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12月15日

昨日は少しばかりひどい目にあったけど、優斗に抱き締めてもらったことを思い出して少しにんまりしてしまう。今日も適当に大学で暇をつぶそうと考え、大学に向かう。今までイメージを守るため、そういった行為をすることは止めていたが、もともとの性欲が結構強く、抑えきれなくなりつつあった。


そんな時に、昔よく話していた健翔と会ってしまったのだ。危ない状態だが、優斗に抱き締めてもらうことができたから、少し落ち着いていた。でも、毎日己を慰めていた私は、股の疼きを止めにくくなっている。仕方がないので、困ったときの優斗を召喚する。このカードは困ったときに使えるものである。


「ムラムラしんどい。助けて」とTXTを送る。普通の一般的な男子なら「ビッチかよ」と喜ぶところだろうが、優斗は「そうか。何すればいい?」と送ってきてくれる。きっと彼にも性欲はあるのだろうが、私を大切にしたい気持ちの占める割合の方が多いのだろう。


私は「ギュッと抱きしめてほしいの。輝奈子になってからずっと我慢してて、ムラムラする。わけわからなくて不安だし、助けて」と送る。


そんな事を考えていると、とても間の悪いことに健翔が来て、「お疲れ様です。今日もお一人ですか?」と話しかけて来る。私は「一人で悪い?」と少しキレ気味で返す。先月は月末だったけど、今月は今日なのかな?


ほんとはこんなに人に当たり散らしたくないのに。健翔は、少し興奮したかのように「生理ですか?」と聞いてきた。控えめCSブッパで気持ち悪い。ここで、某モンスターの性格補正と能力の振り方が出てくるあたりガチすぎる。最近タイプ変えるの流行ってるらしいけど、私のタイプは優斗で変わらない。


私は「わかんない。時期的には違うと思う」と返す。健翔は興奮気味に「そうなんですね。女性は生理前とか性格きつくなるって聞いてたので、そうかなっと」と言ってくる。こういうところ本当に気持ち悪い。


まぁ、うちの親もたまにそうなるし、普段キレないことでキレるからあるとは思うけど。私は「それ、女性の前で言うのセクハラだよ」とキツめの口調でキレておく。


健翔は憤慨したかのように「それはキレすぎじゃないですか?」と言ってくる。私は「そうじゃないと思う。だからモテないんだと思うよ」と言い返しておく。


一応今日も対策としてつけてるし、そうかも知れないと思っているけど、バイトの疲れが出ただけかもしれないし、健翔といるからかもしれない。


そんなやり取りをしていると優斗から「アニキはアニキで大変なんだな。今から向かうからちょっと待って」と来た。あ、場所言うの忘れてると思って「9号館1階にいる。ごめんね。ありがとう。やっぱり優斗だから抱きしめられても怖くないんだと思う」と送る。


なんて返ってくるのだろう。送ってからの沈黙がうるさいくらいの鼓動音を引き立てる。まるで凍りついた世界をF1用のエンジンを積んだ軽自動車で走っているようなうるささだ。


優斗からは「そうか」とだけ返ってくる。いつ着くのかな。早く来ないかな。鼓動がうるさくなる。五月の(はえ)みたいだ。


そんなことを考えていると健翔が「彼氏さんの前ではそんな表情してるんですね。めちゃくちゃ女の子の表情するじゃないですか」と話しかけてくる。


「そんなわけないじゃない」とか言いながら私もそうなっているだろうと予想はつく。


このやり取りってなんなのだろうなんて、思ってしまう。そんな時に優斗が来た。優斗は肩で息をしながら、「悪い。待たせた。どうすれば良い?」と聞いてくる。私はそっと彼の体に抱き着き、「こうしてほしい」と伝える。


優斗は戸惑いながらも抱き締めてくれる。私は「今日バイトあるんだけど、なんか体調変でどうするか悩む」と悩みを吐露する。そんな状況をみた健翔は「よくできますね。そんなこと。誰とでもしてるんじゃないですか?」と明らかに僻みの入った声で言ってくる。


私は「違うから」と強い口調で言いながら駆け出そうとする。優斗は私を追いかけてきて、懇願する様に「昨日も言ったろ。困った時は俺を頼ってくれと」と言ってきた。私は、涙ぐみながら「ごめん。ありがとう」と返す。


健翔の恨みが少し怖かったが、そもそも学科も違うしできることは少ないだろう。優斗は「そんなに辛いなら、家来るか?」と聞いてくる。私は「うん」と答える。


優斗は「バイトどうするんだ?」と聞いてくる。私は「少し頭痛いんだけど原因わからなくて不安で、ムラムラして眠たい」と返す。優斗は「無理しなくていいと思うけど、他の人もいるんだから連絡は早めにしときなよ」と言ってくれた。


私は「でも、優斗も今日バイトだよね。少しの間でいいから、優斗の腕の中で眠りたい」と話す。優斗は「そうか。手洗いうがいしてからでいいか?」と聞いてくる。私は「うん」としか答えられなかった。


あれ?いつの間に着いたのだろう。記憶があやふやだ。手洗いうがいを終えたあと、優斗に抱き締めてもらう。


少し落ち着いてきた。少しずつ眠りに落ちていく。離れたくなくて、優斗を抱きしめようとするが、掴みどころを間違ってしまった。彼のズボンの上の方を持ってしまったのだ。


どうしよう。ムラムラする。優斗の聖剣に触れたくなってしまう。でも、優斗は、焦ったのか「アニキそこ持ったら俺のエクスカリバー出そうなんだが?」と言ってくる。


私は「それでも良いんだよ。私、優斗大好き」と半ば回らない頭で言う。優斗は、私の悩みを知ったからかされるがままになっている。


優斗は「そうか。俺も輝奈子さんのこと大好きだぞ」と言ってくれた。私は「輝奈子って呼んで」と言いながら、さらに強い力で彼の下腹部あたりに抱き着く。


「輝奈子。昼前だけど、飯大丈夫?」と優斗は聞いてくれる。私は「大丈夫。朝遅かったから。ありがとう」と返す。そこからは眠気に襲われて覚えていない。


何かモチっとしたものを握った記憶はある。夢の中で彼の聖剣に私の花園を満たしてもらっていた。きっと相当にムラムラしてしまっているのだろう。続く肉体でのコミュニケーション。やっぱり、ムラムラがひどいのかもしれない。


何時間か眠っていたのか体が揺らされる感覚がある。目覚めた瞬間私は「きゃー」と叫ぶ。だって、膝枕されていたんだもの。優斗は「やっと目覚めたか。眠り姫さん」と私の胸をチクリと刺すことを言ってくる。バイトがあることを急に思い出した私は、ふわふわの声で「今何時」と問いかける。


「3時半」


優斗は余裕を持って起こしてくれたらしい。でも、なんで膝枕されていたのだろうか?思っていたことが口に出ていたようだ。


優斗は「どこまで覚えてるか知らんけど、俺のズボンずらして俺の股間をサワサワして満足そうに寝てた。で、目覚めた瞬間に男の股間が見えるのも怖いだろうと思って、布団を敷いて寝かせて横で見てたら膝の上に乗ってきた」と言っていた。


私は恥ずかしすぎて変な声が出てしまった。目が覚めてきてゆっくり周りを見てみると、敷布団が敷かれ、毛布と掛け布団が掛けられていた。


「あ、ありがとう。ごめんね。あ、お腹空いたんじゃない?」

「おう。飯食べに行こうぜ」

「なんか麺類食べたいんだけどおすすめある?」

「なら、近くのうどん屋行くか?」

「いいね」

相変わらずルンルンで手を繋いで歩く。優斗も割と慣れてきてる気がする。まだ、照れくさそうだけど。


うどん屋についた。

「優斗、何うどんにするの?」

「俺は肉うどんにしようかな、アニキは?」

「私、鳴門わかめうどんにする」

待ってる間も私たちはずっと話している。


「アニキ、時間大丈夫か?いや、俺もだけど」

「私は大丈夫。優斗は?」

「まぁ、間に合うと思う」

「そっか」

そんな話をしていると、うどんが来た。鳴門わかめうどんはワカメの出汁も出ていてめちゃくちゃ美味しかった。


ご飯を食べ終わると、バイトに向かう。


「うまかったな」

「そうだね」

なんて言いながら荷物を取るため優斗の家に向かう。本格的に冬が始まったと感じられた。手を繋ぎながら優斗を上目遣いで見つめ、私は、「家着いたら、キスしてくれるよね?」と詰め寄る。優斗は「しょうがねぇな」と言いながら照れくさそうにしている。


優斗の家に着き、バイトの前にキスをする。いつキスしてもやっぱり優斗の口は暖かい。そして優斗の背も高い。胸板の厚みも全然違う。2人で歩いて途中まで一緒にバイトに向かう。


なんだかんだ途中からチャリで自分のバイト先に向かう。バイト先に着き、着替えた後、仕事をする。


今日もいつも通りの82号レジだった。また、神速の捌き手をする。加えて、丁寧さも兼ね備えている。


そして、気付くと9時ぐらいになっていた。水分行った記憶ないけど忙しかったから仕方ない。で、84号レジから名古さんが移ってきた。


私は「忙しかったね」と名古さんに話しかける。名古さんは「それな」と同意する。


「そういえば夜桜さん、彼氏さんとどうなりました?」

「キスはしたかな。ファーストキス豚骨ラーメンの味だったけど」

「なんでですか?」

「私、豚骨ラーメン食べてたこと一瞬頭から飛んで、キスしたらそうなった。もう一回やり直したいようなネタになったから良いような」

「そんな事あるんですね」

そこから記憶にも残らないルーティンをして、帰る。家に着き、優斗に「お疲れ様」と送り、眠る。冬の星は綺麗だった。

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