17話:NEOをやってよかった
かなり短くなってしまいましたが、取り敢えずユウとサクラの物語に一区切り付けることができました。読んでくださる皆さんありがとうございます。これからも二人の物語は続きます。精一杯頑張りますので、よろしくお願いします!
NEO第一回イベントが終わり、結局俺たちは一位になった。
それからというのも、俺たちのパーティーに入ってくれないかや強さの秘密を教えてほしいなど、俺たちの周りに人が集まった。NEOで一番の有名プレイヤーになったのだ。町に居ても、レベル上げに出ても話かけられ俺もサクラも疲れていた。
サクラにしばらくログインを止めるかと提案したが、それはいやだと言われた。
まあ、ゲーマーのサクラからしたらそっちの方が苦痛だろう。
《悠真の家》
「静かな所に行きたい・・・」
「また唐突だな」
休日、一緒にお昼を食べてまったりしている時に桜は言ってきた。
「ゲームで?リアルで?」
「もちろんゲームで!」
やっぱりな。
「でもさ、たまにはリアルで出かけないか。静かな所に」
「えっ!それってデート?!」
「なっ!別にそういうわけじゃ・・・」
「顔真っ赤だよ」
「いいから、行くのか?」
「もちろん!」
というわけ外に出かけることになった。
「懐かしいね~」
「そうだな」
来たのは、小さい頃冒険と称して走り回った小高い丘。
そこから街が見渡せた。
「まさかあの頃言っていたことがある意味現実になるとはな」
「だよね~」
桜が剣士で、俺が魔法使い。それをNEOで体現していた。
「誘ってくれてありがとな」
「ううん。NEOは楽しい?」
「ああ。もちろん」
桜とのわだかまりを解いてくれた、新しい冒険をくれた、ほんとNEOを初めて良かった。
「これからも一緒に遊んでくれるか?」
「うん、もちろん」
「よろしくな」
「こちらこそ」
その日は沈んでいく夕日をいつまでも見ていた。




