入り、優斗が先にシャンプーして私は先に身体を洗う。なんだか久しぶりにしてる気がするけど、多分お話に書いたのが、久しぶりなだけだと思う。なんだか悪戯したくなって、濡れた優斗の下の毛をくるくる巻いてみた。さすがにエクスカリバーを掴むのは早い。あと、すぐバレる。
優斗は慣れた手つきでシャワーを手に取り、流す。私は、それを待っている。あー、なんて素敵な日だ。幸せ感じる今日も、親と葛藤しながら優斗の横にいる今日も、あー生きている。狭い、風呂。広い世界で奇跡を歌って行くんだろうか。
なんか最近流行りの曲を思い出してしまった。ちょっと遅れたかしら。ちなみに「strengthの曲こそ最新の流行だろ」とかいう俗説は知らないことにする。だってまだ輝奈子になってから全国ネット出てないもん。
どうしようかな。優斗の配属先に寄ってはその拠点に全国ネットでの放送も考えないとなぁ。なんて考えながら身体を流していく。
優斗はサカサカズの水平線を口ずさんでいた。私はシャンプーとリンスをつけて、久しぶりに見えないから仕方ないよねムーブをする。ほんとは大体どこか見当はつくんだけどね。だって、週に2回ぐらい一緒に入ってる気がするし。
この体験分かち合えるの良いんだよなぁ。もし、子供が出来たら、どんな事が出来るだろう。あと、絶対一緒に入りたくなっちゃうから子供が大きくなると茶化されるんだろうなぁ。親の仲が良すぎて喧嘩してるの見たことないとか、親が綺麗過ぎて他の女の子が目に入らないとか。
さて、いい感じに洗えたし流すか。そう思いながら、下の方で手をふわふわする。で、「これだ」と確信を持ちながら、握って回す。
優斗が「違う。ソレじゃない。回すな。振るな」と焦っていた。やっぱりそこそこ立派な大きさだと思う。ちょうどいい。優斗が手にシャワーを当ててきた。やっと位置が分かったので髪を流す。やっぱり長い髪って重いな。私も重い女だろうか。でも、思いが重いっていいよね。それだけ愛されてるって証明になるでしょ?
髪を流し終わり、湯船に浸かる。優斗のエクスカリバーに花園を当てるように入る。花園がエクスカリバーに沿っているのがいいね。今は剥けていない通常だろうけど。
「ちょっとくっつき過ぎじゃないか?俺は良いんだけど」
「いいの。あ、後で抱き合う?」
「掃除大変なんだけど」
「あーね。だよねー。でも、優斗を感じたいのも本音なんだよねー。今やる?」
「湯冷めするぞ」
「でも、服着ちゃったらできないじゃん?後でわざわざ脱ぐのも、いや、ありか。剥がしていくってのも萌えるかも」
「俺、男だけど、輝奈子に比べたら男レベル低いかもしれん。確かに、そのエロさはわかるけど、実際にするとは思わんかった」
「どうする?ちなみに私はめちゃくちゃムラムラしてる。襲っていい?」
「襲うな。待て。出てタオル準備してエアコン効いてる方でしよう」
「そうだね。いつか子供できて2人目か3人目の時に茶化されそうだよね。というか、1人目の思春期もヤバそう」
「子供ってそんな覚悟で産めるものなのか?俺は生まれること自体が親が勝手にするものだと思うからそんなに楽観的には考えられんな」
「あー。分かるかも。でも、子供欲しいし、収入はあるから物理的には可能。少子高齢化問題の対処に役立てる。あと、インフルエンサーとしては子供を育てる大変さを知っておきたい」
「確かになぁ。そういえば、ラジオとかしてないのか?昔やってたみたいな話があった気がするけど」と優斗が言って来たので私は「確かにやってたんだけど、忙しくなって、辞めた。ちゃんと説明はしてるけどね」と返す。
優斗は「そうか。やるの?」と曖昧な質問をしてきた。
私は「何を?抱き合う方ならいつでも。ラジオは依頼が来たらするつもり」と返す。何やってんだろ、私。
「そうか。ヤルならタオル大量に持ってきて敷くぞ。あと、洗濯も回しに行くことになるけど、どう?」
「いいよ。だって、私のわがままなんだから」
「そうか。逆な気がするんだよなぁ。女性側から誘うことってあるのかな?」
「いいの。さぁ、いざ、鎌倉」
「いい国作ろうとしたのに箱になったからなぁ」
「守護地頭ができたのを成立とするか、源頼朝の征夷大将軍任命を成立とするかの説が分かれてるんだよね?」
「それは知らんかった。なるほどな」
優斗が納得するような仕草を繰り返していた。何をしているのだろう、私達。早く服着ろよ。
さて、身体を拭いて、タオルを大量に持って敷く。多分優斗の家の前ホテル行くとき使ったタオルを使った。私も入れてたし。我ながら、凄いよなぁ。どんだけヤルんだろう。失敗から学べよ、私。いざとなったらコーヒーで沈めてもらおう。
「よし、これでいけるよね?」と私が投げかけると「そうだといいな」とダメそうな雰囲気を出してきた。フラグを立てた気はないが、しっかりとフラグだった。私は優斗の上にうつぶせで寝る。優斗は私の花園にエクスカリバーを向けて仰向けだ。
「ねぇ、私どうしたらいいんだろうね。あー、明日家帰るの憂鬱。説明どうしようかな。説明丸投げしちゃダメ?」と私が問いかけると、「そ、れは、自分のために、ならんだろう。自分で説明しろよ」と互いに腰を振りながら話す。やっぱりいいな。優斗の毛が私にしっかり当たってチクチクするけど、男の人に抱かれてるんだなぁっという実感が高まってくる。そして奥に当たるエクスカリバーがくっついているという実感を高めてくれる。
「わ、たし、動くの、やめるわ。腰、痛い」
「どうすればいい?」
「優斗主体で動いて。この体勢自体はいいからこのままで」
「そうか。了解」
優斗がしっかりと動いてくれるから私は乗って動かない。その代わりに、胸を弄ったり、キスしたりしている。この後、めちゃくちゃヤッた。タオルが濡れそぼり、ひどいことになっていた。私のお腹には白いビームが大量に、優斗の体毛は私の俄雨でびしょびしょになっていた。お互いにもう一度シャワーを浴びながら、優斗に「どんだけ出すんだよ」と言われ、私も「そっちこそ」といちゃついていた。互いにやばかった。
そのあと、タオルを洗濯するという選択をした。今回はそれほど被害が出なかった。優斗が変なふうに思われてなければいいなと思った。あれだけやりまくった後で私が言うのは全く説得力がないけど。主に私のせいだから。やっぱり謝っておこう。誤った時は謝るのが大事だからね。
「ごめんね」
優斗は急な私の謝罪に「どうした?特に悪いことされた覚えないけど」と面食らっていた。
「私の声のせいで追い出されたりしたら嫌だなって」と言うと、優斗は「なるほどな。なら、今度は押し入れでするか?」と提案してきた。
「ちょまてよ」
内なる有名ドラマ俳優が湧いて出てきてしまった。私、女の子なのに。そのあと、私は「マジで?そんなに出てる?どうしよう。あ、えっと。いつか家建てたら防音と水に濡れて大丈夫な素材と、特注の布団がいりそうだね」とマジ焦りした頭で言葉を紡ぐ。音を防いだり、洪水を防ぐために。
「やっぱり、結婚は決まってるんだな。申し込むときは俺からしたいから、何年かかかるかも」
「なら、今は?ほら、ここにお誂え向きな赤ワインもあるし、想像力で高級フレンチごっこする?」と茶化す。本当は照れくさすぎて顔が真っ赤だ。
優斗はワインを開けて、「夜桜輝奈子さん、大好きです。結婚してください。っとでも言えると思った?」と緩急をつけてきた。私もワインを飲んで「もちろんよ。一緒になりましょ。あなたがいるところならどこまでも行ける気がするわ。Wherever you are, I'll be by your side. どこにいたってあなたの味方だよ。I'll keep on loving you.ずっと愛してる。いつまでも」と返す。お酒の力って凄いなぁ。ちなみにワインは酸っぱかったし苦かった。
「だいぶ恥ずかしいこと言ってる気がするけど大丈夫?酔った?」と心配してくれた。私は「大丈夫。ワインって酸っぱいし苦いね。ほら」と言って、優斗の唇に舌を入れてディープキスをする。優斗は私の舌を受け入れた後、「いつも通りコーヒーある。飲む?」っと言ってコーヒーを淹れてくれた。温かいコーヒーが心を満たしていく。
やばい。謀られた。このまま沈んでたまるかと思ったけど、眠気が増してきた。せめてもの仕返しに、優斗の手を握り唇に舌を入れる。ちゃんと机にコーヒーを置いて寝た。優斗の手あったかい。お休み、私。




