ウィスパー上の反応 #strength
昨日はバイトをしていた。今日もバイトなのだが頭痛が収まらず、熱っぽい。恋の熱かしらなんて考えそうだけど、そうじゃない。最近流行っている病だろうか。全体的にだるくて重い。
しんどい。このまま私は消えてしまうのだろうか。漠然とした不安感に襲われて「私このまま死んじゃうのかな?」とTXTする。優斗がなかなか返信をくれないことはよくわかっている。でも、寂しいし、心細いし、体がだるいし、肩も痛いし、腰も痛い。
重い体を引きずってバイト先に連絡をする。
「すみません。今日行けそうにないです。突然ですみません。頭痛と37.5度の熱です」と私が言うと、浅井さんは「わかった。お大事に」と言ってくれた。
11月のうちに手続きを終わらせていたので夜桜輝奈子としての初ライブの予定が決まった。なお、名義はstrengthのままなので性別が変わったことは知られていないはずだ。
この前の配信を見てた10万人は知ってるかもしれないけど。そう、あのあとでアーカイブ見ると気付かないうちに10万人に見られていた。ちなみにWETUBEのリスニングテストのものまねをした配信は1億再生を突破していた。あれ、内容がなかった気がする。内容がないようだったよね、あの時。
バイト先に連絡が終わり安心して暇になったのでエゴサしようかな。エゴサとはエゴサーチの略で自分の評判をソーシャルネットワークサービスで調べることである。英語が好きな私からすると、セルフサーチでは?っと思わなくもない。
ま、いいけど。で、見てみるとそれはまぁ様々な声があった。やれ、『ぜひ、リスニングテストで曲作って欲しい』だの、『アイツ歌うまくないのに何で売れてるの?』だの、『豚骨ラーメンキス、私もしようかな』だの何を血迷ってらっしゃるんだろう。
豚骨ラーメンキスは流行らせるな。あれは違う。ロマンスが消えるから。ロマンスの悪魔だから。あんなに大好きな優斗でもラブストーリー上だと多分冷める。でも、私だから冷めなかった。というより、私からしてしまったから。ごめん、優斗。
ちなみにリスニングテストの曲の原案は録音した。何も考えない1発撮り、本当のthe first take of the songだ。適当に歌ってよく作れるな、私。なお、声ガスガスになったので、撮り直そうと思う。
以下私が個人的に面白いと思った投稿を一緒に見ていこう。
#strength
豚骨ラーメンキスとかいうラブストーリー破壊マシーン
#strength
最近ラブストーリー読むと破壊力足りなくてラーメン食べたくなる。#strength #なんでだよ #ラーメン
彼氏いるとか聞いたのに全く燃えてなくて草#strength
さて、1つずつリプ欄見てやろう。まずは豚骨ラーメンキス。流行らせた責任を取ろう。と言うより、なんで流行ったん?いや、確かにインフルエンサーとしては最高にインフルエンスしてるけど。確かに影響者としてはかなり影響している気がする。ちなみにこれがインフルの場合、インフルエンサーがインフルになって、草も生えんさーになるかもしれない。なんて冗談が頭に浮かぶ。熱に浮かされ、舵を取った結果のオヤジギャグ。
『ラブストーリー破壊すな』
『豚骨ラーメン食べたい』
『脂っこいだろうよ』
『それな』
リプ欄を見て思った。なんでラーメンの後にキスをしたのだろう。いや、確かにあそこはあーなるの間違ってなかったんだけど、面白いけど、王道ではないから、自分でも「なんでだよ」とツッコみたくなる。
『ラブストーリー読むとラーメン食べたくなる』に対してのリプ。
『ハッシュタグ通りなんでだよ』
『わかりみー。ラーメンいいよね』
『ハッサクのラブストーリーが王道だったのにラーメンに上書きされたの草』
『ラーメン自重しろよ』
『ラブストーリーに出てくるな、ラーメン』
『ラーメン出るのはいいけど、その後のキスってなんだよ』
『豚骨ラーメンキスのウィスパー数エグくて草』
ちなみに『豚骨ラーメンキスのおかげで彼女できた』とか『豚骨ラーメンキスで成績上がった』とかあったけど、絶対違うから安心してほしい。これはメジャーではなく、マイナーだ。『彼女と豚骨ラーメンキスした』ってのもあった。界隈同士の人だったのかな。初期勢とかだといいな。初期から見てる人は文章もジャンルも違う闇桜に驚くのだろうなぁ。どうしてこうなったんだろう。王道の異世界書きたかったはずなのに、全く王道じゃない現世界モノになったなぁ。
さて、『彼氏いるとか聞いた』に対してのリプ欄
『strengthって男じゃなかった?』
『女になったらしい。ちな、超可愛い』
『なにそれ?会いたい』
『パンツが流出した彼氏持ち豚骨ラーメン配信者で歌手の小説家で『豚骨ラーメンキス』の創始者』
『間違ってないのに組み合わせが間違ってる。国語で闇桜出たら勉強やめるかもしれん』
『この前リスニングテストで夢幻桜輝奈子の音声使われて答えられたの嬉しかった』と来た。いや、私がこの前話した英語のどれが出たの?
衝撃を受けすぎて、『何が出たの?』とリプする。リプ欄では『ご本人登場で草』と来た。で、出た問題が「晴れてるから元気っていうオヤジギャグだった』らしい。
やめてくれよ。ヒドイ。オヤジギャグをめっちゃいい発音で読んだあれが使われるなんて。
違うやんと思ったので、WETUBEの方に移動して切り抜きを見ていく。最初に見たのは個人的に面白そうと思ったものだった。で、内容は私の英語の部分の切り抜きだった。聞いてみて、やっぱりリスニングテストだった。ちなみにウィスパーのDMにエッセとかスダチ塾とかの進学塾から案件の誘いが来ていた。曰く、『リスニングテスト取ってくれませんか?』だった。なんでだよ。ネイティブ使えよ。歌手で小説家でリスニングテストは意味不明なんだよ。
ちなみに受けた。やれるものはやってみようの精神だ。これ、また、熱に浮かされ、舵を取ってるなぁ。ポケットにはコインなんて入ってないけど、とりあえず何やってんだろう。
まぁ、いいや。熱でムラムラしてきてしまった。でも、それをするととても大変になる。困った私は優斗に「ムラムラする。アレしたいけど、びしょびしょになりそうだからできないし、どうすればいい?」と送る。
とりあえず、熱いから服は脱いだ。肌に当たる布団が気持ちいい。そうだ、優斗の匂い思い出してみよう。優斗の生臭いホワイトレーザーの匂いや金的の匂いを思い出していく。どんどんムラムラしてきてしまった。せっかくなのでブラを外し、上半身を裸にする。乳首に当たる布団がくすぐったくて気持ちがいい。
ズボンを履いたまま自らの花びらを弄ってみる。快感が高まってきたので、トイレに移動する。もちろん服を着た状態で。トイレに着き、ズボンとパンツを下す。更に自らの花弁を翻弄する。新芽に指が触れると、花火が打ちあがる。全力で声を抑える。
親が一瞬訝しんで声を掛けてきた気がするが無視をする。花火の残光が静かな音を立てて、水面に跳ねる。爆ぜた快感の余韻に浸りながら、便座に体を預ける。腰が抜けて立てなくなる。紙では足りないかもと思い、すぐ近くにある下着で拭いてみた。今日はだいぶ欲が重い日だ。ついでに匂いも嗅いでみた。ムラムラする匂いがした。男だった時にしていたことを思い出してしまった。
優斗から返事が来た。曰く「つらいのか?」と。私は「うん。寂しいし、ムラムラするし、頭痛いし、死ぬんかなって」と送る。優斗は「そうか。無理すんなよ。お大事に」と送ってきた。
ありがたいけど、違うんだよ。寂しいんだから声聞かせてよ。1人で死ぬなんて嫌だよ。せめて、声だけでも聞きたいよ。ほんとは抱きしめてほしいし、触れ合っていたいけど。実家帰ってるの知ってるから声を聞きたい。
「ねぇ、優斗。今通話できない?声だけでも聞きたいの。今、寂しいし、心細いし、優斗も遠いから声聞かせてよ」とTXTする。優斗は「わかった」と送って来てすぐに通話をしてくれた。
「寂しかった。なんで、そばにいてくれないの?私いま死ぬ程辛いんだよ。抱きしめてよ。せめて声聞きたい。優斗の温もりに触れてたいの」とまくし立てる。
優斗は「そうか。すまん。ウチの家族には話しておくから。輝奈子も俺を紹介しといてくれるとありがたい」と言ってきた。私は「今体調崩してるの。まだそんなことできる元気ないよ。ばか」と返す。
優斗は「そうか。俺と話すのは辛くないのか?無理そうなら切るぞ」と気遣ってくれた。私は「大丈夫。むしろ話してないと独りぼっちみたいで辛いの。私、死んじゃうのかな?私は優斗の事大好きなんだけど、優斗は私の事好き?」と面倒な女の子になってしまった。
優斗は「うーん。好きではないかな」と返してくる。不安に駆られている私は「えっ?嫌いなの?」と返す。優斗は「好きなんて言葉で表せるほど、俺の愛は小さくない。大好きでも足りないし、世界で1番大好きだ。こう言ったら安心できるか?」と返してくる。その悪戯っぽい声が不安を駆り立てるけど、私は「うん。ありがとう」と涙がにじんだ顔で笑う。
どうしよう。不安なんだけど、お花を摘みに行きたくなってきた。どうしよう。通話繋いでないと不安だし。私は、ドジなふりをしてトイレに向かう。
「ちなみに今小説書いてるの。椅子に座れるくらいは元気なんだけど、心が弱っているの」
「そうか。なんか水に当たってる音してるけど、何の音?」と優斗が聞いて来る。私が「想像してご覧?私の花びらから蜜が滴るのを」と言うと、優斗は「おい、まさかお小水?」と聞いて来る。
私は「ごめんね。ほんとは言いにくいんだけど。そう。話してないと辛いけど、お小水したくなっちゃって。あと、ムラムラしちゃって」と返す。優斗はたぶんノリで「最悪~。お小水の音なんて聞きたくねぇよ」と言った後、心配したように「無理すんなよ。大丈夫か?」と聞いて来る。
私は「うん。大丈夫」と答えた後、私の美しく咲き誇る花びらの新芽を弄りながら、話を聞く。優斗は「大丈夫?だいぶ声が色っぽいけど」と言ってきた。私は「うにゅん。大好きだよ。あ、ん、大丈夫だにゃん。にゃ、にゃ~ん」と答えながら蓮の花を咲かせる。全力で下を向きながら。
優斗は「イッた?掃除大丈夫そう?あと、家族とか」と聞いて来た。「興奮するわ」とか「エロ!」とかじゃなく「掃除大丈夫?」なのが優斗らしいし、「さすが私の理解者」と思うところである。
私は「大丈夫。全力で下向いたから」と絶対そこじゃない問題だと気づきながら返す。優斗は「そうか。体調大丈夫か?早く寝た方がよくないか?」と心配してくれた。
私は「大丈夫。でもちょっと眠いの。話しててくれない?優斗の声聞きながら寝たい」とわがままを言う。優斗は私のダルがらみに「そうか。俺の声のどこがいいんだ?」と訝しむ。私は「しわがれたような、低い声で、男らしいところ。あと、言葉選びかな。器用になり切れてない、不器用な優しさが感じられていいの」と言葉を紡ぐ。言葉の糸が紡がれるたびに心の糸が緩み、全身の力が弛緩する。
気付くと夢の世界にいた。優斗と抱き合って「あったかいね」と私が話しかけていた。優斗は「そうだな」と返してくる。で、豚骨ラーメンが空中を漂い、醤油ラーメンに変身した。私は、その醤油ラーメンを食べて「美味しい」と言っていた。
で、急に空が黒く染まる。魔王と思しき人が出てきた。そいつは低い声で「我が魔眼は全てを滅ぼす力を持っている。お主も滅びるが良い」と言いながら眼から光線を放つ。私はそれを「親切な新雪な壁を新設する」というオヤジギャグで防ぐ。更に「寺にバッテラ16テラバイト.ptpx」で相手の脳をショートさせる。その後とどめで、「寺に埋まってら」で、魔王の上に寺が現れ、そこに吹雪が吹き荒れる。
必殺オヤジギャグ魔法である。何この夢。使おう。めっちゃ面白いし、使おう。一度ここで目覚めて、メモる。で、また眠る。
次はこたつが出てきた。そこに温かい豚骨ラーメンと優斗がいた。なんで、ラーメン?いや、いいんだけど。みかんではないのか。こたつの上って結構ミカンじゃない?
アルミ缶の上にあるミカンがいて、その上にあるミカンはみかんの上にあった。その作品は未完だった。なんて、オヤジギャグが浮かんでしまった。
寝よう。私は疲れているかもしれない。どうしてこうなるの。オヤジギャグばかりが頭に浮かんでくるので、休もう。夢の中で更に私は寝る。そして、夢の中で寝ている私が夢を見ている夢を見ながら私も夢を見る。
多重夢睡眠。マルチドリームスリーピング、全然かっこよくないので必殺技には、使えないな。あ、相手の頭をショートさせるのには使えるかも。だから、発想グロいって。
そんな事考えてたら頭が冴えてきた。さて、明日はバイトだわ。結局年末年始何もしないまま終わりそうだ。そうだ、正月は妹とカラオケに行こう。あと、優斗にアケオメメールしよう。
もう、年賀状を書いて渡す友達がいなくなった。だって、TXTで簡単に話せてしまうから。それでも、優斗にだけは手書きで送りたくなるのはなぜだろう。帰ってきたら手渡しで渡そう。そう思い、実家の住所を聞いてメモをパソコンに残しておいた。
これから会えなくなる事を見越した対策だ。この作品も大作になればなぁ、なんて思いながら1日を終える。