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平田夢乃は暴走する。

式は眠たかったが一応全部話を聴いていた。

今日は早帰りのため帰りの支度をする。

クラスでは一条千鶴同様遊びに行こうと色々な話で盛り上がっていた。

「カラオケいこぜ!」

「良いね-」

こんな会話見せつけんなよ。メールか何かでしてろよ。

誰も自分を誘わないので、つい心の声が口に出てしまいそうだった。

べ、別に寂しくなんて無いんだから!

クラスから離れると解放感と、どっと疲れが出てくる。

まだ昼食は食べていない。早帰りなため家に帰ってから食べるつもりだ。

空腹感も混じりながら校門をでた。

「誰か俺を見ている!?」

こう言った感知能力に長けているボッチは周囲の視線に敏感である。

ああ、違うか...

期待をしてしまったのか少しショックになってしまった。

まあ自分が見られているときは、ゴミを見るような眼か憎悪の眼である。

俺、憎む様なことしてたのかなぁ...

帰りも独りでアパートに戻ってきた。


「ただいまー」

誰もいないのについ言ってしまった。

「お帰りなさーい」

あれ?俺はいつから結婚したんだろう。

そこには下着は履いているがほとんどの裸と変わらぬ夢乃さんがいた。

「ちょっ、なにやってんすか」

「ゆうちゃん待ちながら料理してたの」

裸エプロンと呼ぶのだろうか、それとオタマを持っている。

「なんで下着なの?」

「喜んでくれると思ったから?」

「喜びませんよ。早く着替えて下さい!」

それに、何故疑問符なの。

夢乃さんは悲しそうな顔をしたが、本当に自分が喜んでいないと気付き、一旦戻って服を着てきた。

「ごめんね。ゆうちゃん喜ぶと思ったの、ほら年頃の男の子だから」

まあ確かにそういった事が嫌いと言う訳ではない。刺激が強すぎますよ夢乃さん。

「で、なんで自分の部屋に?」

切実な疑問を言った。夢乃さんとは食事なんかしたことが無かったのだから。

「ゆうちゃん今日は早かったから、急ぎの用事とかでお昼作れてないかと思って...」

まだ気にしているのか、その声は小さくなっていた。

「今日は入学式で早く帰れるから家に着いてから食べようかと思いまして」

「早く帰るのなら、友達とかと遊んでくれば良かったのに」

グサッときた。痛い所を突いてきた。友達いませんから...

苦笑いを浮かべながら話を変えていく。

「夢乃さんも今からだったんですか」

「今日は忙しかったからお昼を作るのが遅くなって、それとゆうちゃんが急いでたことを思い出して今から作り始めてたの。」

遊びに行くとか言っておいて、それの考慮はしなかったのか。と言っても、遊んでなどいないで真っ直ぐ帰ってきたのだが。

 

「これ美味しいですね、でもなんか硬い」

味が染みていて美味しいのだが、噛みきれない。

「これ何ですか?」

「それは!..しの..ツ」

「?」

小声すぎて何も聞こえなかった。

その事を察したのか羞じらいながら

「私のハパンツ...」

ブッ!つい吐き出してしまいそうだった。なに食べさせようとしてるの、この人。

「なんで夢乃さんのパンツなんかいれたんですか」

「喜んでくれると思ったから...」

この独身、ヤバい...心からそう思いました。

「はぁ、流石に喜びませんよ」

「でも作っちゃったから...」

もう少し考えて行動してほしかった。普通入れないからっ!普通じゃなくても!

味噌汁は諦めて他のを食べた。案の定、こう言ったのは味噌汁以外には入っていなかった。

食べ物大事に。パンツも大事に。

食べ終えてから、少し休憩を挟んで食器とかを洗った。

夢乃さんは自分が作ったからと、洗おうとしていたが、作ってくれた敬意として俺が洗うことにした。

その後、自室の掃除でもしようと思い掃除機を手に取った。

「ゆうちゃんの自室チェーーック!」

急に元気になった夢乃さんを無視して掃除機を掛けた。

「エッチな本は無いのかな~♪」

直球すぎるだろこの人。

「無いですよそんなの」

「嘘だ~絶対あるよー」

そう言って男子のエッチな本のよくある場所...ベットの下を見た。

「なっ、無い」

「だから無いって言ったじゃないですか」

そこしか探さないんですね。まあその方が嬉しいんだけど。

ふう、今日は一段と疲れるな。

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