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中津浦優斗から見た輝奈子7

衝撃的な昨日の翌日。俺は朝遅めに起きた。大体9時ぐらいだろうか。俺は腹の上の違和感に気付いた。彼女の足が乗っていた。可愛かったので、触ってみた。ぷにぷにしてた。


昨日の事を思い出し、ムラムラする心を抑えていると、輝奈子が目覚めたようだ。


ポキポキ コキ ゴリゴリ バリ


「ぃえアッヅ」

輝奈子さんの声からは想像しにくい声が聞こえた。どうやって発音してるのだろう。そんな事思いながら俺は「どうした?」と聞く。輝奈子は「急速に肩が痛いし腰も痛い。重量は変わっていないはず。もしかして、昨日寝た時、体を上から見たら小文字のDに見えるような寝方をしてた?」と聞いてくる。


「知らん。でも、してたとしたら、痛いはずだわ。てか、起きて横見たら毛布にくるまってはいたけど、枕が変なとこにあったわ」

そう、枕が仰向けに寝ていた俺から見て輝奈子を挟んで?右手側にあった。輝奈子、お前なんで回転してるの?


「え?ほうなん?」

いや、可愛くなまってこられても。どうやってそうなった?てか、小文字のDに見える寝方って何?


「いや、今も変なとこにあるし。てか、もともとは上向きで寝てなかった?」

彼女は普通のベッドに寝る向き、かつ仰向けで寝ていたはずである。なぜ、90度回転しているのだろう。


「私もそのつもり」


「じゃあ何で足が俺の腹の上にあるのだろうか」


「にゃーーーーーー!!」


急に輝奈子が叫んだ。恥ずかしかったのだろうか。そこ恥ずかしがる前になんで回転してるのか教えろよ。と思いながら俺は「急にでかい声出すなよ。声の高さと大きさを忘れるな」とくぎを刺した。


輝奈子は「でも、せいぜいマイク持った時に救急車を超えるぐらいじゃない?120デシベルぐらい」と聞いてきた。俺は「救急車が120デシベルだというのはいいとして、普段のアニキの声が3分の2救急車ぐらいでマイク持つと1.5救急車」と言った。いつも思うが、この子声出すぎだろ。しかもめちゃくちゃ可愛い声してるし。


ちなみに、まだ2人とも布団の中だった。輝奈子は何か思い出したのか布団でモゾモゾと動いていた。どうしたのだろう。


俺が「何か、あった?」と問いかけると輝奈子は「いや、なんもないけど。昨日の事思い出しただけ。でも、マジで昨日のは光の三原色と色の三原色みたいな受け止め方によって白歴史にも黒歴史にもなるなぁ。みたいな」と答える。


俺も朝ごはんを食べようと起き上がる。彼女が「にゃーーーー」と朝叫んだおかげで目が覚めている。きっと横の部屋まで貫通してしまっただろう。後で、謝らせよう。なぜ、「きゃー」じゃなくて「にゃー」だったのだろう。


で、起き上がったけど何しよう。また、俺に昨日の詳しい状況を聞いて来る。そんなに気になるなら、自重しようぜと思ったが、それも彼女の可愛さなので惚れた弱みと言う奴だろう。輝奈子が「昨日風呂の後、どうなったっけ?」と言ってきたので「お、おう。起きたか。大好きと言いながらキスしまくったのは覚えてるんだろ?」と返した。


「うん。でも、その後記憶がない」


「そうか。キスの後、抱きついてきて服の上から俺の股間をいじってた。で、……」


俺の言葉を聞いてまた、「にゃーーーー」と叫ぶ、輝奈子さん。俺は「声でけぇよ。どうした?」と聞いた。輝奈子は「いい感じに記憶を飛ばしたい。夜のルーティン朝にしてやろうかしら」と返す。


「するなら、風呂場だろうな」


「やっていいの?」


「疲れないなら」

許可を与えてやらせてみた。


「か~ぎや~」

相変わらず、すごい量と勢いだった。服脱いでするように言っておいてよかった。前回玉屋だったので今回は鍵屋だ。次は何になるのだろう。なんて考えていたらすごい音がした。


ゴーーン ガタ


「いっツ、うー」 


勢いが付きすぎて、彼女が後ろにあるタオルかけで頭を打った。声で誤解されそうだが、快感の後である。快感のときは「にゃ~」だったが、頭を打って、「いっツ、うー」と言う声が出ていた。きっと前世は猫なのだろう。


少し目を離したときにすごい音がして、俺は「すごい音したけど、大丈夫か?」と聞いた。輝奈子は「大丈夫。ちょっと後頭部強打しただけ」と返す。いや、イタイだろうよ。


これ、いつか本番するとしたら何をしておけばいいのだろう。というより、どこでするのだろう。


多くの場合ベッドだけど、こんな量出るのにベッドでするとベッドがベッドベドになる。出る理由はなんとなくわかる。物凄く水分を取るからだ。きっと喉が渇くんだろう。でも、風呂場に毎回来てやるのってどうなのだろう。


「でぃアっ、ツー」


彼女から聞いたこともない声がした。そんなに反り返ってするからそうなるのだろうよ。昨日より腰の角度間違えたかもしれない。結構痛そう。俺は「どうした?」と問いかける。輝奈子は「肩と腰痛いから揉んで。今日やり方間違ったかも知れない。結構痛いから揉んで」と言ってきた。


俺は「いいのか?痛かったら言えよ」と言って肩と腰を揉んでやる。結構気持ちいいのだろうか。「にゃん」とか「ふにゅん」とか言っている。蕩けるような顔もしているし、なんか疚しいことをしているような錯覚に陥る。


俺は「痛いのか?」と聞いたけど、「痛くないよ。気持ち良すぎて、へんな声出てるだけ」と答えてくる。俺は握力が50㎏ある。ちょうど輝奈子と言うかアニキの握力の2倍だし、今の体重より重いかもしれない。あれ?アニキって、貧弱かもしれない。胸は貧弱じゃないし、むしろ少しだけ豊満だけど。ちなみに、地声を少しいじると自動音声みたいな音声になる。もっと、有名なキャラクターのものまねをしたいと何度も俺に愚痴ってきたのを覚えている。



そういえば、俺のエクスカリバー舐める前には風呂入った後にイルミネーション行こうと誘われた気がする。俺は「風呂また入るのか?しかも寒かろ」とツッコミを入れた。その後物凄くキスをせがまれ、「大好き」を連呼された。これは、俺が受け取って良かったのだろうか。


輝奈子さんがボケーっとしてるように見えて俺は「どうした?」と声をかける。輝奈子は「昨日の記憶ふわふわ」と返してきた。


俺は「風呂の後キスしたのは覚えてるんだろうけど。その後イルミネーション見に行こうとか言い出して、俺がツッコミ入れたのまでは覚えてる?」と聞いた。


「うん。覚えてる。で、なんか見たよね?」


「そう。洋画の色っぽいシーンがあったのは覚えてない?」


「あー、あった気がする。まさか、なんかした?」


「えーっと、まぁ、ソレだ。服脱いで抱きついてきた」

言えるか、バカヤロウ。お主がわしのエクスカリバー舐めてたなんて言えねぇよ。


「えっ?その後なんかあったの?」


俺は、微妙な表情をしながら「あー。洋画のマネしたいとか言い出して、色々した」と語った。


なんとなく思い出して来たのか頭を抱える。


「ぐはっ。ヴァーーーー」

輝奈子はダメージを受けた。彼女は「飴みたいだよね」とか言う意味不明な事を言って璧付きの聖剣を舐めた気がする。なんとなく更にダメージを与えてみたくなって俺は「俺の聖剣舐めてた」とか言った。


「ねぇ、スッキリしたいんだけど。それしていいと思う?まだ、昼前だけど」なんて輝奈子が言うので俺は「朝やってまだ足りてないの?」と聞く。輝奈子は「昨日したこと思いだして、ムラムラしてきた」と言って、服を脱ごうとしていた。俺は「アニキって男のとき、どんだけしてたの?」と聞く。輝奈子の「朝晩毎日、たまに晩2回」と言う輝奈子の言葉に「やりすぎじゃない?よく1ヶ月も我慢できたな」とツッコんでおく。


輝奈子は「病気怖かったし、どんだけ出るかわからないから怖くてやめてた」なんて言っているけど

俺は「で、あんだけ出るわけだけど、ノドは渇かないの?」と感じていた疑問を口にする。輝奈子は「のども渇くよ。でも、今日めっちゃムラムラする。抱き締めて」と抱き着こうとする。俺は彼女を受け止めながら「おう」と言って彼女を強く抱き締める。俺が「昨日は楽しくなかったのか?」と問いかけると輝奈子は「楽しかった。でも、優斗が傷ついてないか不安だった」と口にした。なんだろう。胸の奥に光がともった気がした。これが、魔力なのだろう。まだ、魔法を使える年齢ではないが。


そんな彼女の不安が愛おしくて「そんな心配はいらん。俺も楽しかった。これからも、どうぞよろしく」なんて返しておく。輝奈子も「こちらこそ。楽しい夜をありがとう。不束者ですが、これからも末永くよろしくお願いします」なんて言って笑っている。二人ともの結婚するかのような発言が面白くて2人で大笑いした。


今日も味付けはほぼ輝奈子だ。今の彼女はかなり良いおなごだと思う。今日もキッチンペーパーに豆腐を包んでレンジで3分してる間に洗い物したり、ひき肉を炒めたり、生姜とニンニクをチューブで入れて混ぜたりしていた。で、作り終わったので、麻婆豆腐を食べてみる。


「美味しいね」と輝奈子が微笑むと、俺は「そうだな。でも、それ、豆腐だからな。ナス食べないの?」と聞く。輝奈子は「食べるよ。でも、まだ、決心つかないから、あーんでお願い」と無茶振りする。俺は「ほれ、口開けろ。あーん」とナスを押し込んでみる。


彼女は微妙そうな顔をしていた。彼女は食べてたけど、「おいしい」とは言わなかった。輝奈子は「うん。まだ、なれないけど、あと何個か頑張ってみようかな」と言って口を開く。


俺は照れて「えっ?これ、まだやるの?」と聞いた。輝奈子は「もちろん」と言いながら口を開けている。俺は「ほれよ」と言いながらナスを入れる。俺はエクスカリバーを「あーん」させたくなる心が湧いてしまった。しかも、目をつむって餌を待つヒナのような顔をしているのだ。可愛い。輝奈子は「うん。さっきより美味しい。優斗が、あーんしてくれたら頑張れる感じだった」と言っていた。


「毎回これやるの?」と呆れてる俺がいた。輝奈子は「だって一人では食べれる気がしないもん。優斗がいるから頑張れるんだもん」と言ってくる。俺は少しだけ、ため息を吐きながら、やれやれといった様子で「そうか」とだけ発し、ご飯を食べる。ちなみにコメも彼女が炊いた。冷たい水に「冷たい」と言っているだけでも可愛かった。


輝奈子が自分の分の食器を片付けようとしたので「俺がするぞ。疲れてるなら、昼寝したら?」と悪魔の囁きをしてみる。輝奈子は眠たそうになり、寝る。彼女の寝顔はいつ見ても可愛い。仰向けで安心しきったように、よだれを垂らしながら寝てる彼女が可愛らしくて、よだれを拭いてあげながら、唇に触れた。


起きると6時ぐらいだった。輝奈子は4時間も爆睡していた。「やっと起きたか、眠り姫」と茶化した。


「おはよう。麻婆豆腐残ってたよね?なんか持ち帰りで中華買って帰らない?」と提案する彼女の声はふわふわだった。俺は「おう。いいな。飯も残ってるぞ」と言った。「そっか、なら餃子とか良いかもね」と彼女は笑顔だ。


「そうだな」


そう言って、俺は外に出ようとする。輝奈子は「待って」と言いながら、急いで靴を履く。輝奈子は「ねぇ、帰りか行きでイルミネーション見ない?」と提案する。俺は前にアニキと男二人でイルミネーションを見たことを思い出しながら、「男二人で見て何が楽しいんだ?」と意味ありげに言葉を止めたあと「って去年言ったの覚えてるか?」と聞いた。


輝奈子は「もちろんだよ。私は楽しかったんだけどね」と意味ありげに止めて、「あの頃から、私は優斗が好きだった。気持ち悪いのかな?」と聞く。


俺は「俺は男を好きになる気持ちはわからん。恋愛対象女子だったしな。けど、輝奈子さんはずっと好きだぞ。アニキも友達って意味では好きだっただろうな」と言いながら、自然に手を繋いで歩く。輝奈子は俺の半歩後ろを追いかけてくる。彼女のほうが年上なのに、なんだか幼く見えてかわいらしい。


イルミネーションの中で、輝奈子は俺にキスをした。こんなシチュエーション良いよねと昔語ったことを思い出した。まさか、自分が主人公になるなんて思っていなかった。


俺は告白するみたいに「夜桜輝奈子さん。これからもよろしくな」と言ってみる。輝奈子さんは「よろしくね。照り輝く星の王子様」と言って来る。なんか負けた気持ちになって俺は「おう。闇夜に輝く桜さん」と言い、唇を重ねる。照り輝くイルミネーションに、2つの影が重なる。


その後、餃子を買って帰ったが、お互いに小っ恥ずかしくて、しばらく目が合わなかった。お風呂もいつも通り一緒に入ったし、ベタあましすぎた。ちなみに彼女は風呂の前にもう一度やっていたけど、凄い量と声だった。俺も久しぶりにそれして寝ようかな。


俺は、輝奈子さんに鞘を剥いてエクスカリバーを洗ってもらうことが照れ臭かったけど、嬉しく思ってしまったことに戸惑った。俺はトイレに籠ってソレをして、風呂でエクスカリバーの鞘を外して洗って寝た。相変わらずずるい表情をしながら寝転がっている。


闇夜に輝く桜のように、白い雪が舞い落ちた。



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