中津浦優斗から見た輝奈子8
相変わらず、突然輝奈子さんからTXTが来た。曰く、「会いたい、ムラムラする。たすけて」だった。普段と変わらないけど、健翔からストーカーみたいなことをされていると知っている俺は輝奈子の元へと急いだ。着いた時には輝奈子は胸を揉まれていた。健翔は俺を見ると「彼氏さんの方がいいんですね」と吐き捨てて、逃げて行った。彼女が可愛いことは嬉しいが、彼女の心にトラウマを植え付けるのは許せない。今日の服も可愛かった。アニキから聞いて読んだTS小説ではスカートに抵抗ある話が出てきたけど、彼女はスカートに抵抗がないのか、めちゃくちゃかわいらしい。
俺は輝奈子に駆け寄り、「大丈夫か?男嫌いになったりしてないか?」と聞く。輝奈子は「大丈夫。でも、アイツに触れられたままだと嫌だから、優斗に上書きしてほしい」と少し上擦った声を出していた。俺は輝奈子の腕に触れ、「大丈夫じゃないだろ?無理すんなよ」という。輝奈子は「胸も揉まれた。今ここじゃいやかもしれないけど、トラウマになりそうで」と言って、俺の腕を自分の胸に誘導する。相変わらずジャスミン茶の落ち着く香りがする。
俺は「お、おう。それで癒えるならいいんだけど。無理しなくていいんだからな」と輝奈子の胸に触れる。相変わらず柔らかかった。でも黙って、さめざめと泣く輝奈子を見ていると心配になって「黙ったままだけど大丈夫か?なんか食べに行くか?」と聞く。
輝奈子は「温めて。寒い」と抱き着いて来る。俺は「そうか。食べたいものあったら言えよ」と抱きしめる。確かに冷えているのか、いつもより肌が冷たい気がする。
輝奈子は「食べてほしいものならあるんだけど、旬じゃなくて」と返してくる。食べてほしいものってなんだ?わからなかった俺は「どういうこと?」と問いかける。輝奈子は「本当は私を食べてほしいんだけど。時期が微妙で怖いんだよね」と答えてきた。無理すんなよ。
無理してそうで心配になった俺は「急がなくていいし、無理しなくていいからな。辛いときは俺に言えよ。俺だって辛いときは相談するからだから、」「ありがとう」言いかけた「無理すんな」の言葉を飲み込むように輝奈子さんの声が聞こえた。俺の言葉は互いの舌に乗って伝わっていればいいなと思う。
いつも無理しすぎだから、泣きたいときは俺の胸でもらえたらいいと思っている。言葉を勝手に飲み込まれた俺は「ちょっ、おま、俺がいいこと言おうとしたところだったよな?」と問い詰める。輝奈子は輝くような笑顔に涙を浮かべて「わかってる。いつもありがとう。ねぇ、3限の後、暇ならまた優斗の家行きたいな。いまだに1人でアレするのは怖いから」と言ってくる。
俺は「しょうがないな」と妥協する。そしてまた唇を重ねてくる。どれほど重ねていただろうか?急に思いだしたのか、「ショウガは確かに今日なかったね」とお決まりのギャグをかましてくる。それに俺は「そのショウガじゃない」と淡白に返す。相変わらず美少女なのにもったいないと思う。
彼女は天使の笑顔と言い張るつもりかもしれないが、俺には悪魔の笑顔にしか見えない。彼女があの笑顔を浮かべた日は大体、夜の処理に困ってしまう。どれほどでもできてしまうほど、凄いことをしてくる。彼女は自分の価値を知っているのだろうか?
3限の終わりごろ輝奈子からTXTが来た。「助けて、変態に襲われている」と。俺は、急いで荷物をまとめ、「どこにいる?」と返信する。すぐに「25号館5階」と返ってきた。きっと不安な思いをしているだろう。最悪の想像が脳を駆け巡る。
今までで一番速く走れた気がした。「たすけてーーー」という彼女の悲鳴が聞こえる。彼女はスマホを構えて、ヤツがとったことを証明しようとしていた。健翔も同じことをしていた。俺は「平気か?」と問いかけるが返事がない。聞こえなかったのだろうか?
もう一度「平気か?」と聞く。輝奈子は「無理、怖い。守って」と言って抱き着く。ジャスミンの香りが強くなった。健翔はパンツを持って逃げて行った。それを見届けた輝奈子は床に座り込んでいた。
俺はできるだけ見ないようにするけど、やはり男である。少しだけ見てしまった。見慣れているが、これはこれで来るものがある。それをばらさないように「辛いよな?平気?」と輝奈子の肩に手をのせようとするが、輝奈子に払いのけられた。初めての輝奈子からの拒絶に驚いて、しょんぼりとした顔に見えたかもしれない。輝奈子は居た堪れなくなったのか「ごめん。今触られるの怖い。でも、不安だから抱きしめてほしい」と謝ってくる。俺は食い気味で「わかった」と言って抱き締める。床の感触気持ち悪くないのだろうか。傍から見たら弱ってる女の子に暴力している変態に見えないだろうか。
輝奈子は「優斗、ごめんね。でも、パンツ持っていかれちゃったから、今ノーパンなの。床冷たい」と涙声になりながら訴えかけてくる。なんて反応したものかわからなくなって、「そうか」とだけ反応した。本当は言いたいことが山ほどあった。「逃げろよ」とか「どうしてだよ」とか。本当にどうしていいかわからなくなって、手を差し出す。できることがこれぐらいしかないと思ったから。
輝奈子は立ち上がったけど、なかなか歩きださない。どうしたのかと思って「どうした?」と聞くと輝奈子は「さっきのことがトラウマで歩きたいけど、歩けそうにない。お姫様抱っこもいいんだけど見えちゃいそうだし、おんぶして運んでほしいな」と悪魔のようなことを言ってきた。何を計算してこうなったのだろう。
本当に肌に触れていいのだろうか。運ぶのは吝かではないし、むしろ嬉しいくらいだ。素肌に触れる機会なんてそうあることでもない。いや、ウチの場合めっちゃあるからレア度低いか。一緒に風呂入ったしな。何してんだ、輝奈子。俺の貞操観念が壊れそうだ。
なんて思いながら、悪魔の提案に乗ってやることにした。
「わかった。仕方がないからな。辛かったら泣きな」と気を遣う。多分泣かないだろうが。昔のアニキなら、「さあどうやって甚振ってやろうか、楽しみだ。フハハハハ」とか言ってそうだ。見られてる気がする。あと、輝奈子さんの生の感触がものすごく伝わって来て早く下ろしたい。結構肌が触れ合うとは言え、今まで生のお尻を触ったことはないはずだ。あと、背中でスンスンと音がするし、胸の感触がめちゃくちゃ伝わってくる。理性を抑えきれなくなりそうで、「何してるの?鼻水付けてる?」と茶化す。
輝奈子は「違うよ。恥ずかしいから顔隠してるの」と膨れている。残念ながら、全く隠れていない。俺は「隠れてないぞ」と冷静なツッコミを入れる。
さっきから全然輝奈子が話さない。黙ってる輝奈子さんが不思議で、「どうした?珍しく元気ないな」と声をかける。輝奈子は暫く黙ったままだった。それ程にトラウマだったのか。気付いていた事だけど、彼女の心の傷は計り知れない。
どうにかしてやりたい気持ちはあるが、何をすればいいか分からない。そんな事を俺もグルグルと考えていた。輝奈子は「そろそろ歩けるかも」みたいなニュアンスの事を言った。
で、スーパーにも寄りたいらしい。事情は知ってる。ストーカーに盗られた下着を買いに行こうとしてるのだろう。もしも俺よりアイツを選ぶことになっていたら彼女は相当ひどい目に遭っていただろう。
今でも相当ひどい目に遭っている。しかも、時期的にそろそろアレがきてもおかしくない。俺、明日愛媛に帰るつもりだけど、大丈夫だろうか。
それにしても、生の感触はヤバかった。俺の自制心が鋼より硬い事が分かった。自制心に対してだけ自信が持てた。自身がモテることはなかったけど。最近輝奈子のせいで脳内にオヤジギャグが湧いてくる。
だからこそ買いに行ったのかもしれない。で、きっと親には言わないまま、気付いてくれなかったと言うのだろう。きっと彼女は「洗濯どうしよう。バレちゃうよ」とか「あぁ、明日バイトだなぁ」とか考えているのだろう。こんなに怖い目に遭ってるはずなのにどうして笑っていられるのだろう。
彼女は強い。いや、弱さを隠すことに慣れている。俺は彼女の安息の地になれているだろうか。なんて考え事をしながら俺も付き添った。
彼女が戻ってきた。歩いて家に帰る途中、豚骨ラーメンキスをした公園で彼女は「我慢できないからキス」みたいなニュアンスでいきなり来た。俺は「もう少しだろ。我慢できないの?」みたいに聞いた気がする。
そもそも生の感触の衝撃が凄すぎて、俺も我慢できそうにないレベルだった。なんか、可愛いとか言われた気がするけど、どうせならカッコよくありたかった。アニキも元が男なんだからわかるだろうに。
急に表情が暗くなる輝奈子に俺は「どうした?」と心配した。輝奈子が「健翔と会うのが怖くて。明日優斗いないでしょ?」と聞いてきた。俺は「そうだな。なんでいつも大学にいるの?」と聞く。そんなに怖いなら来なければいいのにと思わない事も無かった。
輝奈子は「大学のほうが友達と話せるからいいなってのと、親が干渉してこないから」と答える。俺は「なるほど、そいつとは縁を切れんのか?」と聞いた。
輝奈子は「健翔は私の性格とか現れる場所を知っているのか、TXTブロックしても現れるし、逆恨みされたくないからまだ残してる」と答える。涙が滲んでいて、辛かったのだろうと思った。
俺は「怖いよな。完全にわかってあげるなんてことはできんけど、せめて安心出来てほしい。俺が力になれるかはわからんけど」と輝奈子の肩を抱く。輝奈子は俺の胸の中で泣いていた。どんだけ無理してんだよ。
家に着いた。輝奈子は「ねぇ、さっき健翔に、お股触られたの。気持ち悪いから優斗で上書きして」と頼んできた。
俺は「いいのか?無理しなくて良いからな」と輝奈子を気遣った。だからなのか輝奈子は「肩と腰痛いからもんで」と軽いジャブを放つ。「しゃぶしゃぶもいいなぁ」とか考えてそうだ。輝奈子のギャグに慣れて来た俺がいる。なんでだよ。
相変わらず輝奈子は蕩けていた。気持ちが良かったなら良いんだけど。痛く無かっただろうか。全力ではないけど、輝奈子の体重ぐらいの重さがかかるわけだから痛いだろう。
輝奈子は「健翔に触られたの本当に気持ち悪くて、上書きしてほしい。優斗じゃなきゃ嫌」と涙声になりながら訴えてくる。俺は「しょうがないな。相変わらずの悪魔の所業」とツッコミを入れる。さらに続けて「どっちみちイきたいんだろ?風呂場に移動」と慣れた動きをする。輝奈子の体質上風呂場じゃないと大惨事になるからだ。いや、風呂場も大惨事にはなるんだが。濡れてもいい場所は風呂場しかない。
風呂場について、服を脱ぐ輝奈子を見ている俺。「いつもの量出ると服がびしょびしょになって帰れなくなるから」と言い訳を挟みながら、彼女の裸体を堪能する。何度見ても飽きない見事なものだった。
俺は「ほんとにいいのか?ここまで色々してたけど、まだ、直接は触れてないけど。俺は嬉しいけど、大丈夫か?」と聞いた。我ながら意気地なしかもしれない。
輝奈子は「うん。でも、せっかくだから優斗も脱いでよ。ついでにお風呂入ろ?」と俺の服を脱がそうとする。もともと脱がないと服がびしょびしょになるし、仕方ないとは言え、俺は「おい、ちょ、やめ」と戸惑っている。でも、あまり抵抗しない。何度も思う。輝奈子、頼むからこれ以上可愛くならないでと。
輝奈子は「どうぞ」と俺の指を輝奈子の花園へ導く。俺は「柔らかいんだな。なんとなく思ってた感じ通りだけど、凄い照れる」と言いながら、触った。
輝奈子にある、突起を触ると、俺は「お、おう。大胆」としか言えなかった。なんか、イケナイコトしてるみたいで、罪悪感と高揚感と説明しようのない感情が俺を襲った。
そして、俺の指を輝奈子の中に導いてきた。俺は「あ、温かいんだな。なんか、色味が冷たそうだったけど、そうでもないのか」と感動していた。輝奈子は「そうだね。私も初めて触ったときそんなこと思った気がする」と笑いかける。やばいって。
輝奈子の中は、あったかくて、イケナイコトしてるような罪悪感が凄かった。
輝奈子は「怪獣かよ。もっと激しくして大丈夫」と俺に言う。だって大事なものは壊したくないよな?わかるだろ。特に俺は、輝奈子に比べて力が強いし、重いし、不器用で壊しそうだから。
俺は「無理しなくて良いんだけど、やってみたいこと試していい?」と輝奈子に許可を求める。輝奈子に言わせたら「遠慮しなくていいのに」と言われるのだろうか。
輝奈子は「いいよ。試してみて。実は私もよく分かってないから」と俺の手を導く。俺は輝奈子の下の花園にある突起を何度も擦ったり摘んだりしている。だんだんと快感が押し寄せてきたのか可愛い声が漏れていた。
最後もめちゃくちゃ可愛い声でイッた。と同時に雨が降り注いだ。俺は「たまやー」と謎に言ってしまった。これはもはや花火だろ。下から上がって、上から落ちてくる。
相変わらず、凄かった。ついでに胸も触らせてもらった。輝奈子に、言わせると「相変わらず、人間に惚れた強すぎる怪獣みたいな触り方だった」らしい。
もちろん、終わった後ツッコんだ。
「俺は怪獣じゃない」と。