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New Excite Online -幼馴染と行くVRMMORPG-  作者: とっしー
第一章:New Excite Onlineの世界

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9話:レアなコカトリス?

それから、コカトリスを数匹倒したところで安全地帯かつセーブポイントで休息を挟んだ。ついでにここでセーブしておく。

ここまでのコカトリス戦を振り返ってみて。

地属性の宝珠(+パートナー)のおかげであきらかに威力が上がっている“ソイルバレット”で無双した。

本当に強くなり過ぎではと思う。

サクラはというと自分の出番がないためか、少し不貞腐れている。

「むうー、私も戦いたい・・・」

「ごめんごめん。強くなっててつい・・・。でもサクラも最初の頃は自分だけで俺出番なかったし」

「じゃあおあいこってことで」

(少しは機嫌良くなったかな)

そう思いウインドウを開き、素材の数を確認する。

「うーん、どれくらい集めればいいんだろう?」

「そうだねーあるに越したことはないからたくさん倒しとこうか」

あっでも私の出番は残しておいてよというサクラに苦笑しつつ休憩を終える。

「おっ、薬草!」

安全地帯から出てすぐの木の根元に薬草を見つける。

「すっかりはまっちゃったねー」

「ははは、別に生産職になろうって気はないんだけどな」

そう、森に入ってコカトリスを探している間、スキル【採取】で薬草や活力草を取っている。

「だってその方がポーション買うより安くすむし」

「もう、ゲームの中まで主夫を出さなくても」

サクラに苦笑され、恥ずかしい思いをする。

家事をやっていると店で食材を買うとき、どうしても安さを求める。あっちの店の方が安いなど・・・

「ユウはいい主夫になれるね」

「ははは、ありがとう」

そんな会話をしていると・・・

「何あれ・・・」

「何ってコカトリスじゃないのか・・・」

“金色”のコカトリスが横切っていくのが遠くに見える。

「金色!金!絶対レアだよあれ!」

「金ってそこから作る装備を見てみたいよ・・・」

なんだか嫌な予感がする。

「絶対倒すよ~Go!」

「ちょっと待てって」

いつものごとく突っ走るサクラを追う。

スキル【敏捷性上昇】を付けているため俺を突き放し金色のコカトリスに追いつこうとしている。

サクラに気づいたコカトリスは襲ってくるのかと思いきや・・・逃げる!

「逃げても無駄だよー」

「落ち着けー逃げるなんて明らかにおかしいー」

はあはあ言いながらサクラを止めようとするが聞いてない。

このゲームはスキルの補正があるとはいえ、リアルで遅い人は遅い、早い人は早い。

あまり運動が得意ではない俺は息切れ切れで追いかける。

「追いついた!はぁっ!」

サクラの一閃がコカトリスを襲う。

一撃を食らったことにより動きを止め、サクラと一定の距離を保ち相対する。

「やっと動きが止まった。行くよ」

サクラに攻撃してくると思ったが・・・

「コケーーーコケコッコーーー!」

すごく嫌な予感がする。

ドドドドドド

地響きかと思ったが違う。大量の何かがここに押し寄せてきている。

「何?何これ?」

「サクラー」

サクラにやっと追いつき状況を確かめようとするが・・・

ドドドドドド・・・ド

ピタッと音が止まる。

「何これ・・・」

「これはまずいな・・・」

俺たちの周りには十匹を超える様々な色のコカトリスが集結している。

先程の音はコカトリスの足音だったらしい。

「逃げるよ!」

「ちょっと待って、俺遅い!」

「「「コケ―」」」

一斉に鳴き声を上げ俺たちに襲い掛かってくる。

「無理無理無理!逃げ切れるかーーー」

「逃げ切れないのなら・・・」

サクラは立ち止まり、剣を構える。

「やるしかないか・・・ソイルバレット!」

「スラッシュ!」

一匹一匹を確実に仕留める。

それでも数が多すぎてダメージを食らう。

「痛っ!この・・・スラッシュ!」

周りを囲まれ、背中合わせになる。

「どうしよう?」

「サクラは装備のおかげでダメージは少ないけど、俺は辛いな」

こんな時に範囲魔法があればいいんだけどまだ初級魔法しか覚えていない。

「こうなったら力押しだーーー」

「えーーー」

コカトリスに向かって突撃していく。

「ユウは攻撃しないで回避に専念して!ヘイトを私に集めてユウに攻撃がなるべくいかないようにする!」

サクラの言う通りにするがそれでも少しは攻撃を食らう。

そのたびに半分以上HPを失うがポーションで回復しまくる。

サクラは装備を整えたが俺は初期装備のまま。

土竜戦の経験が生きていない・・・サクラが・・・

「大丈夫大丈夫私が守るからー」なんて言って反対しなかった俺が憎い。

「はぁ!はぁ!」

一撃一撃を違うコカトリスに当て、ヘイトを集める。

俺の場合、スキル【HP上昇】と【パートナー】によるステータス上昇がなければ終わっていた。

それから一体一体確実に仕留め最後の一匹となる。

「最後は俺が!ソイルバレット!」

最後の一匹を仕留め長かったコカトリス戦が終わる。

「いやー運動したねー」

サクラは爽やかな汗を流し、いい顔をしている。

「俺はしんどい・・・」

突発的に始まったコカトリス戦はサクラの力押しで終わったのであった。



後に攻略サイトを確認したところ、あの金色のコカトリスは女王的な感じらしく、攻撃してくるのではなくプレイヤーから逃げ、自身が危なくなると仲間を呼び寄せるとのこと。

遭遇したプレイヤーはあの大量のコカトリスに負けて死に戻りしたとか。

スキル【パートナー】+装備が良いと言ってもあの場面を生き延びたサクラはやはりチートだと思う・・・

黒色のコカトリスも混じっていたのでその時はこれ以上倒さず町に戻りログアウトすることにした。(俺が疲れて狩りができなくなっていたために・・・)

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