出会い
「えっ?…」
「だーかーらー!お兄さんは今の人生嫌だから、やり直したいって思ってるでしょ?って言ってんの!私より歳上なのに、日本語わかんないのかなぁ…」
「人生やり直したい?」
「そっ!やり直したいとは思わない?毎日毎日、あれこれ命令されてさ?まぁ…学生界じゃなかったら命令聞かないといけないだろうけど…お兄さん高校生でしょ?聞く意味あるの?」
金髪のツインテールが問いかけてくる
「………」
なにも反論できない自分に苛立ちを覚える………
「あれ?お兄さん?今のままでいいと思っちゃってる感じ?」
嘲笑うかのように金髪のツインテールが言ってくる
「っ…!俺だってやり直せるならやり直してぇよ!どこからこんなことになったか知りてぇし!あいつらに復讐したいと思ってる!でも!現実は無理なんだよ!」
「そっか…お兄さん、やり直したいんだね?」
「だから、人生のやり直しなんか無理だろ!今を受け止めるしかないんだよ!」
「じゃあ、もし、人生やり直せるとしたら?」
「はっ?」
「だーかーらー!人生やり直せるとしたらどうするか聞いてんの?」
「さっきの話聞いてないのか?やり直せるならやり直したい………」
「お兄さん本気?」
「あぁ………」
そこで、金髪ツインテールが溜め息をつく
「はぁ…わかった…お兄さんの気持ち受け止めました!」
金髪ツインテールがさらに言う…
「私が人生やり直しのお手伝いする!ただ…私がお手伝いできるのはこれだけ…後は、お兄さん次第…」
「はっ?」
突然の話に頭に?が浮かぶ…
「お兄さん…目を瞑って…」
そう言うやいなや、金髪ツインテールの手のひらが目を覆う…
-チュッ-
「なっ…なにを…」
唇に触れた熱い感覚を感じながら慌てる
「あれ?お兄さんはじめて?」
金髪ツインテールが悪戯な笑顔を見せてくる
「なっ…そんなことは…」
「あはは!お兄さんかわいー!あっ!覚悟はできてるよね?」
「覚悟?」
「そっ!人生やり直す!」
「人生やり直す覚悟…」
「私のキスで人生やり直す準備は用意してあげたよ?後は、お兄さん次第…じゃあね!頑張ってね!応援してる!」
そう言いながら、金髪ツインテールは去って行った